王国集会の意味?
さっきからハンナの冷たい視線がハリーに向けられる。私はハンナのことを心強いと思う。私はハンナと友だち。私はハリーとは手を組んでいるけど、それはハリーの正体を知りたいから。
「私の友だち、ヴィクトリアに何か言うことはありませんか?」
ハンナが冷たい感じでハリーに言った。ハリーはいきなりのことでちょっと考えているようだった。それにしても、この王国集会。なんかもうひとつ意味があったような気がする。なんだったかな?
「ヴィクトリアはボクと手を組んでいるので心強いですよ」
ハリーはそう答えた。それにしてもハリーはニコニコしている。うーん、なんだか、ハンナとハリーのトゲトゲとした会話が始まった。私は横に立っている衛兵のマイケルに視線が向く。マイケルは私の大切な人。ちょっと話し方がかたいけど、とっても頼れる人なの。私はマイケルに話しかけた。
「マイケル、王国集会っていろんな貴族がいるね?」
「ええ、ヴィクトリア様」
こんな感じに会話が持たないけど、そんなマイケルのことがとってもかわいいと思う私。私はハンナとハリーの会話に視線を戻す。まだトゲトゲとした感じである。うーん、それにしても、他の貴族と挨拶をするのは大変だなあ。私はマイケルとどこかに行きたい気分になるも、さっきからこの王国集会のもうひとつの意味を思い出そうとしていた。
続く




