第2話 魔物との戦い
「では両者とも、始め!」
こうして、旅の初めの戦いとなったライム草原でのスライム代表のスライムワンとの戦いがアイの合図と共に火蓋を落とされたのであった。
その合図を受けてまず動いたのはアイが生みし機械の犬獣:メタルジャッカルなのであった。彼は呼吸を整えその鋼の足を踏み込み、一気にスライムワンへと飛び掛っていったのだ。
そして、彼はその鋼鉄のあぎとにより敵に喰らいつかんとその口を開き牙でかぶりつこうとしたのであった。
このままではスライムワンはその敵の毒牙に掛かり、その柔らかい身に喰らい付かれてしまうだろう。幾らこの『パロディアス』の決闘が物理的ダメージの伴わないものであったも、そこから受ける精神へのダメージは馬鹿には出来ない筈である。
だが、当のスライムワンは一切慌てた様子は無かったのであった。
その余裕は、この攻撃を軽くかわせる算段がついているからであろうか? しかし、彼はその場から動く気配が無かったのである。
余裕と無謀は違うものである。その事から動揺を周りのスライムは見せる──事はどうやら無かったようであった。
だれも彼も皆落ち着いているものであった。その事からアイは、今の分はスライムワンにある事を悟る所だった。
(さて……彼はどう出るのかのう?)
寧ろ、アイは敵がどう自身の遣いの攻撃をかわすのかが楽しみに感じる所のようであった。
アイがそのような想いを馳せる内にも、とうとうメタルジャッカルの牙はスライムワンへと届いたのである。これで彼への決定打は避けられないだろう。
──かに思われたのであったが。
『!?』
この瞬間にメタルジャッカルに伝わる感触に違和感が届いたのであった。自身の牙に伝わる予定だった敵の肉体の感触はなく、代わりに空しいばかりの空を切る感覚だけが彼の牙へと伝えられたのである。
この時に彼は悟ったのであった。──自分の今の攻撃は回避されるに至ったのだと。
だが、それを一体どうやって敵はこなしたというのであろうか? その答えはすぐに彼の目の前へと飛び込んでくる事となったのだ。
──なったのだが、それが真実だとメタルジャッカルはすぐには飲み込む事が出来なかったのであった。
だが、それも無理からぬ事であろう。何せ一体である筈のスライムワンは、見事に二体の存在へと変貌していたのだから。
『!?』
その事が何であるのかを彼は自身の電子頭脳で解析しようとした所で、主たるアイから助け船が出されるのだった。
「成る程……敵は二体に『分裂』したか……」
それが答えであるようであった。スライムワンはその身を分かち、二つの存在に分断する事で敵の牙を避けたという事なのであった。
「さすがはスライムという事ですね?」
その事を理解したミナトは合点がいったように感心しながらうんうんと頷くのであった。
「と、いう訳で、すごいでしょ?」
「もう、スライムを馬鹿にする気持ちは無くなったよね?」
感心するミナトに更に同意を求めるように、観客のスライム達はまくし立てるのだった。
それは、スライムというとどことなく雑魚モンスターの代表のようなイメージがつきまとう事に、彼らは鬱憤を常に感じていたが為であり、その風評被害が今払拭された事に胸を張りたい所であるのだ。
そんなスライム達の主張にアイは同意する所であった。元より彼女はモンスター達をスカウトするのが目的である為に断じて彼等を過小評価するような事は無かったのだが、今のスライムワンの一手により更に評価をあげる所である。
そうアイが思っている中でも戦いは続いていた訳で。敵は当然ただ二体に分裂して攻撃を避けてハイ終わりという事ではなかったのだ。
そう、彼等は『二つの存在となった』のである。
「それじゃあ、今度はこちらから行きますよ!」
「『オレ達』の攻撃を受けてもらいますからね!」
そう口々にスライムワン『達』は言うと、二体がそれぞれ同時に敵へと飛び掛かっていったのだ。
そう、『達』である。彼等の分裂は敵の攻撃回避の意味に留まらずそのまま手数を増やすという手に使えたという事であった。
その頭数を使った戦法の第一派。まずは一体目のスライムワンがメタルジャッカルを襲う。
だが、その攻撃自体は実に単調であったが為に易々と避けられてしまう事となった。
しかし、その事はスライムワン『達』は重々承知の上であるのだった。
彼等には分かっている事であった。今の自分達は質ではなく量でものを言わす戦法を取っ手いる事を。
だから、ここで間髪入れずに二体目のスライムワンからの攻撃が繰り出されるに至ったのである。
『!!』
敵がそう出て来るだろう事は予想していたメタルジャッカル。だが、当然頭の中でイメージするのと、実際に体験するのとではその感覚は別物と言って良いだろう。
故に彼は想像と現実のギャップに翻弄される形で──遂に敵の攻撃をその身に受けてしまったのであった。
『!?』
思わずたじろぐメタルジャッカル。それは、ただの体当たりであったが、見事に自身の持てる能力を用いての巧みな『一人コンビネーション』による攻撃であったが故に彼には精神的なダメージも多くのしかかる事となったのである。
そんな彼に対して、見事に今しがた自分を出し抜いた者『達』から声が掛かってくるのであった。
「どんなものですか、オレ達のコンビネーションは?」
「と言っても、オレ達は元々一匹のスライムワンな訳ですけどね♪」
『……』
そう調子づく『二体』に対してメタルジャッカルは息を荒げつつも無言で彼等を見据えていたのであった。
そして思う所であった。──普通にこれは多勢に無勢というものであろう。
だが、それが一対一の勝負にて構築されていたのであった。
しかし、そこにイカサマや不正の類いは介入していないのである。あくまでスライムワンの能力で自身の頭数を二つにしているだけであるのだから。
つまり、敵は断じて敵は卑怯な事はしていない。そう思い至るとメタルジャッカルの胸の内はすく感じであった。
それは卑怯な手段で自分が追い詰められるのにははらわたが煮えくりかえる思いにさせられるのだが、これはそうではない所にある。
至って相手は自身の能力を用いて正々堂々と挑んでくれているのだ。故に彼には不満というものは一切無かったのであった。
そういう考えに至る辺り、彼は主人であるアイの気概の影響を受けている事が窺えるだろう。彼女の普段の性格からは想像するのは難しいかも知れないが、アイは基本的には正々堂々を好む武人肌な性格をしているのである。
要はペットは飼い主に似るという事なのである。そして、今彼はその事を誇りに思う所なのであった。
故に、彼はその想いに応えようと感じる所であるのだった。そう、彼もそんな主、そして自身の為に不甲斐ない戦いというものは出来ないだろう。
そう想い至った彼は、ここで次なる手に出る事としたのであった。そう、敵は今二体となっているが、裏を返せば『それが意味を成さない』ようになる手を使えばいいだけの事だと。
そう、事は非常にシンプルな内容であるのだった。これで敵の寝首を掻く事が出来るだろうと、彼は内心ほくそ笑む所であった。
そこまで思考を巡らせた彼は、突如としてここで息を思い切り吸い込み出したのである。
それを見ながらスライムワン達は首を傾げた。
「? 何をする気だい?」
そう言う一体であったが、もう一体の方は強気の姿勢を崩しはしなかったようだ。
「何をする気かは分からないけど、そう簡単にオレ達の布陣を切り崩せるとは思わない事だよ?」
そう二体目が言い切る通りであるのだった。今の自分達は分裂して二体になっている。対して敵は当然一体だけの存在なのだ。
その事実はそう簡単に覆るものではないだろう。単純に二は一よりも大きい数字なのであり、それは絶対的な要因なのだから。
なので、そう易々とは自分達の優位は脅かされる事はないだろうと思っているスライムワン達。
だが、彼等は失念していたのであった。何もわざわざ一体一体各個相手にするだけが戦法ではない、という事に。
そして、一頻り息を吸い込んだメタルジャッカルは、ここで一気に行動に出るのであった。
彼はおもむろにその口を敵へと向けると、その奥の喉から一斉に雄たけびを繰り出したのであった。
その声は身の毛もよだつものであった。そして、一気にそれはスライムワン達へと浴びせられたのである。
その技の名を、アイは口にする。
「ほう、ここで『アヌビスの彷徨』か。やりおるのう」
我が遣いながらいい判断だと、彼女は褒める所であった。
これならば、敵が何体いようと関係の無い事であるからだ。要はゲームで言えば『全体攻撃』とでも表現すべき戦法なのだ。
そして、その狙いは見事に成功したのであった。二体に分裂したスライムワンであったが、彼等はその両方ともけたたましい咆吼の元に同時に綺麗に吹き飛ばされてしまったのであった。
「ぐわっ!」
「うぎゃあ!」
二体のスライムワン達は思わず同時に叫び声をあげてしまい、そしてこれまた仲良く後方へと弾き飛ばされてしまったのであった。
その後、彼等は地面へとしたたかにその体を打ち付けられてしまったのである。幸いここは草原であった為にそのダメージは大したものにはならずに済んだのである。
そして、これは惑星パロディアスでの決闘である。故に彼等には物理的なダメージは発生せずに済んだのだ。
だが、確実にそのダメージは精神に作用して彼等の戦闘意欲を削いでいく所であった。
いや、もう彼等は『彼等』である事が出来なくなっていたようだ。
「うぐぐ……」
「うっ……」
思わず呻くスライムワン達。すると彼等の体がプルプルと震え、そしてそれが一箇所に集まっていったのであった。
そして、そこには元の一体となったスライムワンただ一匹が存在していたのであった。その事が意味するのは一つであろう。
「うう~☆ 分裂効果が溶けちゃったよぉ~☆」
そう如何にも物惜しげに呻くのは、一体となったスライムワンであったのだ。それを聞きながらアイは茶化すかのように言う。
「残念じゃったのう。お主らの『とっておき』だったのじゃろう?」
「うっ……」
そう決定打となる一言を言われては、スライムワンはぐうの音も出ない所であるのだった。
それもそうだろう。折角敵を出し抜いた上に一矢報いる事に成功したかのように思われたのだから。
だが、それも今のたった一手でぬか喜びだったという事が証明されてしまったという事なのだ。故に彼の気持ちは落ち込むしかないであろう。
その瞬間、スライムワンの脳裏にこの一つの言葉がよぎる。
──オレはここで負けてしまうのか?
そう思った時、彼に不思議な沸き上がる感覚が走るのであった。そして、彼は今までの事を脳裏に浮かべるに至る。
──自分も元は強い力を持たないただの一スライムに過ぎなかった、のだと。
それが今の自分に至るにはそう簡単な事では無かった事が彼の記憶の底から引き出されてくる。
こうして今、『スライムワン』として他のスライムとは頭一つ抜き出た程の実力を持つには、並々ならぬ努力をしてものであるのだから。
幾度となく他のスライムや、果ては他の種類の魔物とも手合わせを繰り返していったのである。
それはただ、自分が『強くなりたい』からという願望からであった。スライムだからといってそれだけで妥協するというのは彼にとって願い下げな事実であったのだ。
だから、ここであっさりと負けを認めてしまっては、誰よりもまず自分を裏切る事になるのではないだろうか。
そこまで思い至った彼は、ここでただ一つの事を胸に宿すのであった。
──このまま負ける訳にはいかない、と。
そう心に決めた彼が起こす事は一つであった。ただ勝つ為の行いをする、と。
そのような思いを胸に彼──スライムワンは再び立ち上がったのであった。
「ほう、まだやるかのう。若いとはいいのう♪」
そうアイはそんな意欲を見せる彼を感心しながら見届けているのであった。そして、これは期待出来ると彼は感じる所であるのだった。
そんなアイの期待に応えるかのようにスライムワンは動き出したのであった。彼は突如として自身の身体から何やら不可視の『気』のような物を発現させ始めたのである。
「ほう……」
この現象にアイは瞠目するのであった。一体相手はどう出てくれるのかとその心は沸き立つかのようになるのだった。
そうアイが思っていると、遂にスライムワンはその口を開いた。
「アイ様、この勝負、勝たせてもらいますよ♪」
言うと彼は一呼吸置き、そしてこう締め括った。
「みんな、オレの力になってくれ!」
突然そうスライムワンは言うのであったが、当のみんな──即ちギャラリーに徹しているスライム三匹は「え? 何の事?」と思うしかなかったのであった。何せ、突拍子もなくそのような事を言われても心当たりがまるで無かったからだ。
だが、それにスライムワンはお構いなしに言うのであった。
「いいからオレに力を貸せ、てめーら!」
「うわっ! 口が悪くなったよ!?」
そんな自分達の友達の悪ノリっぷりには、スライム達は閉口するしかなかったのであった。
そして、スライムワンの横暴さはエスカレートしていくのであった。
彼の身体が突如としてプルプルと震えたかと思うと、その三匹のスライムがそれに呼応するかのように引き込まれていくのであった。
その先はご察しの通り、スライムワンのボディーであるのだった。
そう、彼等スライム三匹はものの見事にスライムワンへと取り込まれていったのであった。それは、同じスライムであるが故に同化をするのが楽チンであるが為であった。
『ひどいよ~、スライムワン君~☆』
「うるさい、オレはこの勝負に負ける訳にはいかないんだから、黙ってオレと一体化しろ!」
自分の体内で響く友達の抗議に対しても、彼はふてぶてしい態度で返すのであった。
ともあれ、勝負に勝つ為に仲間の協力を(強引に)得たスライムワンの肉体はみるみる内に蠢きながら変貌を遂げていくのであった。
そして、見事に変身を遂げたスライムワンの新しい姿が、そこにはあったのである。
それは、一回り大きくなったスライムのボディー、相変わらず頭には犬の耳が、そして頭には王様の如く立派な王冠が……。
「って、それダメだ~☆」
その世知辛い事実に、ミナトは思わずツッコミを入れずにはいられない所なのであった。何せ、どう見てもその姿は『どこかで見た事がある』ものであったからだ。
だが、悲劇はそれだけでは終わらなかったのであった。
「どうだ、生まれ変わった『キングスライムワン』たるオレの姿は!?」
「アウト~☆」
ミナトはそれだけは言っておきたい所であるのだった。これでは某国民的RPGシリーズに訴えられたら負けるだろうと。
だが、訴訟には負けるだろうが、このキングは断然勝つ気となっていたのであった。
「キングは一人、このオレだ~!」
「それもダメだからね」
また別次元の台詞を言うキングに対して、ミナトは頭を抱えるしかなかった。
そんな悪ノリしたキングに対して、『どこかわしと同じ匂いがするのう』と自分と気が合うだろうなと思いつつも、これは真剣勝負だという事を思い出して彼女は続けるのであった。
「その姿は立派じゃ。だが、わしのメタルジャッカルは変わらずにこれももう一度するまでじゃぞ!」
そう言うと彼女は再び自身の遣いへと指令を下す。
「そういうわけじゃ。もう一度『アヌビスの彷徨』を頼むぞ♪」
その主からの命に、メタルジャッカルは一鳴きする事で応えるのであった。
そして、今一度先程敵の分裂戦法を封じた雄たけびが彼に浴びせられる。再度鋼鉄の犬の喉から、けたたましい叫びの波動が繰り出されていったのだ。
その波動がとうとうキングを捉えたのであった。彼等にビリビリとしびれる感触が走っていく。
……いったのだが、どうやらそれだけであったようだ。その事が示すのは一つであろう。
「どうやら、今のオレにはその『アヌビスの彷徨』とやらは効かないようだな」
『!?』
そうキングから告げられた残酷な事実に、思わずメタルジャッカルはたじろいでしまうのであった。
そのように仕草で自身の感情を表に出してしまった彼に対して、キングは追い打ちとばかりに続ける。
「それじゃあ、今度はオレの番って事だな♪」
そう意気揚々と言うと、彼はその大きくなった身体に一息力を入れたのであった。
刹那、彼の身体は大きく遥か上空へと飛び上がったのである。どうやら彼はその身体から跳躍力を生み出して宙へと舞ったようだ。
『?』
その突如の跳躍にメタルジャッカルが気付き、上を向いた時には──どうやら時既に遅しという事のようであった。
そのままの状況の中でキングは王らしく高らかに言うのであった。
「これで終わりだ! 『キングゼラチナスボディープレス』!!」
そう、彼はその大柄な体躯にて、跳躍を利用して敵を押しつぶしに計り……それを実行に移したのであった。
そして、辺りには大きく物を打ち付ける音が鳴り響いた。
◇ ◇ ◇
『むきゅう……』
その後にライム草原に存在していたのは、機械の身なのに目を回しながらノックアウトされたメタルジャッカルの姿であるのだった。
そう、その光景が意味する所は一つであろう。この勝負はスライムワンの勝利となったのであった。
その事をしっかりと認識しながら、アイは彼に言葉を掛ける。
「見事じゃったぞ。これでお主の勝利は確定した。約束通りお主を我が皇国がスカウトするとしよう」
その言葉に暫しスライムワンが逡巡したかと思うと、意を決して彼は言葉を選ぶのであった。
「いえ、これはオレ『達』の絆の力があったこそ成し得た事です」
『いや、絆って違うでしょ!』
スライムワンがのたまっていると、そこで彼の体内から声が掛かってきたのである。
無論、それはスライムワンの言う『絆』……もとい、彼が『勝手に』取り込んだ友達のスライム達からの抗議の声であるのだった。
そして、その声の主達はポンポンと次々に彼の身体から飛び出してきたのであった。それにより、当然スライムワンの質量は下がり、元のサイズに戻っていった。
「あ、お前達……」
「スライムワン君、いつまでも調子に乗ってんじゃないよ!」
「「そうだそうだ」」
「うん、ごめんなさい。久しぶりに融合して悪ノリしてました」
このように、色々おかしい言動をしていた彼であったが、意外にも友達からの抗議には素直に謝る所であるのだった。
そんなスライム達のじゃれ合いを微笑ましく見ながら、アイはここで助け舟を出す。
「まあ、スライムワンはこうして奮闘して見事勝ったのじゃから、その辺りは多目に見てあげるのが良いじゃろう♪」
そうアイに言われて暫し目を白黒させるスライム達であったが、どうやら意見は纏まったようである。
「確かに、スライムワン君と僕達の力で勝利したって捉えていいのですよね、この場合?」
「そういう事じゃ。お主ら、見事じゃったぞ♪」
「「「アイ様……」」」
スライム達はそのように尊敬する皇帝、しかも見た目九歳の可愛らしい少女という存在から労われて、満更でもない心持ちとなるのであった。
そして、こうしてスライム達の勝利となった今、話の方向性は決まったのであり、その事をアイは言及するのであった。
「そして、これにてお主らは『合格』という訳じゃの。故に今後わしの皇国での仕事にありつけるじゃろうから、期待して待っておってくれ」
そう言い切るとアイは朗らかな笑みで持ってスライム達へと今後のプランを掲げて見せるのであった。
こうして、アイとミナトの魔物スカウトの旅は第一歩を踏むに至ったのである。
と、いう訳でこれがこの小説の基本スタイルとなりますので、一般的な主人公が勝ちまくるスタンスの創作物をこの作品に求められてもそれには応えられません事をご了承下さい。