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ま、また苦しい時間が始まるなんてありえないの!なのにっ!

「乙女ゲームの主人公は正義を語り続けてはいられない」は、

毎週 水曜・土曜 20時に更新します。

もちろんこんな靴を履くのは初めてで履かされた瞬間から、

窮屈さを思い切り感じる事になったわ。

そして休む間もなくガウンをはぎ取られた私はフィッティングルームへ行く前に、

メイドの監視の下、御不浄へと連れて行かれて朝のお通じをする事のなったのよ。

処置も自分で出来ないから、メイドのなすがままになってた。

丁寧に処置こそしてくれるのだけれど、早く出せと言わんばかりに、

私の大切な所を容赦なく刺激してくるのよ…


「だ、だめ!」

「駄目ではありません今は良いお時間なのです」

「予定が詰まっております。早く済ませて下さいませ」


もう、ゆっくりなんてしている時間は勿論なくて、

朝から私の恥ずかしい時間が続くのよ…


「御不浄は今日から1日1回になりますので。

早く貴婦人の膀胱になる様に頑張って下さいませ」


昨日も言われたけど、ほ、本気なの?

本当に一日一回しか行かせて貰えなくなるの?

聞き返したかったけれど、

もう何かを言っている時間は私には無かったのよ。

直ぐに下半身を整えられればコルセットだけを外して、

もう一度貞操帯だけを体に取り付けられたのよ。


それから昨日と同じ下着を身に着けさせられた私は、

移動するように手を引かれて…

連れていかれる先はもちろんフィッティングルーム。

私は反射的に機能の苦しさを、痛さを思い出して…

体が必死に動かない様に踏ん張ろうとするの。


けど…


ハイヒールを履かされた所為でろくに踏ん張る事も出来ず、

フィッティングルームへと引きずり込まれたのよ。

そこに用意されているドレスは昨日と同じサイズとデザインのドレス。

「い、嫌!嫌よ!別のドレスを用意して!」

腰は括れ撫で肩を強要される形に作られたもの。

「こんなの着ないわ!着てられないわよ!」

美しく着るのは着用者の我慢が必要で…

「ダメ!苦しいのよ?すごく痛くて苦しいの!」

着せられれば死ぬほどど苦しい締め付けが与えられる。

「やめて!許して。他のドレスならちゃんと着るから!」

拷問器具のような矯正具が必要なドレスなのよ。

「やだ!やだぁ!」

私は必死に抵抗するのよ。

この部屋のフィッティングスペースに立たされたら!

あの苦しい時間が痛い時間がやってくるのよ!

昨日着せられたあの地獄の様な締め付けがまた戻ってくると思ったら、

もう、大人しくなんてしていられないのよ!

けれど軽く手を引かれるだけでもう抵抗する方法がないのよ…


私の必死の抵抗も心からの声も誰も聞いてくれないのよ。

昨日私を教育していた3人の侍女達がメイドの手を借りて、

ニコニコしながら私にドレスを着せていくの。

コルセットは一段と厚く固い物が用意されていて、

巻き付けられたらすさまじい締め上げが始まって…

けれど身に着けさせられたら最後。

昨日の様にギシギシ情けない音が鳴る物じゃなくなっていたのよ。

体に嵌りこむようになっていてもう私はそのコルセットから逃げられないの。

そしてドレスを着せられれば待っているのはあの凶悪な矯正具。


「おぐぅ…」


胸に宛がわれれば容赦なく締め上げが始まってしまうのよ!

ベルトは絞められ金属のカチカチ音が響けば、

音を立てて締まりだす固い矯正具はっ!もう止められない。

それだけでも阻止したくって体を揺すろうとしても、

既に絞められたコルセットが邪魔して動けないのよっ。

それでも!それでも装着を一秒だって遅らせたくって必死に腰を左右にふるの!

けれどクスクスと小さな笑い声と共に直ぐに押さえつけられて、

宛がわれてしまうのよっ!

無駄ですよ。無駄ですよって無言で言って来ているみたいでっ!

けど、もうその通りで何をしても胸前に宛がわれたら逃げられない。


「ぃぅっぅ…」


体の中から息を強制的に吐き出させて呼吸を最低限に抑え込まれるの。

拷問器具の矯正具を身に着けさせられてもう喋れなくなるのよ。

肩のベルトは昨日より更にきつく締め上げられ、

二の腕のベルトも一段ときつく感じられるの。

もちろん矯正具のバスクに取り付けられた金具にベルトは結び付けられ、

また肩が抜け落ちる勢いで下に引っ張られ始めるの。

それから昨日と同じ様にケープを身に着けさせられて…

その上から「カート」に繋げる「装飾品」を取り付けられて、

「カート」へ繋がれるのよ。

両手は持ち手を掴まされて昨日以上に手首のベルトは締め上げられて、

ガチャンと大きな音をたてて南京錠を掛けられてしまうのよ!

もうそれで十分でしょう?これだけで私は「カート」から離れられないんだから!

そう思っていても、侍女達の手は止まらないのよ!

次々に装飾品のベルトはカートへと繋がれていって、

昨日私がこの部屋に帰ってきた時の姿へ戻されてしまったのよっ。

重たい「カート」が体にのしかかり足元はハイヒールの所為でおぼつかない。

スカートの中を満たす長いパニエと合わさって、

更に私の歩行は慎重に苦しい事にならざるをえなくなるのよっ!


苦しいっ!痛いっ!体が軋むっ!動きたくないっ!


違う!違うのよ!

こんなの私の望んだ公爵夫人生活じゃない!

誰か、誰か助けて!

この拷問まがいの生活を終らせる方法を教えて!


けれどその答えを教えてくれる人はここにはいないの!


誰も、誰もこの生活を終らせようとはしてくれないのっ!


「さぁ、ソフィア・ボルフォード公爵夫人候補。

今日から本格的な「教育」の始まりですよ。

まずはボルフォード公爵夫人に朝の御挨拶をして、

今日のソフィア様のご予定を確認致しましょう。

それが終わったらご予定を決めて下さったボルフォード公爵夫人の為に、

役立つ事を。朝食を食堂に取りに行きましょうね?

今のソフィア様はその位しか、公爵夫人の手伝いは出来ないのですから」

「っぁゕっ、ぃゃぁっ」


「…そうですか。偉いですねさすがは未来の公爵夫人です!」

「強い意志をお持ちなおですものね!」

「「正義」の為に頑張りましょうね!」


背中を優しく押されれば「カート」と繋がった装飾品の所為で、

お腹が押しつぶされてまた息が出来なくなって、

息をするには苦しくても痛くても、もう歩くしかないのよっ!

私の必死な拒否を訴える悲鳴も3人の侍女には届かない。

喋れない1日が始まってしまう。

私の声は届かないのよっ。

この地獄の様な生活が始まってしまう!


誰か!


誰か!


たすけて…




まだドレスを着て物を運ばされているだけですが。

ソフィアはもう限界で苦しそうですねぇ。

夜に逃げ出して不貞を疑われてしまいましたし、

貞操帯の装着は仕方ないでしょう。

未来の公爵夫人が変な人の子供を身ごもる訳にはいきませんから。

それに脱走を考えるから、足枷付きのハイヒールも与えられました。

もうパーフェクトです。ソフィア・ボルフォード公爵夫人候補は。

初日にして逃げられない処置が必要になってしまいました。

これからは「カート」を押して「執務室」で学習をするだけの毎日が、

待っていると思えば「楽な日常」だと思うのですが。

すこーし体の矯正をされているだけですからね?

キットオオゲサニハンノウシテイルダケナンデスヨー


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