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第55話

 まずはメッセージを考えやすいナツキに送るメッセージから考え始めた。


「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、デートで行くんだったらどっちの店がいい?」


こんな感じでいいよな。あとは店の外観の画像を一緒に送って。これでよしっ!次はハタケに送るメッセージを考えよう。ハタケは関係者ではあるけど俺と付き合っているわけではないから、こんなことを聞くのは少し恥ずかしいのだが、今はそんなことを言ってられない!まあ、ハタケが俺からこんな質問が来たんだけど。とカジワラや他の奴に言いふらしたりする性格の奴ではないのが救いではあるけど。

えーと、どんなふうに聞けばいいかな?


「ちょっと質問があるんだけどいいかな?実はカジワラと明日行こうと思っている店を迷っているんだ。2軒までは絞ったんだけど、どっちがカジワラの好みか教えてくれないか?」


こんな感じでいいかな。よくよく考えたら、ハタケとはラインのIDを交換したが、あまりメッセージを送ったことがないことに気が付いた。俺とキョウヘイとカジワラとハタケのグループラインでならメッセージを送ったことはあるが、それでは感じたことがない緊張を感じた。友だちとは言え、こんなメッセージがいきなり送られてきて、「キモッ。」と思わないだろうか?と一瞬心配になったが、ハタケはそんな奴じゃないな。と考え直した。それでも一抹の不安は拭えなかったが、えーい!送ってしまえ!と勢いで送ってしまった。


スマホで今の時間を確認すると、午後6時5分だったので、もう店はやっていないかもしれないが、実際に行ってみて外観を確認しておこうと考え、すぐに下校して店に向かった。


実際に見てみると色彩豊かな外観の店はそれほど派手ではなく、落ち着いた雰囲気の外観の店はちょっと雰囲気が暗いかなと思った。店を見に行った時間帯が写真で見たのと違い、ほぼ夜だったのでそれもあるかなとは思った。結局どっちがいいかは決められなかった。


2軒の店の外観を確認して自宅へと帰っている途中でラインのメッセージの着信音が鳴った。

ナツキとハタケ、どっちからの返信かな?とスマホを確認するとハタケからの返信だった。


「レーちゃんの好みだと2軒目のお店かな。1軒目のようなお店はあまり好きじゃないと思う。たぶんだけどね。」という内容の返信だった。


ハタケの意見だと落ち着いた雰囲気の外観をした店の方がいいとのことだった。これで7割ほどは決まったと言ってもいいのだが、一応ナツキの意見も待ってから決めることにした。ハタケには、「ありがとう。参考になったよ。」とお礼の返信を送った。


家に着いて夕飯を食べ終えてお風呂に入ってから自室へ行きスマホを確認すると、ナツキからの返信が来ていた。


「これって私とのデートで行くお店?それともカジワラさんとのデートで行くお店?」と質問を質問で返す内容の返信だった。


嘘をついてもしょうがないので、「カジワラとのデートで行く店だよ。だけどナツキとのデートでは行かないという訳ではないよ。」と返信すると、数分後にナツキからの返信が来た。


「カジワラさんの好みは分からないけど、私の好みでは2軒目のお店がいいかな。1軒目のお店は入るのが少し恥ずかしいかな。」という内容の返信だった。


ハタケだけでなくナツキも落ち着いた雰囲気の外観をした店がいいという意見だったので、2軒目のお店に行くことに決めた。


これで明日の準備は大丈夫だな。安心して眠れそうだ。


ナツキには、「ありがとう。参考になった。」と返信して、俺はベッドに横になった。


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