表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/90

サム王子、再び

 朝だ。私は貴族学校への道を歩いている。衛兵のマイケルのことを考えている。なんだか大切な人のことを思うって、スゴく心が温かくなる。私はマイケルに抱きしめてもらった感覚をしっかり覚えている。私は自然と笑顔になる。私は悪役令嬢だけど、衛兵のマイケルのことが好き。

「おや、ヴィクトリアじゃないか?」

 私は声の方を見た。あれ、サム王子だ。どうしたのだろうか?

「これはこれは、サム王子。どうなさったのですか?」

「いや、オレは貴女に会いに来ました」

 え? どういうわけかしら? サム王子はハンナと仲がいいはずよね。それなのに、私に会いに来ました? いったいどういうことかしら?

「オレは、やっぱりヴィクトリアのことを好きなんだ」

「え? サム王子はハンナと仲がいいのでは? それに、私には大切な人がいるので」

 私は立ち去ろうとした。すると、サム王子が私の手をにぎってきた。え? は? ちょ? なにかしら?

「ヴィクトリア? オレが貴女の大切な人になることは出来ないのか?」

「困ります、サム王子。私は大切な人がいるので」

 すると、サム王子は私の手を離した。そしてサム王子はこう言った。

「オレは、いつかヴィクトリアの大切な人になりますよ。オレはやっぱりヴィクトリアのことが好きなんだ。それでは」

 そう言ってサム王子は去った。うーん、困ったわ? ハンナとサム王子が仲がいいのに、まさかサム王子は私のことを好きだなんて。え? それじゃあハンナはどうなるのかしら? ぶっちゃけて、私はサム王子はどうでもいいって思っている。そもそも、やっぱりサム王子は浮気者なんだわ。どうして、サム王子はハンナを大切にしないのだろうか。私には理解が出来ない。うーん、このことはハンナには言わないでおこう。私とハンナは友だち。傷付けたくないから。


続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ