表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/90

ジョン・アート

 って、ちょっと待って? 私が胸キュンしていたら破滅してしまう! 私はジョンの手をほどこうか迷うも、ジョンのにぎる力が強くて出来ない。この状況はなんなのかしら? 破滅への一歩? それとも?

 すると、ジョンが立ち止まった。ここは草原の真ん中。私がドキドキしているのを気にもせずにジョンはこう言った。

「なぁ、なんかあったのか?」

「え?」

 私はかなりドキッとする。どうしよう、何か気付かれたのかしら? 私は言葉を探す。しかし、なんて言うかをまったくわからない私。ヤバい! 黙っていたら怪しまれる!

「いいか、ヴィクトリア? ヴィクトリアが頭を地面に打っていた時に笑っていたのは謝るよ。でも、今のヴィクトリアを見ていると、まるで別人のようだ」

「何を言っているのかしら? 私は今までどおりよ?」

 そう返したはいいものの、今の私は言葉を必死で探す。けれども、まるで言葉を見つけられない。このままだと破滅するのでは!? 私は表情が暗くなる。

「ヴィクトリア? 好きだよ?」

 え? は? ちょ?

 何を急に言い出すのかしら?

 は!? これはひょっとしたら、破滅への一歩かもしれない! ヴィクトリア・ダイヤ、ダイヤ家の公爵の一人娘、ここで破滅するわけにはいかない! 私はジョンにこう言った。

「あらー? 私はもっといい男の子を見つめているのよ?」

「ヴィクトリアのそういうところが好きだよ?」

 あーもー! ああ言えばこう言う!? てか、またちょっとだけ胸キュンをしてしまった!? もう! 知らない!

「私はひとりで貴族学校に戻るからね!」

 そう言って私は貴族学校へと歩き始める。まったく、ジョンってチャラチャラしているよ! でも、さっきの言葉を思い出してはニヤニヤとしている私。いかんいかん、破滅してしまう。でも、私はこれからどうなるのだろうか? そういえば、私はゴースト術を学校で学ぶ身。生まれつきの能力が死者と話せること。魔法習得で、ゾンビや人の死を操れるようになる。まったく、なんの役に立つのかしら?


続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ