表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夫婦でほのぼの開拓VRMMO  作者: 島 恵奈華
2年目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

689/699

キ:どっちの戦場にする?


 ログインしました。


 今日はいよいよ春イベントの締めとなる『???』こと大規模防衛戦。

 ピリオノートと日ノ出桜の都に、それぞれ最低30万くらいのモンスターが近くのダンジョンからスタンピードして押し寄せてくるっていうイベント。


 去年のゲーム開始直後にあった初めてのピリオノート大規模防衛戦はどのくらいだったっけ?と思って調べてみたら……あの時は最低50万くらいだった。

 そう考えると……足して60万とはいえ、あの頃よりもプレイヤーはずっとレベルも上がって戦闘慣れしてるだろうし、色んな戦略が出来るスキルやアイテムなんかも出回ってるし……割とすんなりクリア出来るのでは?


「……どうかな」

「その分、敵も強いの来るかな?」

「新規と古参が入り混じるイベントだから、何らかの仕掛けはありそうな気がする。……あと、ピリオと和風の二ヶ所に分かれないといけないのが怖い」

「あ~……そうだね、うっかり迎撃人数が偏ったら蹂躙されちゃうかも」


 場所が全然違うから、始まっちゃったらそれぞれの戦況を確認するのも難しそうだし。


「僕らどっちに行こうか?」

「……どっちかな……ヒトが足りてない方に行きたいけど……」

「ん~……開始前に、それぞれ別々に行ってみて様子見してみる?」

「……うん、そうするか。俺は掲示板見ながらピリオの防壁の外でも見てくるわ」

「じゃあ僕は和風の街の方に行くね」


 転移オーブは登録済だから、明らかな偏りがありそうだったらそっちに行こう。


 僕らはゲーム内朝食をとって、森夫婦スタイルに変装。準備したアイテムがきちんとインベントリに揃っているのを確認。


「杖にオバケを入れて……今回はジャック達も連れて行く」

「うん、そうしよう。キャトナ達に留守番のこと話してくる」


 オバケ三兄弟のジャックとデューとマリー。

 それから移動手段の走るニワトリ、ダディ。

 強化用のオバケは……ペンダントにネモ、杖の籠にフッシーとバンとコダマ爺ちゃんのフルセット。


 そして相棒の方も、ネビュラはもちろんだし、今回はベロニカちゃんが本鳥の強い希望で同行する。


 久しぶりに拠点がほぼすっからかんだね。留守番するのは戦闘に向かない家畜とか住民とかペット枠、そして育成途中なイタコスライムのグミちゃんだけ。

 公式で『???』中は拠点襲撃は起こりませんって明言されてるからこそ安心して留守番をお願い出来る。


「じゃあ行ってきまーす」

「……危ない物に触らないようにな」


「はーい」

「いってらっしゃい」

「……はやく、かえってきてね」


 かわいい。

 それぞれ軽く撫で回してから出発。


 まずはジャック達を残して現場の確認へ。

 相棒はピリオノート、僕は和風の街へと転移した。



 * * *



 さてさて、久しぶりの和風の街。

 前に来たのは公式化した直後の観光だったけど……今日は防衛戦っていうイベントだからか、雰囲気がガラッと変わっていた。


 ゲーム内はまだ朝なのに、空はどんよりと分厚い雲に覆われて薄暗い。

 街のあちこちに篝火が置かれて、道を行き来するNPCは足軽っぽい格好のヒトばかり。大きな通りの所々には、防衛ラインなのかな? トラップっぽい木製の何かが置かれている。


 ここは海に面した港があるから……反対の陸地側を見てみよう。洞窟ダンジョンからのスタンピードって話だからね。


 フッシーの空飛ぶ箒モードで、街の上空へ。


 下を歩いていると気にならなかったけど……飛行系の種族の他に、僕みたいに箒で飛んでるヒトがチラホラいて、同じように街の外を確認していた。

 そこへ僕が仲間入り。他の飛んでるヒト達がちょっと驚いた顔をする。まぁ、気にしない。


 日ノ出桜の都は、陸地側は出来立ての大街道が二本。田んぼが並ぶ平地を通っていくルートと、竹林が深そうな丘を通るルートとがあった。

 その両方から来たのを迎え撃つように、戦国系のゲームでよく見るような防衛陣地が敷かれている。

 そしてそのあたりに、結構な数のプレイヤーがうろうろしているのが見えた。


 ……うーん、かなりいるように見えるけどなぁ?

 とりあえずスクショを撮って……夫婦クランのチャットに貼り付け。そして念話。


(クランチャットにスクショ貼ったよ。こっちはこんな感じー、そっちはどう?)

(あー……ちょっと待って)


 少し間が空いて、ピリオノートの防壁の上から撮った感じのスクショが僕のスクショのすぐ下に貼られた。

 うん、比べやすい。


(ん〜……ピリオの方がヒトが薄い?)

(ピリオノートは四方全方位に防衛陣を敷いてる。メインのダンジョン側にヒトは多めだけど、念のためって無人の場所が無いようにしてるっぽいから、それで薄く見えるかな)

(なるほどー)


 それなら和風の方が守りやすいのかな? 海から来ないって保証は無いけど、それでも魚系のモンスターって考えれば整った港は守りやすいだろうし。


(あ、ピリオは前みたいに街の上に木のドームがついた)

(おー)


 いいね、最近は鳥系の敵が遠慮なく飛んでくるから、鳥対策大事。


(和風の街は……空のドームは難しそうかな。ピリオみたいに街が丸くないし)

(ふむ……判断に困るな)


 それなー!

 結局、始まってみないとレベル差の優劣が分かんないからね。


(ん〜……でも和風の方も、装備ガチガチそうなヒトは結構見えるんだよねぇ)

(古参の和風好きが移住してるだろうから、それかな? ……掲示板にもピリオは四方のどこかが手薄になりそうって話出てるし、ピリオにするか?)

(うん、そうしよう)


 結局、知り合いのNPCが多いのもピリオノートだしね。

 

 そうと決まれば。

 僕は一旦拠点に帰還。ジャック達を連れて、ピリオノートへ転移、相棒と合流したのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ