おかわり、 後日談6
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一、研究対象たる超常生物(以下、超常生物と称す)の生息環境を、国際生物研究所(以下、研究所と称す)が保護する。
一、超常生物には専門飼育員をつけ、主研究員と共同で二十四時間体制での生態観察を行う。
一、超常生物の処遇については、全面的に飼育員に委託する。但し、超常生物に関わる研究成果については、全面的に研究所が権利を有する。
一、以下の者を超常生物専門飼育員に任命する。
『新垣 俊一郎』
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「何だこれ!!」
記されていたのは、俺の名だ。
つまり、これは……!
「ウチで働きませんか?ってことです、新垣さん」
「飼育員?」
「ええ、竜の」
「ってこいつらの?」
狐目を指差す。鹿島は苦笑する。
「ええ。三匹の、専門の、飼育員です」
「主研究員ってのは?」
「私です」
「まさかお前も住み込むとかじゃないよな?」
「まさかですよ。私は通いです。
飼育員の作業としては、毎日日誌を出して貰うことです。
竜の生活の実態を克明に記したレポートです」
「それだけか?」
「それだけでも責任は重大ですよ。竜の生態は殆ど謎です。
初めて生きた竜の生活を記録する、貴重な資料になるんです」
考えた。
俺は考えた。
ここ最近、こんなに頭使ったことはなかったんじゃないかってくらい、考えた。




