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朝食の時に
そして、朝食の時。お父様からこんなことを聞かれる。
「ヴィクトリア、ハリーと保健室で何をしていたのだ?」
私はおもいっきり飲んでいるお茶をメイドの顔に吹き出してしまった。
「え? どうしてお父様が知っているの?」
「話は聞いたよ、ジョンとアランからな」
あ、あいつら! 私のお父様に話しちゃったの? うーん、待って? 私は何も悪くはないよね? そもそも、私も何があったのかわからないわけで。
「お父様? 私は恐らく倒れたところをハリーに助けてもらったと思うのよ? うーん、確かにハリーが横で寝ているのは、おかしいけどね? 私は何もされてないと思うわ」
「いいか、ヴィクトリア? お前のウワサを知っているのか? 悪役令嬢なんて呼ばれているのだよ? ダイヤ家の名に泥をぬる気か? まあ、いい。ヴィクトリアには今日はお茶会に行ってもらう。しかし、ハリーも何を考えているのだ」
え? お茶会? なんで?
「私はお茶会にどうして行かなければならないの?」
私の言葉にお父様は睨んでくる。こわっ!? はい、わかりました。トホホ。
続く