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夢憑依Ⅳ(蟲化人誕生、進めこの世界のために)  作者: 夢未太士
第4章 第一部 蟲化人の矜持
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蟲化人とは

登場人物及び歴史的な背景は全てフィクションです、未来を予想してはいますがたぶんあり得ないので追求してはいけません、UMAと同じです。

内容や物語には最近流行りの言い回しが沢山出てきます、理解したい方は他のラノベ作品をたくさん読んでから本作品を購読されることをお勧めします


蟲化人とは


蟲化人、命は形の大小や貴賤の優劣にかかわらず全て同じであると誰かが言っていた。

アメリカ合衆国の遺伝子研究所にて事件が起こった獣人事件。

その陰に隠れて小さな事件が起こっていた、それは研究データの漏洩だった。

テキサス州にある国立遺伝子研究所の第2ラボそこでは遺伝子の研究主に昆虫の物を扱っていた。

この研究所で働いていたコンピューター技師の一人、中国から研究者として派遣されたウェイ・シホウは事件の時どさくさに紛れてデータを盗み出し姿を消した。

主にこの研究所の研究は農作物の被害の抑制や昆虫の生態における駆除方法がほとんどで主に殺虫方法の研究が多かったが、その中には人や獣人のDNAデータも含まれていた。


ここは某国のとある政府が管轄する建物。


「これがデータだ」

「確かに受け取った、確認するここで待て」

リュウシギョウはデータをノートPCパーソナルコンユーターに入れ確認すると、ウェイにアタッシュケースを渡した。

「我々はこれからもお前が仕事を続けられるよう手を尽くすが。この後お前はどうする?」

「とりあえずはこの金でゆっくりしようと思う」

「今 日本での仕事が入っている、引き受けるなら電話してくれ」

「解った、またな」


ウェイは産業スパイでシギョウは某国政府の幹部、表向きは生物研究省の役人。

手に入れたのは昆虫及び獣人や人のDNAデータ、伝染病や殺虫剤などの耐性や昆虫や獣のスペックなどを研究したデータだ。

中国ではすでにバイオハザードで国民の3割約3億の死者を出していた、だがこの状態がこの国にとって良いわけではないのは明らかだ。

死の町と化した汚染地域を再開発するために人の代わりとして昆虫を使い汚染物質の除去や町の復興など人が入れない場所の探索などができないか研究を始めることにした。


誰もが思うだろう何故昆虫か?獣人ではできないのか?この国の人間は動物は昔から食べるものと考えている部分が大きい昆虫も食べ物にしてきたが飼育するときのコストは段違いだ。貧困が激しかった、食べられない時代を経てどうしても牛や豚など大型動物は食用としての発想が強く、コスト的にも蟲による人化研究を進めることで合意した。

昆虫なら数はたくさん作れて身が小さく進化も早く進みコストも安かろう、と言うのがこの国の中枢にいるお偉方達の考えだった。

昆虫の人化研究というより昆虫の使役化計画といった方が妥当だろうか、研究は人知れずこの国の上層部の意向で着々と進んでいった。

自分の国で何が行われているのかこの国の人たちは何も知らされぬまま、ただ命令に従い生きていくことに疑いを持たなかった。

中国の生物研究所では昆虫の飼育及び耐性の研究を始めたが始まりは全て他国のデータを利用して行われた。

研究は当初うまくいかなかった、それは自ら開発したデータではなく、どこかから手に入れた研究データを流用していたからだ。

もしここにアメリカの研究員や当初から昆虫研究をしているプロフェッサーがいたなら話は別だっただろう。


元々は他人の研究なのでその研究者が何を求めて何を目指しているのかが分からない、研究に必要な基本思想や根本が分からなければ全ての研究が中途半端になってしまう。

この国には一から始める研究者は少ない、政府の政策方針でどんな素晴らしい研究でもいらなくなれば全てゼロに戻されるからだ。

逆にどのようなくだらない発明や研究でも命令さえあればすぐに始まる、考えようによってはこれから昆虫研究を始める学者にとっては好都合だろう。

膨大な他国の昆虫データを利用してようやく始める昆虫研究と言うわけだ。

まずは量・質共に沢山得られる蟻の研究から始めた、これは使役するにも女王となる蟻を研究すれば手下である働きアリを制するのが楽だと考えたからだ。

この研究には結局50年かかった、ようやく成功したであろう昆虫の大型化。

そう最初の研究は人化ではなくすぐに大型化へシフトした、DNAを利用した人化ははっきり言って無謀だったからだ。

よく考えれば解る、いくら先祖は単細胞生物かアメーバだとしても進化の最終形態でここまで姿形が違うのだ、まったく無理無謀な計画だった昆虫と人のDNAが単純に同化できるはずがなかった。


当然のことながら何度も失敗を繰り重ね中央のお偉方から文句を言われ、成果を出さなければ降格 下手をすれば責任を取らされ投獄も有り得ると言われれば方針を変えざるを得ない。

そして最も簡単な昆虫の大型化に舵を切る。

大型化すれば人との差が少なくなる、そう昆虫の人化計画は大型化から始まり次に知能の発育促進へと進めていく、それからの計画はある程度うまく行きはじめた。

女王蟻の大きさは2m知能はIQ20と人間の5歳児ぐらいまで上げることが出来た。

その後も研究が進み蜂の研究でも同じ結果を得られ、全て順調にいくように思えたが蟻を試験的に放した廃棄村で研究中、女王蟻が暴走しこの地区一帯が蟻の巣になり、村どころかその地区一帯を放棄せざる負えなくなった。

対応策としてようやく本来の使い方、アメリカから手に入れた情報が役に立った、殺虫剤の情報だ。

この情報を使用して増えすぎた蟻を眠らせるそして女王蟻を探し脳を改造すると発信機を取り付ける。


一時はどうなる事かと思われたが汚染されたのは一部の国土であったため偽装工作としてインセクター自治区と命名それからはこの地区のみでの繁殖と研究を進めることにした。

そんな最中この国はまたウィルスの漏洩事故を起こす、まだ懲りていなかった西暦2300年2回目のバイオハザードが発生、実はこの時起こったのはバイオハザードだけでは無かった。そう蟲化人の反撃だった、首謀したのはなんと唯一成功した新生インセクター始まりであり最後の一体、固体名バイロ1号だった。

蟲の人化研究は蟲の巨大化で資金をつなぎ、当初の研究も規模は小さくなったが中止されたわけではなかった。

何十年と研究所の奥でひっそりと、まずは女王蟻の体にある卵から何度となく人の色々なオスの精子や細胞を注入し試験管で培養、そして人工飼育器に入れて何年も何年も研究してきた。

100年経ったその時何百何千とある人の遺伝子を使い培養した個体の一つが奇跡を生み出したのだ。

このDNAはジャパン製だった、ここにようやく目を付けたのは100年前に仕入れたアメリカの遺伝子研究所のデータからだが、最近になって日本からのDNAの研究データからもこの遺伝子が実験成功率98%と言う高い確率を示したからだった。

卵から孵った実験体は当然だが1体だけではなく初めは数体いたが生育の段階で残ったのは1体だけになった。

飼育器の中で育った実験体は大きさも1mを超え順調に育っていった。

西暦2300年蟲の人化研究(フュージョン版)の成果はこの第1号で始まりそして終わる事をこの時誰も予想しなかった。

蟻は卵の次は幼虫だがこの個体は卵からすぐに成虫体へと変化した頭は大きく体は人間より硬い外膜に覆われ手足は人間と同じ5本指、そして複眼と言うまさにインセクターとしては理想的な姿だった。

強化ガラスでできた飼育器の中でみるみる育つ試験体はバイロ1号と名付けられ今にも起き出すかと思うぐらいに育っていった。

昆虫の生育速度は人間の数10倍、飼育器の中には今1メートル80センチの検体が眠っている。


カチャ・ライリー

「今日はここまでですね、では私は帰りますかね」


ハムサム・リー

「俺はもう少し残ってデータをまとめます」


この研究所の研究員であるハムサムは、膨大なデータの中からこの個体の生育の為、効率よく生育させる栄養素を分類し培養率をデータに記録していた。

明日は非番なので今日中にデータを纏めないと明日出かけることが出来ないからだ。

町から約20k離れた山の裏に位置する研究所で、約20人にも満たない研究所員が日夜交代で昆虫の研究をしていた。


この小説は昨年初めには書き終えていたのですが、いたるところに誤植やイミフな文章が有りようやく修正が完了したので掲載することにしました。

まだ修正する箇所があるかもしれません、この小説は夢憑依の4作目となります。

若者・美女・獣人とくれば次は蟲だろう…というあんちょこな設定ですが割と楽しく書かせていただきました。

特に4作目はそれまでの集大成を書き込んでおりますので最後まで楽しんでお読みください。

それと4作目は少しHシーンが増えております、そちらも合わせてご期待ください。


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