キ:夢のミミズク幻獣
感想にて、章ごとに分けるとわかりやすいとアドバイスをいただき、確かにな!と思ったので分けてみました。
とりあえず1年目だけです。2年目分はある程度増えてきたら適当に章にします。
自分でも前の話探すの大変だったんですよね。いやぁ、スッキリ。
モモンガ幻獣ちゃんの案内で、僕らは青緑色をした半透明のミミズク幻獣ちゃんに出会った。
かわいいですねぇ!
周りの木の葉と同じ色合いだから、遠目に見たら保護色で全然わからなかったよ。
なんだか半開きの目で滝を見つめてぼーっとしているミミズク幻獣ちゃんは、モモンガ幻獣ちゃんにツンツン突かれてゆっくりと首を動かした。
「ホー……麗しき黒曜石のごとき瞳を持ちし摸摸具和の同胞。天の御使いより黄昏の告知でもありや?」
「さっさと起きるモン」
ハスキーな女性っぽい、でもぼんやりとした声色で厨二病みたいな台詞を口走ったミミズク幻獣ちゃんは……呆れた声のモモンガ幻獣ちゃんに引っ叩かれた。
「……ホー……オハヨ」
「起きたモン? お客さんだモン」
さっきよりは目をちゃんと開いたミミズク幻獣ちゃんは、ここでようやく僕らの存在に気付いたみたいで、ビックリしたのかシュッと細長くなってしまった。
あー、見たことあるそれ。ミミズクが驚いた時になるやつ。
「ホー……ヒトの子?」
「そうだモン。契約したいって言ってるモン」
「ホー……ホホー? ナゼ?」
「あのヒトの子にはモモンよりそっちの方が向いてるモン」
「ホー……ソンナコトナイ」
「そんなことあるモン」
モモンガちゃんに手招きされたから、僕はそーっとミミズクちゃんに近付いた。
「こんにちは」
「……ホー……コニチハ」
「夢のミミズク幻獣さんですか?」
「ホー……サヨウナリデス」
「僕はキーナです、契約したいです」
「ホー……ホホー……」
細長くなるのはやめたけど、首をクルクル回して狼狽えるミミズク幻獣ちゃん。
あとね、声がね、寝ぼけてた時は流暢なハスキーボイスだったのに、起きると声が裏返ってカタコトなんだよね。
ちょっと面白い。
「……ホーウ……オソト、キョウミ、アルマス」
「おー、お散歩とか一緒に行けるよ」
「ホホーウ……タダ、ユメノ、タタカエナイネ」
「そこは大丈夫。夢の中で探し物とかをしたいから、夢を案内してもらいたいなーって」
「……ホホーウ」
「結晶の猫幻獣ちゃんも契約してます。3食おやつ付きで」
「ホホーウ……ショッチュウ、スヤスヤ。ダイジョブ?」
「大丈夫、結晶の猫幻獣ちゃんもほとんど寝てるし」
「ホー……ネルノ、アツメテマス?」
「そんな事はないんだけどね」
そんな睡眠幻獣コレクターみたいなつもりはないんだけどな!
「ミミズクちゃんは、これがしてみたいとか、これはイヤとか、そういうのはある?」
キョドるミミズクちゃんは、3回くらい首を回してから、僕の姿を上から下までじっくりと眺めた。
「ホー……ヒトの子……カラダ、オオウ、ソレ、イイネ」
「うん? ……服とか帽子の事かな?」
「ホー……ソレ、ヤテミターイ」
「なるほど、任せて。オシャレミミズクさんになろうぜ!」
そう言うと、ミミズクちゃんは嬉しそうにホーと鳴いた。
「ナマエ、クダセェマシ」
「あ、それで良いんだ?」
そうだなー……
「耳っぽい羽がかわいいから、『ミミー』ちゃんかな」
「……うん、まぁ分かりやすい」
「でしょ?」
生暖かい表情をした相棒のお墨付きを貰ったよ!
「どうかな?」
「ホーウ……ミミー、ワカリマシタ。ユメノハ、ミミー、デス」
そう言うと、少し小さめの分体が現れて、僕が腕を差し出すとそこに止まった。
「よろしくねミミーちゃん」
「……ホー……シクヨロ」
「……なんでそこだけギャルなんだ」
「どこぞのミノカサゴ幻獣のせいだモン」
「……ああ、パヤヤか……」
帰ったらマリーにミミーちゃんの衣装を相談しよう。
ミミズクだから、耳っぽい羽の間に帽子被せたりとかしたら絶対にかわいいよ。絶対に。
「無事に契約できたよ。ありがとうモモンガ幻獣ちゃん」
「良かったモン。……ちなみに、もしモモンが契約したら名前は何になってたモン?」
「モモンちゃん」
「……だと思った」
「だと思ったモン」
あれ? まさか僕、モモンちゃんに名付けセンスでNGくらってた? いやいやまさか……まさかだよね?




