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巡る世界でまた  作者: ニシムラアッツン
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順調な成果と危険の予感

「おい、そっちに行ったぞ!注意しろ!」


男達の激しい怒声が訓練場内に響き渡る。


そこでは3人が大猪に対峙し連携しながら攻撃を仕掛け、その猛威へと粘り強く立ち向かう。


「パイポイさん、よくこんなことを思いつきましたね!さすが私達の頼れる司令官です!」


リーナがキラキラした目でこちらを見ながら、俺を褒めちぎる。


そう、俺はあの日みんなに司令官と認められてからいくつかのプランを実行に移した。


そのうちの1つが訓練場の設営である。


以前は、小さな宿舎の中はボードに依頼が貼り付けてあり、その中からクエストを選んでカウンターに居る受付嬢に受付をしてもらうだけの場所でしかなかった。


しかし新たに訓練場を設営することで、自衛団のみんなの実力アップに加えて、その様子を外から見れるようにすることで村人たちの自衛団への信頼の向上につながり依頼が増えるなど、多くのメリットが得られる。


以前は冷え切っていた受付嬢の視線も、今では少し温かくなっているように思える。


そして2つ目に実行したのは魔物の飼育だ。といっても現在飼育しているのはスライムというゼリー状のモンスターだけである。


ならばどうして大猪が訓練場にいるのかということだが、この飼育しているスライムのスキルを使ったのだ。


魔物にもステータスが存在していて、それぞれスキルを持っている場合がある。


スライムの場合は擬態というスキルで、動物などの死骸の一部を摂取することによりその動物などの7割程度の能力で擬態できるというものだ。


俺が以前倒した大猪の一部をスライムに摂取させることで、本家には及ばないが腐りかけていた自衛団のメンバーには十分脅威となりうる存在へと変貌したのだ。


この特訓を取り入れることで、もともとステータスだけなら大猪には劣るが通常の魔物になら十分に対応できるボロスとリーナはさらなる強さを手に入れ、他の団員も村の周辺にいる魔物なら互角以上に渡り合えるようになっていた。


まだ魔族には及ばないが、この村の地力は着実についていっているだろう。


俺が満足気に訓練場の様子を眺めていると遠くから誰かが叫びながら走ってくる。


「お〜い、少し厄介なことが発生しちまった!」

評価してくだるのを心よりお待ちしております。

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