復讐宣言?
「ヴィクトリア、オレは諦めないからな?」
私とジョンとアランは、サム王子の方を見た。えっと、これってどうしたらいいのかしら? 私には大切な人、マイケルがいる。ぶっちゃけて、サム王子のことはどうでもいい。けれども、こういう貴族学校にまで王子が乗り込んでくるのはどうかと思う。あれ、サム王子が近付いてきた? ヒッ!? サム王子が私の両腕をつかんできた!? いったいなんなのですか?
「ヴィクトリア、恋人になってください!」
「えっと、ワタシ、タイセツナ、ヒト、イルアルヨ?」
ちょっと怖いんだけど? このサム王子、本当になんなのかしら?
「頼む、ヴィクトリア! このままお前にフラれたままだと、国民に示しがつかない! オレの恋人になってください!」
え? は? ちょ? どうしろと?
「私には、大切な人がいるので? 本当にごめんなさい」
すると、サム王子はジョンとアランを睨んでこう言った。
「こいつらの、どっちだよ? ヴィクトリア?」
「は? ちがいますけど? 私の大切な人は誰かは言えないです!」
「チクショウ! ヴィクトリア、覚悟しろよ!?」
そう言ってサム王子は走り去った。私とジョンとアランはポカーンとなった。えっと、私はどうしろと? って、教室にいるみんなの視線がつらいんですけど? はあ、どうしたらいいのよ? 私って。
続く




