表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/90

そうだったかしら?

「ラン? そういえば、家の裏庭がどうかなっていてよ? 確認をしてちょうだい?」

 私の一言にメイドのランはちょっとだけ動かない。ふふん、私って本当に悪役令嬢ね? もちろん裏庭のことはウソだ。まあ、ランがそういうつもりならば、私は自分の気持ちに正直になりたい。つまり、ランが裏庭に行ったら、私と衛兵のマイケルは二人っきりになれる。さあ、ラン。裏庭に行くのよ。

 メイドのランは無言で裏庭の方へ行った。ふう、私って悪い人よね? さて、これで私とマイケルの二人っきり。お互いに見つめ合う。けれども、何を言ったらいいのかしら? 私ってマイケルを大切に思っている。あー、どうしよう? いったい何を話せばいいのかしら? もう、何か言ってよ、マイケル?

「ヴィクトリア様? 裏庭は何も変化はなかったように思いますが?」

「あらー? そうだったかしら?」

 もう、マイケルのバカ。せっかく二人っきりになれたのよ? もっと、こう、他に言葉はないわけ? って、マイケルが私に近付いて来た!? えっと、落ち着け私。衛兵のマイケルのことだから、どうせ何もないんでしょう? って、ちょっと近すぎやしないかしら? えっと、ドキドキが止まらないけど。私は言葉が出てこない。マイケルの顔をずっと見ていたいから。


続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ