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異世界散文録  作者: lithium
4/5

外と中

この部分には、多分猟奇的なシーンが入っています。

苦手な方は読むのを遠慮してください。

 辺りに飛び散る血。虚ろな目で天井を眺める。

「はぁ…」



 完全犯罪…そんなものは存在しないと確信している。誰かが死ねばどこかに穴が開く。何かが無くなればどこかに支障が出る。何かが傷つけばどこかが目立つ。気づかれないもの…それは犯罪には達していないのだ。

 「あー眠い」

「寝てないのか?」

「マジで寝不足だわ」

サモンが急に話しかけてきた。いや、これは話しかけてきたのだろうか。まぁいい、結果として会話は成立した。


 完全犯罪…私は絶対に存在していると確信している。それは所謂「透明人間の証明」と同じように、無いことを証明できないからだ。無いと言えないのならば、それは有ることを否定できないということ。そういうことだ。

 「あー眠い」

「寝てないのか?」

「マジで寝不足だわ」

独り言として呟いたのだが、私がユナタに話しかけたと捉えられたようだ。まぁいい、結果として会話は成立している。


 「おはよー」

欠伸をし、微睡む瞳を必死に開ける。相変わらず■■■は早起きだ。

「おはよ」

これが毎朝の恒例行事となっていることに少し焦りを感じているが、まぁいいだろう。遅刻はしてないし。


 「おはよー」

■■■は欠伸をしながら教室に入ってくる。もう遅刻寸前である。

「おはよ」

毎朝こんな風景を見続けて何年たつのだろうか。前は逆の立場だったはずなのに。まぁいいか。諸行無常だ。


 最近、ため息を吐く回数が増えてきた気がする。数年前位から朝が苦手になってしまったようだし、人間は簡単に変わるものなのかもしれない。ただ、■■■と私が逆の立場になったのは意外であった。■■■はいつも遅刻ギリギリに教室に入ってくるイメージであったのに。


 最近、■■■の方からため息がよく聞こえてくる。何年か前から■■■は朝が苦手になっているようだし、これこそ諸行無常なのだろう。それとは逆に、私は朝早くに教室に入れるようになった。意外。■■■はいつも私が入るよりも早く教室にいるイメージであったのに。



 あー殺したい。あー死にたい。そんな感情が脳を駆け巡り、鼓動を速める。自分が自分なのかそれとも違うのか、そんなことすらよくわからなくなってきた。取り敢えず今は、いかに早くこの感情を達成させるかだろう。殺して死ねばいいのだ。ただそれだけの事。簡単な話だ。



 深夜。廊下を照らすのは月光だけである。窓から入る月光は右手を輝かせている。生気を感じる輝きだ。私は生きている。

そんなことを考えながら廊下を進む。そして、扉の前で止まり、音をたてぬように開く。視線の先には眠る■■■。寝息を確認し、■■■の上に掛かっている布団をめくり、■■■の上にまたがる。右手が疼く。焦るな。これからだ。

 呼気が荒くなるのを感じ、それを抑えるように努める。落ち着け。■■■が目を覚ますのを待つのだ。青白く照らされた■■■の寝顔を見つめる。なんて美しいのだろうか。そう考えていると、心が落ち着いてきた。

 「ん…」

いくら待ったのだろうか。やっと■■■が目を覚ましたようだ。幸せはこれからもっと強くなる。■■■は少し驚いた顔を見せつつも、安堵しているようにも感じる。月光がそんな状況を青白く照らす。なんて良いシチュエーションなのだろうか。天は私たちを祝福しているのだろう。

 「じゃあいくよ…」

そう私は声をかけ、右手の輝きを左手で支え、■■■に入れる。

「っ」

■■■は苦悶の表情を見せながらも、■■■自身で■■■に入っていく輝きを促す。呼吸が荒くなる■■■。それに伴うように何度もその輝きを入れる。私も呼吸と鼓動の速まりを感じる。

 ぼーっとし始めた■■■に見せつけるように私にも輝きを入れる。速い鼓動に合わせ、何度も入れる。段々力が抜けていくのを感じる。そして、力が抜けきった私は■■■に覆いかぶさるようにして倒れる。ああ、なんて幸せなんだろうか…。


 肌寒さと重みを感じ目を開ける。視線の先には、月光の青白さに照らされた■■■が私にまたがっている。少し驚いたが、状況を把握し、少し安堵する。ふと窓の方を見る。月光のみが照らすこのシチュエーション。なんて美しいのだろうか。

 「じゃあいくよ…」

■■■はそう声をかけ、両手で持ったそれを私に入れる。

「っ」

初めての痛さが故に苦しい表情をしてしまったが、それを超える幸せに私の手は入るそれを促す。荒くなる私の呼吸を追うように、何度も入ってくる。私にまたがっている部分から、■■■の鼓動の速まりを感じる。

 痛みと幸せに気が遠くなり始めた。■■■はそれに気が付いたのか、私からそれを抜き、私に見せつけるかのように■■■自身に入れ始めた。■■■も、■■■の鼓動に合わせ、それを何度も出し入れする。段々力が抜けているようで、前傾姿勢になっている。そして完全に力が抜けたようで、■■■は私に覆いかぶさるように倒れてくる。服越しに■■■の体温を感じる。鼻につく血の匂い。私は幸せ者のようだ。

 辺りに飛び散る血。虚ろな目で天井を眺める。

「はぁ…」



 もしそれが犯罪行為であったとしても、お互いの同意の上ならばそれは果たして犯罪なのだろうか。もしお互いが同じ人物ならばそれは犯罪なのだろうか。もしお互いの利害が一致していればそれは犯罪なのだろうか。客観的には犯罪でも主観的には犯罪ではない、それが一番の完全犯罪なのではないのだろうか。

お疲れ様です。

私は猟奇的なものに目覚めてしまったようで、勝手にこういう文章を書いていました。

猟奇的なシーンっていいですよね。

この文章を書いているときも、高揚感を感じていた気がします。

まえがきで「多分」と書いたのは、自分的にはそんなに猟奇的と感じなかったからなのですが、客観的に観たときに、猟奇を感じたのでそう書きました。

ちなみに私はひぐらしが好きです。

結構、猟奇的なシーン(というかグロシーン)があって、すごい面白いです。

調子に乗ると、あまりよくない気がしたのでここらへんにします。

では。

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