表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/101

十九皿目、 ――油断大敵 3



「あの卵はとても危険なものです。

 まだあなたが無事だというのはとても運がいい。

 あの卵はあなたに害を与える。

 早く私達に返した方がいい」

「私達?」


問い返されて、キンダイチは口を滑らせたことに気付いた。

胡乱げな視線で見返す俺に、キンダイチは肩を竦めて、事実を明かし出した。


「私は、国際生物研究所の研究員で、鹿島平祐かしま へいすけといいます。

 あなたが盗んだのは私達の研究対象で、危険な生物のサンプルです。

 あなたに窃盗を依頼したのは、恐らく私達からサンプルを奪おうとしている敵対組織です。

 あなたの事も組織の人間かと疑っていましたが、どうやらそうじゃないようですね」


あなた騙されたんですよ、とキンダイチは言った。


「あなたに依頼した人物の特徴を教えては貰えませんか?

 あなたは危険に晒されています。

 私達なら、あなたの安全に協力できます」


身元と自分達の事情を明かしたことで、俺の信頼を得られたと思っているのだろう。

だが、“このままでは危険、助けられるのは私達だけ”なんて話は、丸きり新興宗教の勧誘文句だ。

信用できるか。


俺はキンダイチに尋ねる。


「教えてもいいけど、こっちの質問にも答えて貰う」

「何でしょう?」

「鞄の中身は何だ?」


「竜です」


意外にもあっさりと、キンダイチは暴露した。




主人公と、キンダイチの立ち位置がはっきりしてきました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ