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ポリノシス

僕だけじゃなかったんだね、、、あなたも付き合ったことありますか?「ポリノシス」

毎年少し暖かくなると 胸のざわめきと共に思い出す

あなたと出会ってしまった衝撃の日を

不可抗力だったんだ 運命と言い換えてる事も出来るね

四六時中 昼夜問わず 認知出来ない程の優しい愛撫

いつの間にかあなたの虜にされていく

僕の意思など聞く耳も持たず 奪っていくんだ


共にいる事が当たり前になってきた頃

あなたの特性を受け入れてしまった

陽の光すら怖かったんだ 病だと診断されるだろう

涙と嗚咽が絶え間なく響く 1Kひとりぼっちの部屋

あなたと冠した依存症が始まりだす

僕の悲痛な願いに 愉悦で顔を滲ませて


漆黒の背景にライトを浴びる桜が散り始めると

あなたも唐突に消えていった

そんな予感はしてたんだ 必然だったのかもしれないね

桃色吹雪は視覚一杯に 風に舞う音は聴覚を捉えて

徐々に徐々にとあなたの存在を薄めていく

僕の涙などに興味すらなく 南は行ったんだろう


梅雨が終わりを迎える頃には 噂すら立たず

あなたの行く末は掴めない

胸一杯に震えたんだ 水無月の奇跡と歓喜した

もう顔も見たくないさ 涙ばかりの日々を捨てて

前を向いて歩いていく あなたからの脱却

僕の眼差しは それはそれは憎かろう


もう何年も繰り返し ループする物語

助けを求めた 逃げ切らないと悟った

音も香りもせず 突如現れるあなた

ほっといてくれ!構わないでくれ!

返事はいつも 無言の否定

僕はもう限界だよ 「ポリノシス」

あ、これ花粉症のことです。

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