第54話 なんて汚ねぇ雨なんだ
さあ、学校に突入だ。
まずは車に乗っている皆さんに降りてもらう。そして、有無を言わさず学校までお連れする。時間もないから、パパッといこう。
その辺の号令は越前さんに任せる。やはり大人から言ってもらった方がいいだろう。別に、私がやるのが面倒とか、そういうのではない。
車から出てきて不安そうにしている皆さんに、越前さんが宣言する。
「では今から、車を降りて徒歩で学校に向かいます。見ての通り、学校の周りには放置車両が沢山あって、とても車では進めないのでね。それにゾンビも多い。だが、安心してください。俺たちが周囲について護衛します。なので皆さんは、一塊になって遅れないようにしっかりついてきて下さい。途中、こちらからの指示が飛んだら、すぐに従ってください」
これでみんなが何も言わずにパッて従ってくれたら楽なんだけど……やっぱそう簡単にはいかないよね。
「ま、待ってくれ! いくらアンタらでも、この中を進んでいくのは無理だろう! これは引き返した方がいいんじゃないのか……? いや、引き返すべきだ!」
案の定、反対意見が上がる。意見を言ったのは前田さんだ。彼は私たちを除いた集団の代表みたいなところがあるので、こういう時に発言するのも彼なりの責任感の一種なのかもしれない。
「残念ながら、そんな時間はありません。もうすぐ日が暮れる。そうなっては、マズい。もう俺たちは学校に行くしかないんです」
「……くそっ! 学校がこんな状況なら、あそこに残ったままの方が良かったじゃないか!」
「今更言っても、しょうがないですよ。来てみるまでどうなっているかは分からなかったんだから。とにかく、学校に入りましょう」
「だが、こんな数を相手に出来るワケが……」
「大丈夫、皆さん無事に辿り着けます」
「何を根拠に……」
「なぜなら、俺たちには……聖女様がついているのだから。皆さんも見たでしょう? ここまでの道中、彼女が道ゆくゾンビどもを蹴散らしていったのを。お陰で安全にここまで来られた。そして、ここから学校までの道も、彼女が切り開いてくれる。——だから、皆さん。彼女についていって下さい! そうすれば大丈夫です! ……では、すぐに出発します。——ああ、持ち物は最小限に! 車に残した荷物は後から俺たちが取りに来てもいいですから、まずは学校内に避難するのを優先しましょう。移動中はお静かにお願いします。……いいですか、では、行きますよ!」
「あ、ちょ、ちょっと!」
聖女様について行けば大丈夫! ということで、もう無理矢理にでも出発だ。
どうせここに残されても困るんだから、出発したらみんなついて行かざるを得ないだろう。
マナハスがゆっくりと歩き出す。
すると、みんな焦ったように彼女の後ろにやってくる。しかし、あまり近づきすぎもしない。離れたくないが、近寄りすぎるのも……といった感じ。まあ丁度いいくらいの距離感だし、それでいい。
そして、その両脇を固めるように越前さんと藤川さんがつく。今の二人の武装はハンドガンだが、アサルトライフルもいつでも使えるように肩から下げている。
私は後ろから集団に続いていく。腰のベルトで刀を装備して、準備は万全だ。
ゾロゾロと大人数で進むので、移動はかなりゆっくりだ。そして目立つ。すると当然、ゾンビどもが沢山寄ってくる。
しかし、その尽くは、私たちにたどり着く前に倒された。
先頭のマナハスが、立ち塞がるゾンビに対して光り輝く光輪を飛ばす。
勢いよく飛んでいった光輪はゾンビに当たると、その体を粉砕する。そして、そのまま後続のゾンビも粉砕し、反転して戻ってくる際にも数体のゾンビを葬った。
彼女が何度か光輪を飛ばすと、あっという間に前方のゾンビたちが倒されていき、我々の通れる道が出来た。
いや、光輪強すぎでしょコレ。ゾンビ相手なら過剰なくらいの威力だわ。
行って戻っての往復で何体もまとめて排除してるし、マジでこれ全体攻撃のブーメランだな。射程もそこそこあるし、普通にこれ銃より強いのでは?
なんか光輪が光ってて神々しいから誤魔化されてるけど、フツーにゾンビが肉片になって粉砕されるのスプラッターなんだよなー。聖女は不浄なゾンビに容赦なしってか。
マナハスも自分で威力が過剰だと思ったのか、途中から込めるパワーを抑えるように調整し始めたようだ。
すると威力は抑えられてきて、一撃でゾンビの体が粉砕されることも無くなった。
しかしそうなると、ちゃんと始末するのに頭部を狙わなくてはならなくなるので、殲滅速度が遅くなる……かと思いきや、光輪の威力が抑えられた分、代わりに攻撃回数が増えたので実質大した差は無かった。
スタミナの運用的に大体同じくらいだったということだろう。私の画面に表示された彼女のスタミナゲージを見ても、大体そんな感じだ。
そうして彼女はズイズイ進んでいき、進路上にある死体だけ回収していった。彼女の通った後はみんなが通るので、そこは確かに回収してくれた方が助かるだろう。その方がみんなも通りやすいからね。
実際、今のところは、ゾンビ相手ならスタミナ使用の光輪攻撃のみで対処できているので、MPを使っても問題無さそうだ。
派手なマナハスの攻撃に比べて、越前さんは堅実だ。
近くにいるゾンビから一体一体ヘッドショットしていく。すると、頭部に小さな穴を開けただけの、キレイな死体の出来上がりだ。
彼は基本、近づかれる前に倒しているので、ゾンビが進路の邪魔になることはほとんどなかった。その分、死体の回収もされないが、まあ、それはしょうがない。
越前さんの動きは、もはや洗練されていると言っていい。元々あった的確な判断力に加えて、今はスキルにより銃の腕前が飛躍的に向上している。
その様子は、もはやプロだ。銃のプロ。まるで映画のアクションスターのように、すべてのゾンビを一発で仕留めていく。
倒す順番も的確で、もっとも優先度の高いゾンビから確実に倒していく。リロードも素早く、隙がない。銃の扱いは完璧で、完成されている。
そんな調子なので、余裕のある彼は、自分の担当の右方向だけでなく、ほぼ右側180度すべてに対応していた。右前方と右後方もカバー出来ていた。お陰でマナハスにも余裕が出来ることだろう。
彼がこれほどの動きが出来るのは、スキルによる補正もあるだろうが、元からの素質も大きいと思う。それすなわち、サバゲーの経験だ。それがあるお陰で、スキルの補助を十全に使いこなせるのだ。
私も自分で使っているから分かるが、スキルがあるからといって誰でも今の越前さんのように出来るわけではない。逆に、越前さんが刀とその扱いのスキルを得たからといって、私のように恐竜くんと戦うことは出来ないと思う。——まあまず挑まないでしょ、ということは置いておいて。
スキルを得たとしても、結局は使う人次第で実力は変わる。スキルとは、あくまで道具のようなものだ。それを使えば誰でも一定の成果を出せるが、やはり上手く使える者ほどより高い成果を出せる。
私が刀を使っての戦いを問題なくこなせているのも、こんな感じの戦いをこなしたことがあるからだ。——もちろん私は武道経験者じゃないし、まるっきり戦ったことなんてない——現実では。だがゲームでは戦いまくってた。そういう意味では、戦いの経験は豊富だ。
ただのゲームの経験だと侮るなかれ、ゲームの経験だろうとなんだろうと、経験は経験だ。要は、その経験をどれだけ迫真のものとして受け止めてきたか、ということだ。
私はむしろリアルよりもゲームの方にのめり込んでいたので、ゲームの体験が“濃い”と言える。まるで本当に自分が画面の中で戦っているような感覚になることもしばしばだ。
元々私は想像力がたくましいというか、妄想癖があるので、のめり込んだらなかなかの集中力を発揮する。
だから自分がリアルで刀を持って戦うということになっても、すぐさま順応できた。まあ、この不思議な力のシステムがかなりゲームぽいっていうのもあるが。私にとってはすごく馴染みやすいシステムだった。
その辺のことを考えたら、マナハスが魔法をだいぶ上手く扱えていることに驚く。
確かに彼女もよく私とゲームしてたし、その時は魔法職をよく使っていた。魔法好きなところは元からあったんだろう。
魔法なんて摩訶不思議な存在、さすがの私もすぐに使いこなせる自信はない。なにせ、まるで未知の存在で、さすがにゲームでやってたとかいっても関係ないような気がしてくるし。
だが、マナハスは使いこなしている。だとすると、彼女には才能があったってことだろうか?
魔法の才能……普通に生きてたら絶対気がつかない才能だなー。だってまず魔法とか存在しないし。
あるいは、聖女様とか言われているのも少しは影響を与えてたりして。
経緯はともかく、実際に周りの人から聖女とか言われて特別に扱われていたら、なんだか自分でもそういう気分になってくるんじゃなかろうか。
そうすると、魔法とかいうのもなんか使えそうな気がしてくるとか……? 知らんけど。
まあ、フィーリングが合ったんでしょうね、結局のところ。スキルとか魔法とか完全に感覚の世界だし、マナハスは銃のスキルは合わなかった。ということは、やはり相性があるのだ。
そして彼女は魔法と相性があった。……やはり、聖女になるべくしてなったんだな。こりゃ、聖女になったのも私のせいってわけでもないか。
——いや100%アンタのせいでしょ。
……しかし、そうなるとやっぱり一番不安なのが藤川さんだ。
まずもって藤川さんってゲームしなさそうだし、当然、銃なんて触った経験も無いはず。
となると、スキルを入れたところでどこまで使いこなせるか、という感じなのだけど。
それでは、実際の藤川さんの動きはどうかといえば——今のところは問題なく戦えている。
その動きは、越前さんと比べると確かに劣る。だが、狙い自体は正確だ。一発でベッドショットを決めている。
私を助けた時にもそうだったし、どうも彼女は、射撃の適性自体は高いようだ。
ただし、今やっているのは純粋な射撃の腕を競う競技などではなく、現実の戦闘である。
状況はリアルタイムで進行していく。そして、そこに順次対応していくには、純粋な射撃の腕以外の経験が必要になる。敵と戦うこと自体の経験が。
私とマナハスにとっては、それはゲームだろう。越前さんにとってはサバゲー。どちらも遊びだとしても、私たちは“それ”に慣れている。戦うことに慣れている。
まるっきりゲームをしない人がいきなりアクションゲームをやったら、まず上手くいかない。
たとえ操作するキャラが歴戦の戦士という設定で、実際それだけの能力があったとしても、素人の操作ではまるで実力を発揮できずザコにボロ負けする。
当たり前だ。それはつまり、別人の精神が乗り移っているようなものなのだから。
ゲーム自体やったことないようなら、まずコントローラーに慣れるところから始めないとけいない。彼女はおそらく、そんな感じなのだ。
戦うということ自体の経験がまるでない。ゲームでの経験すらない。まるで平和な日常を送ってきた彼女が、突然、戦いの場に出ても戦えるわけがない。
普通ならそうだが、今は一応、戦えている。それはスキルの補助はもちろんだが、今の彼女を覚悟が支えているからであろう。本来なら目を背けたくなるような慣れない戦闘と暴力を、強い意志の力で実行している。
彼女の戦いは、必死さが見ているこっちにも伝わってくる。
狙いをつけて、引き金を引く。そこに躊躇が無いはずがない。何も思わないはずがない。人の形をした動く存在を撃つのに、頭に何も浮かばないはずがない。
それでも……その上で、彼女は引き金を引く。一体一体、丁寧に、狙いをつけて撃つ。迷いを振り切るように、頭に浮かんだものを消し去るように、歯を食いしばって撃つ。
ともすれば真っ白になってしまいそうな思考を、必死に制御する。ただ的確にゾンビの頭を撃ち抜くことだけ考えられたら、どれだけいいだろうか。
しかし、現実はあらゆる葛藤が頭の中を駆け巡る。だが、それと同じくらい強い覚悟が、迷いを振り切る原動力となり拮抗する。
そして、覚悟が葛藤を上回った時——また一つ、狙いをつけて引き金を引くのだ……。
とまあ、そんな感じのことが藤川さんの身に起こっているんじゃないかなーと、これはまあ、私の想像なんですけど。
——ただのアンタの妄想なのね。
そりゃあ、実際、彼女が何を考えているのかなんて、私には分からないよ。見てるだけで必死さは伝わってくるけどね。内心までは知らんね。
——つーか、そんなどうでもいいこと考えてる余裕があるのかしら。今、戦闘中なんだけど。
そうなんだけどさ、私の出番、全然ないんだよね。私んとこまで来るゾンビほとんどいないし。ここまでたどり着く前に、越前さんとか藤川さんが倒しちゃうんだもん。
——藤川さんも、こっちの分まで倒しちゃってるのよね。
そうなんだよね。さっきはあんなこと言ったから、よっぽどギリギリの戦いをしているのかと思いきや、実際はそうでもないのよね。
いや、精神的にはギリギリかもしれない。内心の葛藤のバランスとかは結構ハードなのかもしれない。でも、現場の状況自体はかなり優勢であるのが事実だ。
まず越前さんが広い範囲をカバーしてくれるから、その分マナハスに余裕が出来て、越前さんに右は任せてマナハスは左寄りに注力する。
すると、藤川さんの方にも余裕が出来るから、その分藤川さんも広い範囲を、つまりは後ろまでカバーできることになる。
そうなると、私のやることが無くなるってワケ。だから、さっきみたいに三人の戦いを観察する余裕なんてのがあるわけよね。
実際、近接の私は敵が近寄ってくる前に遠距離の人たちに倒されたら、出番無くなっちゃうさ、そりゃ。
せっかく私も、トラウマなんて無いと証明するためにばんばんゾンビを倒そうと思ってたのに、今んとこ何もしてないわ。
……まあ、余裕があるのはいいことだけどね。この分なら、何かあった時に私が動くことも出来るし。
そうして私たち一行は、ゾンビを近づけさせることなく排除しながら進んだ。
マナハスが進路上にある障害物を最低限排除して後続の道を作り、みんながそこを進んでいく。
道はカーブに差し掛かった。曲がった先の通りに学校の裏門がある。後は、この直線を進むだけだ。
曲がり角の向こうは、今までの道よりだいぶ狭くなる。一応、歩道があるのでそこを進むつもりだが、果たして——
そして、角を曲がって見えた光景は——道を埋め尽くす大量のゾンビだった。
ギッシリだ。隙間が無いくらいギチギチに詰まっている。
道にはゾンビだけでなく車もあったが、どっちにしろ、これはもう道が埋まっていると言っていい。
マップにより大量の赤点が存在するのは少し前から分かっていたが……実際に見てみると、いや、さすがにこの数はどうなんだ、突破は……無理じゃね?
しかし、ここを進めないとなると、どうする……正門の方に行く? でも、そっちも埋まってるかも。
ううん、ヤバいな、学校の周りのゾンビ、多すぎでしょ……。
敵がどれだけ多くても、ここまで来たら進むしかないって思ってたけど、さすがにこの数は無理かなー。これはもう、引き返すしかない、か?
となると、マナハスに伝えないといけないんだけど、いや、向こうも自分で無理と判断して戻ってくるか…………ん?
マナハスの方を確認したならば、何やら立ち止まっていて戻る気配はない。
……どうしたんだろ、まさか、何かトラブルが? このままだと、あの大量のゾンビどもがこちらに押し寄せてくるんだけど……いや、もしかして、アレは——!?
マナハスは杖を掲げて集中していた。
視界の隅に表示されている彼女のステータスを見れば、青いゲージが消費されている。それに呼応するように、彼女の杖の先端に青く光る光球が生まれていた。
アレは……魔力攻撃? たぶん、MPを使う方の攻撃だ。なんとなく、威力が高そうと思っていたヤツだが、まさかマナハス、この土壇場で試してみるつもりなの……?
いやまあ、派手な花火を打ち上げようぜ! とか言ってたっけ。確かに、この量のゾンビは、お試しにうってつけかもしれないけど……。
まあ、そういうことならいいか、とりあえず試してみれば。
よし、そうと決まれば、やっちゃえマナハス! いや、聖女様!
ついてきていた避難者の人たちは、最初はゾンビの数に仰天していたが、今は、マナハスが何をするのかを固唾を飲んで見守っている。
まあ、明らかになんかヤバげなことをこれからやる感がビンビンしてるからね。
私はよく見える場所に行きたかったので、近くにあった車の屋根に飛び乗った。うむ、ここからならよく見えるぞ。
マナハスの方を見やれば、どうやら魔法の準備が終わったようだった。——十分に魔力のチャージがなされたようで、光球は大きくなり光も強くなった。
満を持して、マナハスが杖を振る。
すると、光球は山なりに飛んでいき、ゾンビの集団の真ん中辺りに……落ちた。
次の瞬間、ゾンビ集団の中心から、カッ——と強烈な光が上がると同時に、爆発する。
ドゴオオォォォォォン!!!
空高くまで吹き飛ぶゾンビ、飛び散る肉片——ってこれ、こっちまで飛んでくるやん!
結構離れてるのに……ヤバいぞ! いや、私らはバリアで防げるけど、避難者の人達が——どーすんのよコレっ!?
と思ったら、コレまたマナハスが杖を掲げた。
すると、避難者の集団の上に光輪が飛んでいき、そこから半透明の膜のようなものが出現する。
その膜は降り注ぐゾンビの諸々が原料の雨を防ぎ、まるで傘のように外へ散らしていった。
これは、念力の応用かな? 魔力の盾ではなく念力の盾か。なるほど、雨程度なら念力で防げるわけか。いやぁ、よかったよかった。これでみんなが血まみれにならずに済んだよ。
この半透明の傘の範囲は避難者達を覆うのでギリギリなので、少し離れた位置にいたパーティーメンバーは範囲外だ。
だが私たちには、こういうのを防ぐための自前のバリアがあったので大丈夫だった。無かったらヤバかったな……。
汚い雨が上がると、そこは地獄絵図の有り様だった。
辺り一面が赤に染まり、所々に詳細不明の肉片が撒き散らされている。
控えめに言ってコレはヤベェわ……臭いもヤバそう。
……で、え? ここ通るの? マジで? むしろ、さっきにも増して通りたくないレベルじゃね?
まあ確かに、ゾンビ共は一掃されたみたいだけどさ。残っているのも少し居るけど、大した数ではないので、十分突破できそうではあるけど……さぁ。
すると、マナハスが私の方を見てくる。皆の手前、それは一見すると無表情だったが、私には分かる。これは、完全にやらかしてしまったと内心は後悔している顔だ。
そして、目だけで私に問いかけてくる。——これ、どうしよう……? と。
私は無言で頷いた後、道の先を示す。つまりは行くぞということだ。ここまでやって、やっぱ引き返すとはいかないでしょう。
……ではいざ、レッドロードへ——進出。




