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夫婦でほのぼの開拓VRMMO  作者: 島 恵奈華
2年目

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キ:戦闘終了、こいつらはなぁに?


 攻撃と呼べる攻撃をこれでもかと浴びせかけられていた使徒の結晶が……バキリとヒビ割れ、崩れ落ちる。


『結晶の破壊を確認! 敵対勢力は……全て沈黙! 戦闘終了、我々の勝利です!!』


 兵士さんの勝利宣言に、会場がワッと歓喜に湧いた。


 野太い声と安堵の声。

 魔法やポーションで削れていたHPを回復しているヒト達や、頑張った従魔を褒めているヒト達。捕まえた獣人達のスクショを撮っているヒトもいるし、他のヒトの装備が気になってチラチラしているヒトもいる。

 遠くで騎士団長さんが笑顔でプレイヤーっぽいヒト達と声を交わしているのも見えた。僕らの所からは遠かったけど、騎士団長さんは普通にプレイヤーと共闘してたからね。

 まぁ後は、森一味仕様な僕らの方にもチラチラ視線が飛んでくるけど……声をかけられるわけじゃないから、気にしない。


 そんな戦後特有の空気の中に聞こえてきたのは、拡声器っぽいアイテムを使っているらしき王様達の声。


「冒険者諸君! 今日はよく頑張ってくれた!」

「迅速かつ柔軟な対応、見事であったぞ!」


 お褒めの言葉に再び野太い声が上がる。

 うちのジャック達も一緒になって嬉しそうに声を上げていた。


 みんな元気だなぁ〜……なんて考えながら眺めていたら、僕の隣に相棒が戻ってきた。種族の半透明化を元に戻して、光学迷彩マントもオフにして、隣にネビュラを連れている。


(お疲れー)

(……お疲れ。そっちは大丈夫だった?)

(うん、相棒の方は?)

(まぁなんとか)

(そかそか)


 なんだかんだ僕ら死に戻ったりはしなかったもんね。


 その間にも、王様達の話は続く。

 一般NPC達に死者は無し。オーブから外へ出た後できちんとお城の兵士達に保護されて、怪我人は治療をして、無事に家へ帰っている事。

 捕まえた敵対勢力は、このままお城へ連行される事。

 救助と取り押さえ参加のご褒美は、後日届けられる事。

 クエストをあらかじめ受けていた冒険者は、協力者として特別な報酬になる事。


「結局、襲ってきたのはロア狙いだったな」

「未熟者がこちらに紛れ込んだという報告は受けていたが……よもや徒党を組んでこんな馬鹿をしでかすとはな」


「情けない」と獣人闘王様は溜息を吐いた。


 前に大神殿で聞いた獣人の上位種族『フューズビースト』は、族長に力と心の強さを認められる事で道が開けるわけだけど……その族長っていうのが獣人闘王様で、『まだ足りない』って認めてもらえなかった獣人達がこっちの世界で徒党を組んでる獣人の敵対勢力なんだって。


(つまり逆恨みじゃん)

(……まぁ、今日見た分だと獣人闘王はクリーンな対応してそうだしな)


 そのグレた獣人達は、獣人闘王が受け継いでいるアーティファクトの恩恵を受けられないけど、上位種族にはなりたい……ってわけで、非正規ルートを探そうとしているみたい。


「呪術士が言うには……愚かにも、呪いを振りまく悪霊をその身に宿して力としようとしておるそうだ」

「何故未熟な己を鍛え直さぬのか……」


 あー、うちのキャトナちゃんが蛇のオバケの呪いを埋め込まれてたのはコレですね? 実験台にされてたんだ。なんか夢で見た過去によれば『試す』みたいなこと言われてたもんね。ガッデム。

 そして1回誘拐されたNPCが救出後も執拗に狙われるのは、実験台のデータが欲しいからなのかな?


(って事は……この獣人組織を壊滅させられれば、キャトナちゃん達は安心してピリオノートにも行けるようになるかな?)

(かもしれない)


 よーし、あいつらをボコボコにする大義名分が出来たぞー

 ……とはいえ、獣人達の組織は他の組織の実行犯役を担当しているみたいだから、こいつらだけ集中して追い詰めるのはちょっと難しそうだけど。


(結局、全部倒さないといけないんだろうね)

(だろうな)


 ヴァンパイアのカルトは結構あっさり潰れたのにね。

 あれはヤーンボールシープ愛好会が凄かったのかな……それとも、あの組織はゲーマスAI的にはお試し扱いで、あの戦いを元にバランス調整が入ってるのかな。

 まぁその辺の内部処理的な裏事情は、僕らには分からない。


 そして今回の事で、敵対勢力達は、使徒と関わりがある事が確定した。

 なんたって使徒の結晶を取り出して投げたから、もう疑う余地が無い。

 そして敵対勢力は勢力同士で協力体制を敷いてるらしいから、もう背後に使徒がいると思った方がよさそう。


(なんか、フランゴ君と比べるとさ……こう……回りくどい使徒だよね。ヒトっぽいっていうか)

(うん、小賢しいよな)

(そんな感じ)


 王様達のお話が終われば、今回のチャレンジイベントとクエストは終了。

 王様と獣人闘王様は、せっかく来たんだから戦いたかったなーって残念そうだったけど、また機会があればって事で解散の流れ。闘技場の魔法とか、きちんと確認しないといけないだろうしね。


 王様はあっちの政務があるからすぐに帰らないといけないけど、獣人闘王様はしばらくこっちに留まるらしい。

 たぶん獣人の上位種族解放かな?

 獣人のプレイヤー達がそわそわしていたから、その内掲示板とかに情報が出ると思う。


 そんな感じで、本日のミッションは完了です。



 ──クエスト『腕試し会場の警備』をクリアしました。



 お疲れ様でしたー!



(……そういえば、さっき弓が魔武器になった)

(な、なにぃいいい!?)


 どうしてそんなカッコよさそうなシーンを見逃してるの僕はー!?


次回、掲示板回なので1日あきます。

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― 新着の感想 ―
不意に出てくる"ヤーンボールシープ"という貴き御名に動悸が…うッ! それはそうと、小粒ちゃんたちがはよ安心してあちこち遊びに行けると良いですね
フランゴ君は誠実?だから好感持てるんだよ 他は粘着質だからアレすぎてアレだったね
まあフランゴ君は人間のいない世界担当だったから搦め手なんか使わないタイプで良かったんだよな。 実際この世界は人間を招く前は滅びに対抗出来てなかったんだし。
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