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ティアちゃんとエリアスのあまあまな日常

ある日の休日

作者: かめっと♪

オリジナルキャラクターであるティアちゃんとエリアスのあまあまな日常を書き綴りました。2人は恋人同士であり、ティアちゃんは18歳、エリアスは19歳でエリアスの方が1つ上の先輩です。完全に個人的趣味なあまあま展開なので注意。

今日は日曜日。楽しみにしていたティアちゃんとデートの日だ。ティアちゃんとのデートは毎回とても楽しみだが、今日は特に楽しみにしていた。

というのも、俺はつい先日駅前にある行きつけの人気のスイーツ屋さんでこんな魅力的なポスターを見てしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


数量限定新発売!!


“とろあま♡濃厚ガトーショコラ“


外はサクッと、中はふわとろで濃厚な

ガトーショコラ好きの為の1品です☆


おひとり様1点限り、先着150個限定となりますので、是非この機会をお見逃しなく!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


何を隠そう俺はガトーショコラに目がない。それも大好きなスイーツ屋さんの数量限定のガトーショコラと来たら絶対にこの機会を逃す訳には行かない。確実に購入する為にはやはり開店の数時間前には店前に並んでおく必要があるだろう。

しかし、せっかくなので1人で食べるよりもティアちゃんと食べたい。大好きな彼女と食べるガトーショコラは1人で食べるよりも数倍美味しいことだろう。ちなみにそのお店は中がカフェにもなっており、座席数は約30席程。イートインとテイクアウトどちらも可能である。出来れば店内で食べていきたい。俺は店前に置いてあった新発売のガトーショコラのチラシを手に取り、翌日学校でお昼休みにティアちゃんにこの話題を振った。


「ねぇねぇティアちゃん!来週の日曜日、駅前のこのお店で150個数量限定の“とろあま♡濃厚ガトーショコラ“が新発売なんだ!一緒に行かない?」


その話を聞いたティアちゃんのにやけを堪えたような嬉しそうな表情を見るに答えは聞くまでもなくYESだろう。にやけを堪え切れずに少し口角が上がっているティアちゃんが堪らなく可愛くて、つい俺もにやけてしまった。


「ふふ、せんぱいったら本当にガトーショコラが大好きですね♪大好きなせんぱいのデートのお誘いですから、もちろん行きますよ♪確かそのお店は10時開店でしたよね?それなら8時には並んでおきましょう!」


流石ティアちゃん、話が早い。しかし、わかってはいたもののいくらティアちゃんの家がその駅から近いとはいえ、休日に朝早くから2時間も並ばせてしまうのは少し気が引ける気もする。そんな事を考えていたらまだ何も言っていないのに、表情に出ていたのかティアちゃんは俺に優しく笑いかけてこう言った。


「私はせんぱいとなら朝早くから並ぶのもむしろ大歓迎ですよ♪それに……休日に朝からせんぱいに会えるだなんてなんだかドキドキしちゃいますね……♡」


なっ……!!?俺はあまりのかわいさと心を見透かされているかのような発言に叫びたくなったがぐっと堪えた。偉いぞ、俺。というかお昼休みに突然高身長な男が叫び出したら怖いだけだ。危ない。


「じゃあ来週の日曜日、8時に駅前のスイーツ屋さんの前で待ち合わせでいいかな?」


「はい!もちろん大丈夫ですよ♪久々のせんぱいとのデート、楽しみです……♡」


かああぁぁわいぃぃい。多分今俺絶対にやけてる。にやけ我慢してるつもりだけど確実ににやけてる。周りにティアちゃん以外ほぼ人がいないのが唯一の救いだけど絶対にやけてる。誰か俺の表情筋を静めてくれ……


「あ、あのせんぱい!もしよければその後せんぱいのお家にお邪魔してもいいですか……?せんぱいのお家、行ってみたくて……」


「えっ!?い、家か……いいよ!普段から綺麗にしてるつもりだけど、一応部屋掃除しとくね!」


「ほんとですかっ!楽しみです!ありがとうございますせんぱい♡」


つい流れでOKしてしまったけど、よく考えたら彼女を自分の家に招き入れるのって、しかも俺は1人暮らしだから2人きりだなんて……もしかしてとてもすごい約束をしてしまったのでは……。あまりに突然の出来事に高鳴る鼓動が抑えられない。



___とまぁこんな感じで遂に今日、ティアちゃんとガトーショコラを食べに行くことになった。今日数量限定のガトーショコラを食べられることと、ティアちゃんとのデートで元から楽しみだった日が更に楽しみ2倍。その上、お家デートとは……これは高確率で幸せの限界値を超えてしまう可能性があるような……。まぁそんなことはいい。そうなったらその時はその時だ。

俺の家から待ち合わせ場所までは徒歩と電車含め約15分。特に寝坊することもなく、白と青系を合わせた服と紺のジーンズに着替えて俺はウキウキ気分で駅前へ向かった。


目的地に着いて時計を見ると7時45分……だいぶ早く着いてしまったが、既に並んでる人が数人いたのでむしろ早く着いて正解だろう。なんだかふわっと甘い女の子特有の良い香りがして隣に目をやると待ち合わせ時間にはまだ15分前だがティアちゃんがいた。


「えへへ、気が付きましたか?おはようございますせんぱい♪私もちょうど今着いたところです!せんぱいも15分前に着くだなんて奇遇ですね♪」


「ティアちゃんおはよ〜!早いね!俺も楽しみすぎてつい早く着きすぎちゃった……(笑)」


「まだまだ開店まで時間はたっぷりあるのでそれまでいっぱいお話しましょ〜♪」


___そんなこんなで俺達は開店まで、昨日あったこととか、行く途中にいた野良猫がかわいかったこととか、そんなたわいもないことを話していたらいつの間にか開店の時間になっていた。



___カランコロン♪

ドアが開く音と同時に、一気にふわっと甘くて美味しそうなガトーショコラの匂いが漂う。


「せんぱい!ついに開店ですよ!楽しみですね♪」


「あぁ、すごく楽しみだ!」


開店から数分後、早くから並んでいたおかげですぐ店の中に入れた。俺達はショーケースに並ぶガトーショコラに目を輝かせる。ショーケース越しでもわかるそのサクふわ感、そして上に乗ったホイップクリームと小さく刻まれたナッツも相まってとても魅力的に見える。俺は迷うことなくそのガトーショコラ2つとアイスココアを2つ注文してティアちゃんと共に案内された窓際のテーブル席に向かい合わせに座った。ちなみに、ここのアイスココアはミルク感強めのコクのある甘さが特徴的で甘すぎず丁度いい。

席に座ってすぐに、待ちきれずに足が少しぱたぱたしているティアちゃんがこの上なく愛らしかった。

席に着いてから数分後、トレイに乗ったガトーショコラとアイスココアがそれぞれ2つ俺達の席に運ばれてきた。


「失礼します。お待たせしました、ご注文のガトーショコラとアイスココアでございます。ごゆっくりどうぞ♪」


ふわっとしたガトーショコラの甘い香りと店名が刻まれた白くシンプルなお皿に盛り付けられたそれは、ショーケースの中で見るよりも数倍魅力的に見えて心が踊り、思わずゴクリと唾を飲み込んだ。


「それでは早速頂きましょうか、せんぱい!」


「あぁ!」


「「いただきまーす!!」」


1口食べた瞬間ガトーショコラの濃厚な甘みと香ばしさが口いっぱいに広がった。それでいて外はサクっと、中はふわとろで期待以上の美味しさ。ホイップクリームやナッツとの相性も抜群だ。


「せんぱい……!その……食べさせ合いっこしたいです……っ!はい、あ〜ん……♡」


「なっ……!!?あ、あ〜ん……」


びっくりした、つい反射的に食べてしまった……わあぁ〜〜〜ティアちゃんかわいい〜〜〜ずるい〜〜〜


「ほら、次はせんぱいが私に食べさせる番ですよ〜?あーん……♡」


……ダメだ、かわいすぎて抗えない。


「じゃあ、その……ほら、あ、あーん……」


「もぐもぐ……えへへ♪せんぱいに食べさせてもらうガトーショコラ、とっても甘くて美味しいです……♡」


俺の彼女がかわいすぎるやばい。この反応ほぼ素なのもやばい。もうガトーショコラが甘いのか、この空間が甘いのかわからなくなってきた。


しばらくして、俺達は会話を楽しみつつガトーショコラを心ゆくまで堪能し、アイスココアを飲み干した。それにしても今日食べたガトーショコラはガトーショコラの甘さとはまた別の甘さが強かった気がした。まだ外に並んでいる人がいることもあり、俺はティアちゃんにあまり長居するのもアレなのでそろそろ出ようかと持ち掛けた。


「せんぱいのお家、楽しみです……!」


そんなこんなで俺達は店を出て自分の家に向かった。ティアちゃんを家に招き入れるのは初めてなので少し緊張しているが、ティアちゃんは緊張よりも楽しみが上回っているようでにこにこしている。

ここから俺の家までは徒歩と電車含めて15分。なんだか今日はその15分がとても愛おしく思える。もう少しで家に着いてしまうけど、まだ着かなくてもいいのにな。


……あぁ、楽しみだな。ティアちゃんと初めてのお家デート。俺はティアちゃんと一緒に、いつもと同じだけどいつもとはひと味違う15分を噛み締めながら自分の家に向かった___



「ある日の休日」おしまい

お家デートっていいよね!

この後のお家デートの様子は書くかもしれないし書かないかもしれない…


それではまたいつか。ここまで読んで頂きありがとうございました!

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