第252話 聖女の心、心の友知らず——
「さて……ようやく休めるね、マナハス」
「ん……そうだね、カガミン」
マリィたちとマナハスたちの、〈鏡の家〉での初顔合わせを終えて————。
それから私は、マナハスたちを連れて、改めて〈鏡の家〉の中を案内した。
そして、それも終わったところで——私の両親や、マナハスの家族や親戚一家の人たちや、クラスメイトやその親御さんたちという、他のみんなも揃って——夜ご飯を食べて……
食べ終えたら、今日はもう休むことにしたので、そっからお風呂に入ったりとかも済ませて……
そうしてようやく、今やっとこうして、長かった今日という一日が終わるというところまで漕ぎ着けたのだった。
「というか、ようやく二人きりになれたよね。ほんと、久しぶりじゃない?」
「ああ、うん、確かに……そうだよね」
「それこそ、えー……三日前かな? 最後に二人きりになれたのは。保健室のベッドで一緒に寝た、あの時以来でしょ」
「そう、か……あの時ぶりかぁ」
現在の私は、マナハスと二人きりで、〈鏡の家〉の中に特別にあつらえた専用の寝室にいた。
——実のところ、藤川さんも私と一緒に寝たいと言っていたのだけれど……今宵ばかりはマナハスと二人きりになりたかったので、彼女には分身を一体預けることで許してもらうことにした。
なんせこちとら——私の主観から言えば——一週間以上もマナハスと離れ離れで過ごしていたので……再会した今日は、もう何が何でも二人きりで一緒に寝るつもりだったのだ。
「さて……お風呂もばっちり済ませたことだし、後はもう、一緒にベッドインするだけだね? マナハス」
「ああ、うん……」
「大丈夫——見てよほら、これ、このベッド。超豪華なキングサイズだよ。えーっと……そう、昨日か——昨日、あのショッピングモールで一緒に寝た時に使ったアレと比べても、まるで遜色ないレベルだよ。あの時は藤川さんも含めた三人で寝ても、まだ余裕があったけれど……今日はさらに二人っきりだからね。この上でならもはや、私たち二人で夜の大運動会を開催したって平気だよ」
「……そうだな」
「……ああ、ごめん、マナハス。疲れてるんでしょ? そうだよね、もうさっさと寝たいよね。んじゃ、もう寝よっか……?」
「——あ、いや……そうだね、疲れてるのはまあ、確かにそうなんだけれど……でも、別に、もう少しお喋りするくらいなら全然、大丈夫だよ」
「そう? ほんとに? でも——」
「うん……せっかく二人きりなんだし、もう少し話そ?」
「マナハスがいいなら……もちろんっ、私は大歓迎だよ」
どうにも反応が鈍いマナハスは、相当お疲れのようだけれど……まあ、無理させない程度なら大丈夫かな。
「それじゃあ……こんな時になんだけれど、明日からの——というか、これからのことについてでも、ちょっと話そっか」
「今後の話——かぁ……」
「うん、そう、今後の話」
「とりあえず……お互いの家族を助けるっていう、当初の目標は無事に達成できたよね」
「そうだねー、それは本当に良かったよ。お祝いしないとだね」
「お祝い、ねぇ……」
「そうそう、とりあえずの目標達成ってことで、ひとまずはさ。まあ確かに、まだまだやるべきことは山積みなんだけれど……少しは息抜きも必要というか、区切りをつけるという意味でも、そういう催しも悪くないんじゃない?」
「なんか……珍しいね、騒がしいのは普段は苦手なカガミンなのに」
「そうだけど……まあ、今回ばかりはね、私もようやっと大きな肩の荷を下ろせたからね。ちょっとはハメを外してもいいかなって気分なのさ」
「そっかぁ……まあ、それは私もそうかな。実際、家族のことは、ずっと心配だったから……。こうして、みんな無事に助けられて、本当にホッとしたよ」
「うんうん、そうだよね……本当に、そう。ようやく安心できるって感じだよねぇ……」
「改めて……本当にありがとうね、カガミン。色々と、助けてくれて。カガミンがいなかったら、どうなっていたことか……ほんと、考えたくもないよ」
「別に、私だけの力じゃないよ。他にも色々と、みんなが助けてくれたからだよ」
「確かにね。もちろん、みんなにも感謝してる。でも……そんなみんなの協力があったのも、元を辿ればカガミンのおかげな気がするから。やっぱり、カガミンには一番感謝してる」
「マナハス……」
「私……今日初めて、カガミンと離れ離れで、別行動することになって……それで改めて、カガミンの存在の大きさに気が付かされたよ。あと、それと同時に、自分の無力さにも……。本当に……カガミンが助けに来てくれなかったら、私はあの霧の中で、一体どうなっていたことか……」
「いやぁ……あれはさすがに相手が悪かったよ。だから、さ……そんなに気に病まないようにね? 私だって、初見であんなんに巻き込まれたら、もう普通に詰むしかないと思うし」
「そう? にしても……あん時の〝銀ピカ〟カガミンには、さすがに驚かされたよね……なんせ——」
「いやアレはっ、どうにも精神に変調をきたすくらいに強力な能力だったらしきカンジのアレなので……! だから——あん時のキザったらしいムーブは忘れておくれぇ……」
「えぇ、なんでよ。……カッコよかったじゃん」
「もう、揶揄わないでよー」
「ふぅん……?」
いやまさか、この歳になってなお、まだまだ黒歴史が増えることになるとは……勘弁してよね、ほんと……。
「ゴホン、えっと……それで、今後の大まかな方針についての話に戻すけれど——」
「あ、露骨に話を逸らした……」
「……まあ、簡単に言うとアレだね。一つは『拠点——〈聖都〉を作ること』と、もう一つは、『とにかく修行して、さっさと強くなること』。とりあえずは、この二つかな」
「んー……強くなる、の方はともかく……〈聖都〉、ねぇ……これって本気なの?」
〈聖都〉を作るという計画、いわゆる「聖都構想」については——再会してから、折を見て少しだけ——マナハスにもすでに話してはある。
「本気だよ。——いやホント、これはマジで、ふざけてるわけじゃないからね。必要だからやるんだからね?」
「……助けた人たちを、安全に匿っておけるようにするため、なんでしょ?」
「うん、そうだね、一番の目的はそう。まあ当然、その中には、私やマナハスの家族が最上位の保護対象に含まれているわけでね」
「それは、分かるけれど。でも、わざわざこんな大掛かりな——都市なんて作らないでも、この〈鏡の家〉でも十分なんじゃないの?」
「いや……それがそうでもなくて」
「え、どうして?」
「いやね……この〈鏡の家〉は実際、だいぶ特殊な環境下だから……実のところ、一般人が長居するのはよろしくないみたいなんだよね」
「それって……」
「まあ、言うなれば、『宇宙空間』で長期間過ごすのに似たような感じってこと——みたい、というかね。そのー、私も詳しくはよく分かってないんだけれど。でも実際、ある意味では宇宙空間よりもよっぽど特殊な場所だと言われれば、その通りだからね……人体にどんな影響があるか、分かったもんじゃないし」
「長期間って……具体的には、どれくらいなん?」
「まあ、それこそ永住するんでもなかったら、一月くらいなら全然平気らしいけれどね。なんなら、もっと長くても平気らしいけれど……でも、まったく影響が無いってわけじゃないみたいね」
「んー、そっかぁ……」
「まあ、解決策も無くはないんだけれど。というか、その解決策こそが、『時間停止避難所』なんだけれど。時間が止まってれば、影響も何もないからね」
「それも、なんかチラッと言ってたけどさぁ……正直、時間が止まるって言われても、マジで意味が分かんないんだけれど?」
「まあ、そういう風に見えるってだけだからね」
「だとしても……いや、やっぱ分かんないわぁ」
「でもまあ、ぶっちゃけこの『時間が止まる』という異空間の特性は、めちゃくちゃ便利というか、ガッツリ利用するつもりだからね……これから先、そりゃもう大いに」
「まあそりゃ、上手く利用できるなら、便利なのは確かだろうけれど……」
「いやホント、何やかんやコレが一番重要な要素かもしれないから。私たちの今後についても」
「これが? 一番?」
「そう……これのおかげで、大量の生存者を匿っておけるというのもそうだし、もう一つの〝修行〟の方についても、これを大いに活用するつもりだからね」
「修行に……?」
「まあ、それこそ、一言で言うならアレだよ、『精神と時の部屋』だよ」
「え? ……ああ、そうか、確かに——まさにアレなのか……っ!」
「そーそー、そーなんだよ」
「でもアレって、時間の流れが違うってだけで、他には特に効果とか無かったよね? ——いや、あったっけ? 何か、修行が捗るような要素って……」
「あー、あるっちゃあるよ、『精神と時の部屋』には。外より早く時間が流れるというだけじゃなくて、他にも——『空気が薄い』とか、『重力が地球の何倍もある』とか、『寒暖差がかなり激しい』とか……色々とね。ただ、私たちが使う『時間停止修行場』については、そーゆう追加効果は特に無いけれどね」
「あ、そうだったっけ? ん、でも、タイムストップなんちゃらルームにそれはないのね。……だったら別に、普通に外で修行するのと大して変わらないんじゃないの?」
「いやいや、その時間の流れが違うってのが重要なんだよ。つまりは——これを利用すれば、他のプレイヤーどもを置き去りにして、私たちだけが先行できるってことなんだから。効果というなら、それが一番の効果なんよ」
「そう、か……他のプレイヤーと戦う時のための……備えなのか」
「まあもちろん、プレイヤー以外にも怪獣とかの脅威もあるわけだしさ。いつ何時、敵が襲ってきてもいいように……少しでも早くに、少しでも強くなっておかなきゃだから」
「……」
「まあ、それもこれも、私たちがこれから先も、『自由に、楽しく』生きていくためには、必要なことなんだよ……」
「自由に、楽しく……」
「もはや——何をするにも〝力〟が無いと、ただ蹂躙されるだけの時代になっていくだろうからね……コレから先の、この世界は」
「力が無いと、蹂躙されるだけ……」
「……でも大丈夫。私たちには〈攻略本〉や、『精神と時の部屋』ならぬ『時間停止修行場』もあるんだから……きっとすぐに、周りをぶっちぎって強くなれるよ」
「……」
「まあ、その辺については色々と、〈攻略本〉にも書いてあるみたいなんだけれど……まだまだ読み込めてないし。だからまずは、早いうちにコレ、しっかり読み込んでおかないとなんだけれどねー」
「その……〈攻略本〉とかいうのについても、驚きなんだけれどね。というか、いまだによく分かってないんだけれど、これについても」
「うんまあ、その気持ちは私にも分かるよ。でも、コイツがとんでもなく有用だってことは、もうすでに証明されているようなもんだし……使えるもんは、なんだって使ったればいいんよ」
「……確か、ちゃんまり——マリィちゃんのおかげなんだっけ、これが手に入った経緯って」
「うん、まぁ、そうだね。一応はまあ、アイツのおかげっちゃおかげなのかな。いやまあ、ほとんどはマリィというより、どっちかというとマユリちゃんのおかげなんだけれどね」
「ああ、そうだね、マユリちゃんの功績は外せないよね」
「そうねぇ……もちろん、マユリちゃんのことは今後も頼りにするつもりだよ。それこそ、修行の効率化についても、マユリちゃんの協力が必要不可欠らしいからね」
「マユリちゃん……子供とは思えない貢献度だよね、ほんと」
「ほんとほんと、この子がいなけりゃあ、今頃どうなっていたことやら……恐ろしくなるくらいだね」
「……それに比べて、私は——」
「ん、何?」
「……いや、なんでもない」
「……」
マナハス……やっぱり元気無いな……どうしよう。
適当にお喋りしてたら元気になるかとも思ったんだけれど……あんま効果なさそうっていうか——むしろ、さらに落ち込んじゃってるような気すらする……。
「マナハス……やっぱり元気ないよね? どうしたの?」
「カガミン……」
「や、ごめん……どうしたもこうしたもないよね。こんな状況なんだし。今日もアレだけ、色々あったんだから……疲れてて当然だよね」
「うん、まあ……」
「でも……それだけじゃないよね? ただ疲れてるってだけじゃなくて、なんだか落ち込んでるように見えるからさ、今のマナハスは……」
「……やっぱり、分かっちゃうか。カガミンには」
「いやまあ、さすがにね? というか、私じゃなくても分かるくらいに、意気消沈しているように見えるけれど……?」
「そこまで、だったのかぁ……」
「ご飯食べてる時までは、まだ普通じゃなかった? というか、ここで私と二人きりになってから——だよね?」
「……」
「え、もしかして……私と二人きりで一緒に寝るのが嫌だったり——」
「違う違う、そうじゃない、そうじゃないよ……」
「そ、そう?」
「うん、違うよ……」
「えと、なら……」
「むしろ……カガミンと二人きりになれたから……安心してるんだよ。でも、それと同時に、不安にもなるの……」
「マナハス……その、不安っていうのは?」
「それは……」
「や、ごめん……私って案外、察しが悪いところがあるからさ。もうぶっちゃけ、はっきりと言ってもらえた方が助かるんだよねー……なんて」
「……ふ、それ、ちゃんと自分で自覚あったんだね」
「まあね……」
そう言って少し笑ったマナハスは、少しだけ元気を取り戻したように見えた。
けれど……すぐにその表情も、くしゃりと歪んで、悲しげに曇ってしまう。
「……その、別に、今に限った話じゃないんだけれど。本当は……ずっと不安だったんだよ。夜になって眠る前は、特にそうなんだけれど……昼間も、そう。ずっと不安と闘ってる。やることがある分、夜に比べたらマシってだけで……本質は何も変わってない」
「……」
「……だからこれまでにも、夜にはカガミンに弱みを見せたりしてたよね。そのたびに慰めてもらって、元気づけてもらって……そのお陰で、今日までは何とか、やってこられたけど。でも、今日になって……カガミンと、離れ離れになって……それで、すっごく不安になった。カガミンが居なくなるだけで、こんなに不安になるなんて——って。自分でも驚くくらい、私って……カガミンに頼り切りだった」
「マナハス……」
「……ちゃんと、決意したはずなのに。一人でも、どうにかできるようにするって……昨日の、夜に。なのに……いざ本当に、一人になってみたら……全然、ダメだった」
「で、でも……結果的にはさ、私がいなくてもちゃんと目標も達成したし、こうして無事に再会できたんだし……っ」
「そう、だね……。そう、なんだけれど……」
「……」
「ごめん、こんなこと言って。しっかりしなきゃって、頭では分かっているんだけれど……。でも、カガミンを前にしたら、ついついこうして弱音を吐いちゃう。どうしても、頼ってしまう……」
「それは別に、全然、私は一向に構わんけれども……」
「……私、自分の弱さが、悔しい。これじゃ、カガミンの隣には居られない……」
「——えっ?」
「私には、カガミンしかいないのに……。カガミンには、みんながついているから……。だから————私が居なくても、全然、平気だよね……」
「えっと……はぁ? な、何を言っているの、アナタは……???」
「きっと……マリィちゃんなら、こんな弱音を吐いたりせずに、カガミンの隣で一緒に戦えるんだよね……」
「え、なぜ今アイツの話が——? ……出てきたの? え、なんの関係が……?」
「違うの……? だって、マリィちゃんなら、こんな——弱音なんて、言わないでしょ?」
「……ん、ま、まあ……確かに、そうだね、言わないと思う。そんな繊細なヤツじゃないから、アイツは」
「だよね……」
「あ、いや——え、でも、それがどうしたの?」
「……いや、今日、マリィちゃんに初めて会ってみて……それで、分かったんだよ」
「…………何を?」
「……カガミンとマリィちゃんが、どれだけ仲が良いのかってことを」
「……え? あの、ちょっとした交流だけで?」
「……そう。それだけで、分かるよ」
「……もしかして——私が見てないところで——アイツに何か言われたの? それで、そんなになっちゃったの?」
「……それ、もしも私が『そうだよ』って言ったら、どうするの」
「……いやごめ、むしろそれはマリィのセリフなんだけど——」
「え?」
「いやゴメン、何でもないよ。——で、え、何、なんだっけ? そ、そうだよって言ったら? そりゃあ、もちろん……『この淫◯厨が!』って言って、私はマリィを屋上に呼び出して真っ赤に焼き尽くすよ」
「……あのさぁ」
「ごめん、真面目な話だよね。分かってる、分かってるんだけれど……」
「……いや、私こそごめん。というか、マリィちゃんに何か言われたわけじゃないから。誤解しないでね。——ごめんね……カガミンの大事な友達なのに、こんな、試すようなこと、言っちゃって」
「いや、それは別に……」
「……私——ごめん、こんな……でも——すごく、不安になってる……。その理由も、今なら分かる……」
「理由——って……その、それ、聞いてもいい?」
「……カガミンだよ」
「え?」
「ずっと……カガミンが心の支えだった。カガミンが居たから——ずっと隣に居てくれたから……私、これまでやってこられた」
「マナハス……」
「だけど……今日は私、一人だった。カガミンはそばに居なかった。それは仕方がないことなんだって、分かってはいるんだけど、でも……。それでも、完全に納得は出来なくて、不安も消えないの」
「ん……」
「カガミンには、私以外にも、大切な人がいる。——家族や、友達が。場合によっては、私よりも、そっちを優先しなきゃいけない時もある。……ごめん、こんなこと——それこそ、私だって……自分の家族を助けるために、今日は別行動してたんだし、それは分かっているんだけれど——でも……それで、カガミンが私より別の人を優先するようになったら、私は……私はどうしたらいいんだろうって……考えちゃって」
「そ、それは——」
「私……自分が嫌になる。こんなに弱かったなんて……。こんなに……卑屈だったなんて。もっと、強くないと……自分のことばかりじゃなくて、人のことを思い遣れないと……誰も助けられないし、誰にも助けてなんてもらえない……」
「ん、その、マナハス——」
「カガミンだって——こんな私なんて、見たくなかったでしょう……?」
「っ……」
「こんな……誰かを——カガミンを、頼ることしか出来ない……無力で、卑屈で、情緒不安定な、か弱い聖女なんて……っ」
「……っ!? ——っ、ん、そ、のっ……」
「ごめん……本当にごめん……カガミンもきっと、私に色々と期待してくれていたんだと思う。聖女として、これからもみんなの先頭に立つような活躍を……。でも——ごめんね……やっぱり、無理……私には、そんな大役は務まらない。……本当は、私だって——それが出来たらいいのにって思う。そうすれば——これからもずっと、堂々とカガミンの隣に立って、一緒にやっていけるのにって、そう思うけれど……。今となってはもう、できる自信がないの……。…………私は……本当は、とても弱い人間だったから」
そう言って目を伏せた、マナハスの瞳からは——儚くも美しい——ひと雫の涙が、零れて落ちてゆくのだった……。




