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再び、お茶会へと

 私は貴族学校の中庭でひとり休憩している。ああ、この乙女ゲームの世界ってなんなのかしら。私は悪役令嬢に転生、乙女ゲームの内容をよく思い出せない。もう破滅してもおかしくはない。ただ、まだ12の女の子の状態で破滅をするのは早くないかしら。ああ、どうしたらこの乙女ゲームの内容を思い出せるのかしら。もう、このまま思い出せないままなのかしら。

「ヴィクトリア、ここにいたのですね?」

 私はバッと声の方を見た。あの美少年ハリーだ。私と同じようにこの乙女ゲームに転生したというハリーだ。なんなのだろう?

「あら、これはハリー。どうしたの?」

 すると、ハリーはニヤリとする。

「ヴィクトリア、ボクとまたお茶会に出ませんか?」

 私は考えてみる。私はハンナから、ハリーとお茶会をすることをしないと約束している。なんで私がわざわざ破滅の入り口が存在するお茶会に出ないといけないの? いや、待てよ? お茶会をうまく利用して、この美少年ハリーの中身の女性を知ることは出来ないだろうか? だが、ハリーとお茶会をすると、私はハンナとの約束を破ることになる。でも、このまま思い出せないままでモヤモヤするよりかはマシだ。いや、でも、お茶会をすると、いったいハンナになんて説明をすればいいの? しかし、こうなる以上は。

「わかりました。ハリー、またお茶会に行きましょう」

 美少年ハリーはニコニコとしている。

「では、明日にお茶会で会いましょう、ヴィクトリア」

 そう言ってハリーは立ち去った。もうこうなったら、なにがなんでもハリーの中身の女性の正体を暴いてやる。さあ、明日はお茶会という名の情報戦。私はひとり貴族学校を出た。もうこうなったら、とことん戦ってみせるわ。


続く

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