表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/102

第100話 EP12-12 道筋

自分が読みたい物語を、趣味で書いてます。

オリジナル小説のみです。

 この世界せかいとなりには、『狭間はざま』とばれる世界せかいがある。

 狭間はざまには、『狭魔きょうま』とばれるモンスターがる。

 狭魔きょうまたおす、『魔狩まかり』とばれる人間にんげんがいる。


   ◇


 ネジレさま両腕りょううでドリルを、皐月さつき仕留しとめようとした必殺ひっさつ一撃いちげきを。ひかりのオーラの大盾おおたてが、『光輝十字剣ライトクルセイダー』をにするはかなげな美青年びせいねんが。ふせいだ。


 狭間はざまくろそらから、しろあめる。ネジレさましろ突起とっきが、無数むすうからやまとなって、光景こうけいのほとんどをめる。


 オレは遠見とおみ 勇斗ゆうと。この世界せかいから狭間はざまえる特殊とくしゅ能力のうりょくちだから、見える。


 えるけど、ってたけど、不思議ふしぎ状況じょうきょうだ。


 はかなげな美青年びせいねんは、狭聖きょうせい教団きょうだん教主きょうしゅである。


 教主きょうしゅ作戦さくせん会議かいぎにいたときは、助言役アドバイザーかな、よくれてこれたな、とおもった。

 作戦さくせん参加さんかするとっても、ギルド職員しょくいんおなじバックアップだな、よく関係かんけい各所かくしょから許可きょかたな、とうたがわなかった。

 討伐とうばつ共闘きょうとうくわわるといて、みみうたがった。評価ひょうかランクが実力じつりょくよりたかい『オールマイティ』を逆手さかてにとって、共闘きょうとう可能かのうかもれない、とはおもった。でも、その程度ていどひく実力じつりょく共闘きょうとうしてもなにもできないのでは、ともおもった。


 教主きょうしゅよわい。典型的てんけいてき器用きよう貧乏びんぼう三種類さんしゅるい以上いじょう能力のうりょくあわつ『オールマイティ』の魔狩まかりだ。


 教主きょうしゅにする長剣ロングソード光輝十字剣ライトクルセイダー』は、つよい。よわさの代名詞だいめいし『オールマイティ』にしか使つかえないのに、『もっと有名ゆうめい超常ちょうじょう武器ぶき』のひとつにかぞえられる。


 最強さいきょうクラスの武器ぶきに、本人ほんにんかた意思いしとか、献身的けんしんてき性格せいかくとか、まも覚悟かくごとか、諸々(もろもろ)融合ゆうごうして、ネジレさま必殺ひっさつ一撃いちげきを、教主きょうしゅふせぐにいたった。ふせいでみせた。


 狭聖きょうせい教団きょうだん教主きょうしゅは、高校生こうこうせいくらいの、女子じょしにもえそうな、はかなげな美青年びせいねんである。華奢きゃしゃからだに、高位こうい聖職者せいしょくしゃまとうような、多層たそう多段ただんのヒラヒラとした純白じゅんぱく祭服さいふくる。


 でも、いまこの瞬間しゅんかんは、最強さいきょうの『ウォリア』をころ一撃いちげきふせいだいまこの瞬間しゅんかんは、つよく、凛々(りり)しく、格好かっこよくえた。


   ◇


「?!!??!?」

 数秒すうびょう混乱こんらんしていたネジレさまが、混乱こんらんしたまま攻撃こうげき再開さいかいした。


 かる。

 ネジレさまにとってはザコ認識にんしき教主きょうしゅが、なぜかこの頂上決戦ちょうじょうけっせん参加さんかしている。しかも、以前いぜんかるくあしらえらのに、なぜか自身じしん本気ほんき拮抗きっこうさえしている。

 予想よそう上下うえしたまえに、ななめすぎて意味不明いみふめいだろう。


「?!?!?!」

 両腕りょううでのドリルをざつりまわして、ひかりのオーラの大盾おおたてつ。ガチンッ、とかたおとがして、大盾おおたてかまえる教主きょうしゅがズリがる。

 ドリルの一打ひとうちごとに、教主きょうしゅされてズリがる。一打ひとうちごとにえて、ひかりのオーラにヒビがひろがる。


 教主きょうしゅうしろには、皐月さつきがフラフラとちあがる。教主きょうしゅ凛々(りり)しい美青年びせいねんがおで、『光輝十字剣ライトクルセイダー』を逆手さかてにぎり、てる。白金しろがね刀身とうしんからひろがる大盾おおたてひかりが、すべてをまもろうと足掻あがくようにつよかがやく。


 うおっ?! まぶしくて、まだのこ湯気ゆげ相俟あいまって、よくえない。教主きょうしゅ気迫きはくだけが、はだ犇々(ひしひし)つたわる。


「!!?!!」

 ガチャン、とガラスのれるようなおとこえた。ひかりのオーラの大盾おおたてれたと、まぶしくなくなってかった。


 える。

 大盾おおたてられた教主きょうしゅに、ネジレさまからねじれた突起とっきびる。教主きょうしゅたおれそうにりながらも、光輝十字剣ライトクルセイダー突起とっきはらう。

 ネジレさま背後はいごに、桃花ももかが『闇撫やみなで』の闇色やみいろやいばを、桃花ももか身長しんちょうどうサイズの闇色やみいろ大剣たいけんを、おともなくりかぶる。


「!!!」

 ネジレさまが、桃花ももか気付きづいていたとばかりに、ドリルの片腕かたうで背後はいごへと横振よこぶりした。りおろされた闇色やみいろやいばと、横振よこぶりされたしろいドリルがって、黒白こくびゃく火花ひばなった。


「チッ!」

 すうメートルをはじかれて、桃花ももか舌打したうちしながら着地ちゃくちする。

「くっ!」

 たまらずたおれた教主きょうしゅが、中性的ちゅうせいてき美声びせいうめいた。


 皐月さつきころすのは簡単かんたんじゃない。皐月さつき以外いがい簡単かんたんころせる。

 つよすぎる狭魔きょうまゆえに、まだその思考しこうたたかってる。まだ人間にんげんあまてる。


ひっ! さつ!」

 皐月さつきが、フラつく一歩いっぽした。灰色はいいろ荒野こうやを、たよりなくみしめた。たぶん、視界しかいわるいうちに桃花ももかからった大金鎚ハンマーを、右肩みぎかたりかぶった。


 そのかがやくゴールドカラーの大金鎚ハンマーは、自販機じはんきサイズのハンマーヘッドに神々(こうごう)しい女神めがみられ、細長ほそながにぎにまで優美ゆうび装飾そうしょくはいる。それこそ名高なだか超常ちょうじょう武器ぶき、『ディメンションクラッシャー』は空間くうかんそのものをたたつぶす。


めるわよ!」

 同時どうじに、桃花ももか闇色やみいろ大剣たいけんりあげながらんだ。


 ネジレさまは、桃花ももか教主きょうしゅあまた。油断ゆだんして、後手ごてまわった。自身じしんのチャンスをのがし、てきにチャンスをあたえてしまった。


 ここでまれば、こっちの作戦勝さくせんがちだ。

 補助役ほじょやくメンバーの、予想よそうえた活躍かつやくが、トドメへの道筋みちすじす。勝負しょうぶめる。


 道筋みちすじは、された。るからに限界げんかい皐月さつきても、間違まちがいなく、これが最後さいごのチャンスだ。



マカリなのでハザマでキョウマとタタカわされます

第100話 EP12-12 道筋みちすじ/END

読んでいただき、ありがとうございます。

楽しんでくれる人がいると、書く励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ