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カラフル メンバーズ  作者: 緑憐
三章  恩師
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第51話

 新しい制服に袖に通す。

 小学校も制服だったので制服を着ることに正直違和感はない。

「ボッチャま!

 お母様がお呼びですよ。」

「ありがとう。今から行くよ。」

 

僕は勝田仁。

勝田グループの一人息子。

すなわち御曹司である。


「今日は仁の入学式でしてよ。」

「おめでたい日でございます〜」


「うふふ。」



そんな声を聞きながら部屋に入る。


「お母様、ただいま参りました。」

そこにはメイドと嬉しそうに話す着物を着た母がいる。


「仁‼今日は入学おめでとう。

 お母様と一緒に入学式に参りましょうね。

 入学式が終わったあとはお義父様がお食事をと。」



「分かりました。」


お爺さまとの食事。

何かあるごとにあるのだ。

ある予感をしていたからそこまで驚かない。


「奥様そろそろ。」



「ええ、仁行きましょう。」

「はい。」


リムジンにのって僕が通うことになる育成中学校へと向かう。


育成中学校はいたって普通の私立中学校なのだが

成績優秀者が集まっており

卒業生が幅広い分野で活躍し、重要ポジションについている。


要するに、

この育成中学校は未来で大物になるであろう人々が

集う場所なのである。


勝田グループは大きな会社だが幅広い分野に進出しているため、他の会社との交渉、プレゼンがどうしても多くなってしまう。

全体を取り仕切る社長となれば一回や二回ではすまない。

そんなとき交渉などをスムーズに出来るように

コネ、というわけではないが

僕が社長の座についたときのための人脈作りのためにこの中学校を受験したのだ。

勿論社会性や、勉学を極める、という目的もあるが。



僕は正直頭が良い、天才だと思っていた。

だから、今日行われる入学式での入学生代表の挨拶は僕がやると思っていた。



だが、僕ではなかったのだ。入学生挨拶。


若干どころではなく僕のプライドというバリア・壁は打ち壊されたといってもいい。


一番ではない、すなわち

僕が、誰かに負けたことを表す。


敗北感を僕は初めて知った。

悔しい気持ちをバネにこの入学式までの間、必死に努力した僕。

絶対に一番の奴に勝つ!


そんな野心は表には出さない


だって



ー僕は完璧になるのだからー



お坊ちゃまくん登場。

コネ、必要なときも、あるのかな?


考えてますねー。

コネ、子どもが言う言葉ではないデスネ~。


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