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「どうしてだろうか…」僕は考えた。

殺気、一瞬だけ感じた。

それを信じていいのかが僕には判断できなかった。

あまりにも一瞬なことだったからだ。

少しの間尾行をしようと思った。

だが、それは普通の人よりもめんどくさかった。

どんな方法をつかっても、見つかるのだった。

まるで彼はもう知っていたかのようだった。

まるで、僕のことを完全に調査済みのようだった。

勿論尾行されていたことはもう前から知っていた。

僕に向かって思いっきりと告白されたからだ。

だが、ずっと感じているものは普通の尾行から気付けることではなかった。

まるで、彼は慣れているかのようだった。

本当にそうなのかはさっぱりわからない。

「もうー!」僕は頭を抱えて困っていた。

いったいどうしたら見つけるのかができるのかがわからなかった。

そんなややこしいことを考えていると、あることが起こった。

「何を考えてたんだっけ?」僕は一瞬忘れてしまったのだった。

そこへ彼が現れた。いつものように軽々と話しかけてくる。

「ヨゥ、どうしたんだ?難しい顔をして」彼は僕を覗き込んできた。

その時、どうしてか僕の魔法が勝手に作動したのだった。

彼の後ろから現れたのは小型ナイフだった。

「!?」私は驚いたが、すべてがつながった。

殺気感じた殺気のこともだ。

「僕を殺そうとしたよね」僕は暗い顔で言った。

彼は急に表情が変わった。まるで、ばれたか、とでも言っているかのようだった。

「貴方、誰?」僕は後ろに下がって警戒した。

彼は急に笑い出した。

だが、それはいつも聞く明るい笑いではない。

心の底まで突き刺さる、怒り、憎しみが詰まった気味の悪い笑いだった。

「!」僕は目の前に透明な壁を作った。

念のためにだ。

「俺はな…」彼はにやりと笑った。

彼の体はどんどん変形していった。

変形し終わると、すぐに誰なのかが分かった。

町を襲ってきた、魔物だ。

「生きてたんだ…」僕はぼそりとつぶやいた。

彼はにやりと笑った。

もう彼ともいえない。

「ヘへへ、ここで殺してやろうと思ったが、どうやら無理だったようだ」

その時にはもう、僕には意思がなかった。

「そんで、お前はどうするんだ?」彼はどちらかというと、楽しんでいるかのようだった。

だが、僕の顔にはその魔物がなかった。

彼など、もう忘れていたからだ。本当は覚えていたのだが。

僕は前に進み始めた。山の上から何かを感じ取ることができた。

「おい!」いらいらしてきたのか、魔物が大声を上げた。

だが、僕の耳までは届かなかった。

そのまま前に進む。

僕がしていることを気づいたのか、魔物は焦り始めた。

「お前の相手は俺だ!」頑張って引き付けようとしているようにも見える。

だが、俺は全く気付きもしなかった。

魔物は最後の手段をとった。

俺に飛び込んだのだ。

だが、その効果は全くなかった。

さっき作っていた壁にぶつかり、ずれ落ちていった。

「ヌグググッ!」もう完全に焦っているのではなく、自分を見てくれない俺に部ちぎれていた。

だが、何をしてもダメだった。

落ちていた小型ナイフを拾い上げ、とびかかった。

だが、それは近くにあった木が飛んできて、よけるのに精いっぱいだった。

「行け!お前ら!絶対に行かせるな!」すると、地面から巨人のような魔物が何体も現れた。

「グヲー!」

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