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第1話 私が思うこと
まだキャラは
でてきてません。
新しい朝がきた。
ここは中学校。そろそろいつもの先生たちがやって来る時刻だ。
「いつもの先生たち」、は、私が出会ったことがないタイプだった。そう個性的なのである。いや、変だと言っても過言ではない。
ここに生まれて何十年。その先生たちに見慣れすぎた私はもう、何も感じなくなってしまった。
感覚が麻痺してしまったのだろう。
私の名前は、「育成中学校」。優しく見守っている存在だと思ってもらうと良い。
育成と聞くと、優秀な子が集まっているってみんな思うだろう。
確かに優秀な子は、たくさんいる。授業態度だって良いし、生活ルールだって守る。みんな良い子たちだ。
でも、みんなには共通点がある。それはすごく個性的ということだ。ここは一人一人の個性を、伸ばすためにつくられた学校。今、この学校には十人の先生がいる。個性的で、根性があり、プレッシャーにも強い。ある意味この学校の教師には最適だった。
桜が舞う。先生たちがやって来た。
大きく私は、呼吸する。 今日も私は、胸をはる。