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悪口

 私とハンナは貴族学校の教室に戻る。さっきハンナが一緒に泣いてくれたのは本当に安心したというか心が温かくなったというか。とにかく、ハンナは私の友だち。私の話を信じてくれた。それが何よりも心強い。

「あ、悪役令嬢のヴィクトリアだ」

 私はその声の方を見る。ジョンとアランだ。私は何も言えない。ちょっとだけ、私は無視することにした。

「悪役令嬢は、本当にイヤなヤツだよな? アラン?」

「そうそう、ジョンの言う通りだなぁ?」

 私はちょっと悲しい。ジョンとアランがそんなことを言うなんて。教室にいる他の生徒たちも私のことをこそこそと悪口を言っている。私はこの現実に絶望的だった。

「みんな! ヴィクトリアのことを悪く言うことはやめてちょうだい! 私はヴィクトリアの友だちです! みんな、何も知らないくせに!」

 ハンナが大きな声でそう言って、教室は静かになった。私はびっくりした。ハンナが本当に私のことを思ってくれているのだ。私はちょっとだけ、また泣きそうになる。

 すると、ジョンとアランは教室からどこかに去っていった。私は心が複雑になる。ハンナは友だち。ジョンとアランとは今は友だちではない。のかな? そう思うと心が苦しくなった。

「大丈夫? ヴィクトリア?」

「うん、ありがとう。ハンナ」


続く

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