表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雪の中のどんぐり

作者: ともっぴー

読んでいただけると嬉しいです。

冬のある日、リスのリリーは、巣穴の中で、目を覚ましました。

お母さんも、お父さんも、まだスヤスヤ眠って、起きそうにありません。

すっかり目が覚めてしまったリリーは、そっと巣穴を抜け出しました。


外はまだ、銀世界が広がっています。

わぁ!すごい。リリーは嬉しくなりました。


もしかしたら、お友達のスーも、目を覚ましているかもしれない。

起きてなくっても、起こして、この銀世界を見せてあげよう。


スーの住む巣穴に着きました。

コンコンっと、戸を叩いてみます。

そっと、開けてみました。

冷たい風が、ピュッと吹いて、巣穴の中に雪が舞いました。

ねぇ、スー、起きて。外はすごく綺麗だよ。


スーは目を擦りながら起き上がって、まだ僕は眠たいよ。と言いました。


でも、外は凄いんだよ。

一緒に遊ぼうよ。

リリーはスーを起こして、一緒に外に出ました。


わぁ!ホントだ。すごいや!


2人は夢中であそんで、暫くしたら、お腹もすきました。


ねぇ、もしかしたら、ドングリがまだどこかにあるかもしれないわ。探しにいきましょうよ。


2人であちこち探していたら、屋根だけの、小さな小屋のような場所を見つけました。

リリーは、小さなテーブルの上に、とても大きなドングリが置いてあることに気がつきました。

スーはまだ気付いていません。

リリーはそのドングリを、どうしても一人占めしたくなって、そっと、雪の中に隠しました。

後で、スーに見つからないように持って帰ろうとしたのです。


スーは、小さなドングリをいくつか拾いました。


そして、帰ろうとした時、リリーが泣き出しました。

さっき埋めたはずのドングリがどこにもないのです。

小さいドングリも、もう落ちていません。


びっくりしたスーは、訳を聞き、自分のドングリを分けてあげました。


そんなスーを見て、リリーはとても恥ずかしく思いました。



さて、冬が終わり、春になったころ、2人はまたここに来て、溶け始めた雪の上に頭を覗かせた大きなドングリを見つけたのでした。



読んで下さってありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] リリーの行動すべてがかわいいです。隠したドングリから芽が出てたりするのかな??これから水を上げたりするお話があったりするのかなと考えてしまいました。読ませて頂きありがとうございました!
[一言] ちょっと早く冬眠から覚めてしまったあわてんぼうさんがいましたね。 でも、目が覚めたから冬の素敵さも知れた。 欲張るとよくないことも知れた。 数年後、大きくなったドングリに実った実を2匹が分…
[一言] 春まで夢の中のはずが、少し早めに目が覚めてしまったのですね。お友だちとたくさん遊んで、美味しいものを食べて、これでゆっくり今度こそしっかり眠れそうです。 ちょっぴり食いしん坊なリリーですが…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ