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ハリーに助けを求める

「ということなのよ、ハリー」

「なるほど、ヴィクトリア」

 私は今は貴族学校の裏庭でハリーと話している。サム王子のことでだ。でも、このハリーの中身の女性については、全く誰かわからない私。この乙女ゲームに転生した私だけど、このハリーも元は転生してきた女性らしい。それで、このハリーに助けを求めるのはイヤだけど、サム王子に恋人にされるのはもっとイヤだ。なぜなら、私には衛兵のマイケルという大切な人がいるから。しかし、このハリーと手を組んでいるのもイヤだ。ハリーが私のことを悪役令嬢だとウワサを流したからだ。けれども、ハリーの中身の女性はこの乙女ゲームの内容をよく知っているらしい。だから、私はハリーに助けを求めたわけだ。

「ちなみに、ヴィクトリアの大切な人って誰なの?」

 それを聞いた私は顔が真っ赤になった。言えるわけないでしょ!? まさか、令嬢の私が衛兵のマイケルのことを好きだなんて! でも、このハリーはそこまで気付いていないようだ。

「いいかい、ヴィクトリア? サム王子は、きっと貴女を破滅させる気だよ? だから、ボクが協力するから、ヴィクトリアの大切な人が誰なのかを教えてほしいんだ」

 サム王子が私を破滅させるだって? くう~~~~! 本当に教えたくないけど、こうなったら仕方がないわ。私はハリーに、小声で衛兵のマイケルだと教えた。すると、ハリーはちょっとだけ考えている。なんなのかしら? 何かマズイことでも?

「いいかい、ヴィクトリア? 今の貴女は、この乙女ゲームに本来はない恋心をいだいている。つまりは、このボク、いや、この私でもこの先がどうなるかなんてわからない。ヴィクトリア、貴女はなんてことを」

 えっと、私は確かにこの乙女ゲームの内容を思い出せないけど、このハリーなら何か解決策を持っているだろうと思っていた私。だが、ハリーが言った通りならば、私は破滅をしてしまう? それは絶対にイヤだ。でも、いったいどうしたらいいのかしら?


続く

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