第三話 ちょいまちそれは冤罪よ!?
本投稿は、作者が実際に体験した『完全ノンフィクション』のお話です。
これは、作者である浅倉一真が実体験した事件となっております。個人情報などは伏せますが、一切フェイク無しのガチ話となります。
時に皆様は、冤罪に問われた事はありますか?
私は、残念ながら何度もあります。今回のお話は、比較的最近の出来事となって居ます。
では、説明しましょう。まず、当社には社内規定があり、事故が起きたら事故報告と言う物を書かなければなりません。
恐らく他の企業でも始末書と言う形になるのではないでしょうか?
これだけなら、まだまぁ。と言う感じですが、当社の場合はちょっと様相が違いまして。
当社では、一月に一度『安全衛生会議』と言う物が行われます。この会議は全社員が集合し、各部署からの報告や安全に関する訓示等が行われます。
あ、現在はコロナ渦もあり密集する事になるこの会議は行われていませんよ。ご安心、を?
まぁいいです。はい注目。この各部の報告には、先に挙げた事故報告も含まれます。社員全体に小冊子が配られ、各種資料の最後に乗るのが事故報告。
これだけなら、あぁこの人が事故を起こしたのか。となるだけですが、当社ではその内容を『事故を起こした本人が全社員の前で発表、懺悔する』と言う鬼畜仕様で御座いました。
私も何度か事故報告をしているんですが、約100名近い人の前で発表するのは本当に辛かった。
当然故意にやった訳でもなく、運悪くであったりしたことですがね。
まぁまだ、良いんです。最近は全員の前で発表では無くなりましたが、年度末にもう一度資料に乗ると言うのが本気で心に来るんですわ。
一覧表としてね。もうね、確かに物損やらで金銭の損失にはなるけれどさぁ。こうしてネチネチと毎年個人を貶す社風ってマジでなんなのよ?
と言う事から、私はこの事故報告を起こさない様に常に注意を払っています。
誰しもやりたくて事故を起こす訳では無いですしね。ただまぁ、タイトルにもあります通り、今回に限っては明らかに冤罪です。
これは間違いなく冤罪ですし、証明も出来ます。何故なら、その事故が起きた日は『私は重機に乗って積み込みをしていない』のですから。
それは、終業して帰宅の途に就いていた時の事です。唐突に携帯が鳴るので、車を安全な場所に止めて発信者を確認。
──専務? 一体なんぞや、と電話に出たのですが、この時点で何となく嫌な予感はしていました。何せ、この専務。安全管理部門の人ですので。
取り合えず通話して内容を聞いて行くと、私のいる現場で『昨日』大型ダンプに『物損があった』と言う報告があったとの事です。
専務は、犯人探しじゃないけど聞いて回って居る。と言う事で私は応えました。
──何があっても絶対に私ではない。と。
で、納得する訳もなく追及して来る専務。なので無実の証明の為に『昨日』の作業内容を報告しました。
すると、私の回答を聞いた直後に『数日前』と言う回答を得ました。あれ、物損連絡は『昨日』じゃなかったのかと、私の不振度は上がって行く。
その後も、犯人探しじゃないが。を繰り返す専務。自分じゃない、その日は違うと言う私。話は平行線で、もう面倒になったのででかい溜息を付いて一言。
分かりました。じゃあ私がやったって事で良いです。名前は貸しますからそう言う事にしたらいいじゃないですか。と。
その言葉に納得したのか、専務は言う訳です。じゃあ会社に行って事故報告を書いてくれ。と。
余りの物言いですよね。確かに事故報告は書かねばなりませんが、自分がやった事も無い事故の報告を書けとはどういう事よ?
そしたら専務は詳細を語る訳です。積み込みの最中にバケットから石が落ちて、ダンプの荷台のフレームに当たって傷が付いた。と。
それを事故報告に書いて出してくれればいいと言って電話が切れました。おいおい、と思いながら会社に向かい、声を荒げながらさーせん、良く分からんっすけど事故報告の用紙下さいと言って悪態をついてました。
まぁ、普通の感性を持つ人間なら悪態を付いても仕方ありませんよね。なんせ、明らかなる冤罪。濡れ衣を着せられてる訳ですので。
そんな私の言葉に、何があったのかと社長が聞くので、一通りの出来事を話している中でした。次長が私に向かって、じゃあ事故報告かいてくれ。と一言。
ちょっとイラ付きながらも、用紙をひったくる様に奪い取り、はいはい書けば良いんでしょ書けば。で、内容はなんですか? ともう最高に不機嫌全開で言い返す訳です。
一応専務の言う通りに内容にするべきだったのですが、事細かい詳細まで書かねばならんのです。事故を起こした車両、日付、時間、相手の詳細。んなもん知るかとなりましたね。
そんな私をみて、次長はハテナを浮かべる感じで何で? と言っているんです。このジジイ話聞いてたんか? と眉間に皺を寄せつつ会話を進めて行きます。
因みに社長も、私が冤罪と言うのは何となく分かっているみたいですが、特に止める訳もなく放置にはちょっとキレ掛けましたね。
そんな中でも一応念の為に、日報の処理を担当する人に問い掛け、専務の言う『数日前』の詳細を調べて貰っています。結果は、該当する日付に『積み込み作業はしていない』でした。
が、もうここに来て書いてるんだから書いちゃえよ。と言う次長の言葉に私は走り書きで、多分こんな感じでしたと書いて終了。
内容を見た次長が、何だこれはと言うので事細かに説明するのも面倒だったので一言。
『やっても居ない事故の詳細なんて知る訳が無いじゃん。詳しくは専務に聞いてよ』
と、もうイライラもマックスだったので平然とため口をぶつけてさっさと帰りました。
まぁ、普段から目上だろうが関係なくため口聞くんで、今更ですがね。
その後帰宅し、念の為専務に電話をして、報告済み。と言ったら、とんでもない回答が返って来たんです。
どうやら、事故は一月以上前に起こったもので、この段階で私は無関係だとなりました。なんじゃそりゃ。
普通の人ならここで食い下がると思いますが、もう色々面倒だったので一言。
『もういいっすわ、今後冤罪掛けたら出るとこ出る。以上』
多分パワハラ事案では無く、冤罪として立証できるんではないでしょうか。
今度から専務と話す時は、通話に加えて録音をしようと決意した出来事でした。
因みに挙げればきりが無いですが、これはつい最近なので鮮明に覚えていました。
思い出せば色々あるのですが、半分創作になりそうなので、完全ノンフィクションの今回の話だけ上げさせてもらう運びとなりました。
皆さんも、冤罪とは無関係とは言えませんよ?
通勤通学で、電車で通う方は身近に感じられるのではないでしょうか?
注意一生怪我一生。怪我と弁当は自分持ち。こうなる事は避けたいものですな。
因みに作中最後の冤罪ですが、万一これになると推定有罪で進められるので、本気で注意するしかないのが現状です。
皆様も十分に気を付けて日々をお過ごしください(´・ω・`)