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とある悪夢

 私は自分の部屋で朝を迎えた。こんな悪夢を見ていた。と気付くまでにちょっと時間がかかった。その悪夢の内容は、衛兵のマイケルが私の目の前で何者かに殺されるもの。私は窓から外をぼんやりと見ている。もしも本当にマイケルが殺されるなんてことがあれば、私はどうしたらいいのだろうか。なんてことをぐるぐると考えている。朝食を食べながらちょっと不安に思う私。ああ、きっとこんな感情を持つのは私がマイケルのことを大切にしたいから。私は悪役令嬢、この乙女ゲームの悪役令嬢。もしも、破滅を避けることが出来るならば、私は大切に思う人を守れますか?

 貴族学校で私はジョンとアランとハンナの四人で教室で仲良く話している。私はこの乙女ゲームの内容を思い出せないまま過ごしている。でも、美少年ハリーが、実は私と同じようにこの世界に転生してきたらしい。それも、美少年なのに中身は女性、しかも、この乙女ゲームの内容をよく知っているらしい。ああ、私のことを悪役令嬢だとウワサを流したのは美少年ハリー。いったい誰なのだろうか。ハリーの中身の女性は。いろいろとわからないまま、私はこの乙女ゲームで生きている。前世でやっていた、この乙女ゲームの世界で。

 それにしても、あの悪夢は怖かった。大丈夫、ただの悪夢だから、そう自分に言い聞かせる私。ああ、マイケル。私は公爵のひとり娘。マイケルは衛兵。私を守ったのは、きっと私の衛兵という理由だから。マイケルは決して恋愛感情を持っていないだろう。私は? マイケルに恋愛感情? いいえ、私はちょっとどうかしているだろう。私は悪役令嬢、その言葉が私への呪いなのだろう。けれども、私はマイケルを思っているの。


続く

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