暗黒の闇の中に光はささない
体から魂が抜けたような感覚が意識を支配している。
何も考えることができないし、何も手につかない。
自分のいる場所がどこなのか、ここにいてもいいのかさえわからない。
足のつかない海の中で、只々足踏みをしていた。
俺は無力だ。
息が苦しくなり、やっと浮上したかと思うと、ひとつだけ、後悔という言葉だけが胸に焼き付いて、心臓を締め上げる。
苦しい、苦しい、苦しい。
息ができない。前が見えない。
そして俺の意識は遠くへと運ばれる。
気づけば螺旋階段をひたすら登り続けていた。
登っても登っても、ゴールは見えない。
息が切れ、汗が吹き出し、足が震えても、それでも登り続ける。
ゴールは見えない。
虫の息で階段に腰掛け、どんよりとうつ向いたまま深い眠りについた。
目を覚ますと、あたりは暗い闇に包まれていた。
寒くはなく、暑くもないが、湿った空気が少しひんやりとしている。
目が慣れる事はなく、只々闇の恐怖に襲われながら這いつくばり、手足で道を探し少しずつ進んでいく。
長い、怖い。
どこに向かっているのかも、何をしているのかもわからない。
未だに光が射す気配はなく、このまま一生を終えるのかと思うと進むのをやめそうになる。
しかし、進まなければ。
その先に何が起ころうとも、足を止める事は出来ない。
いや、足を止める事は許されない。




