第12話 台風
次の日。
まだ台風は日本列島に居座っていた。
*********** *********** ***********
今日、カチ先生は電話に出なかった。グループラインも既読にならない。
家に近いチャナ先生にも電話したが、いつまで経っても出ることは無かった。
私たちは知った。
この一夜に何かあったのだと。
台風は弱まることを知らず、強くなるばかり。
いったいどうなってしまうのだろう。
不安だった。
*********** *********** ***********
私たち8人は、育成中学校のグラウンドに立った。
相変わらず、カチ先生、チャナ先生とは音信不通。
もしかしたら、、、、、、、、、、。という複雑な気持ちの中で今日を迎えた。
グラウンドは、一言しかない。
ひどい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
木は、どれもが風に吹き倒された。この学校のシンボルツリーとも言える大きな大きな桜の木も、、、、、、倒れていた。
砂は吹き飛ばされ、ツルツルに。
体育祭の荷物などが入っていた倉庫は跡形も無く、崩れていた。
これが自然なのか?こんなにも恐ろしいのだろうか?
小鳥のさえずり、木の葉が揺れる音、川の静かで美しいせせらぎ。
目の前の森にあったのに・・・・・・・・・・・・
すべてが 消えていた。
一度、先生紹介を休ましていただきます。
緑憐はこの時期忙しく、先生紹介まで手が回りません。
落ち着きましたら再会させていただきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。