プロローグ―No.1―
『消えないで』
『必ず戻ってくるんだ、もう一度、守るんだ、僕らの未来を…』
『『僕らをおいていかないで、』』
『てめぇが引き留めたんだ責任とれよ、消えられてたまるか!!』
―必ず君を取り戻す―
~刹莉side~
―闇―
ここをそう呼ばずして何というのだろう…。
そんな場所に僕は一人佇んでいた。
そんな僕の体は碧く燿って足首から下は粒子の余韻すらなくなっていた。
「あぁ、転甦するんだな…」 そう思った。
でも、そんな時に目の前にみんなが映し出された。
『Erinnerungen an Leben』人生の最後に見たい記憶または現在の状況を映し出す創まりの人からの最後の贈り物であり今までの事に対する最大級の報酬……。
「どうせ見せていただけるんなら、現在のみんながちゃんと脱出できたか、怪我の手当てをしているかを見たい。」
―これが今の皆の様子だよー
『誰だっ!!』
―そんなことどうだっていいじゃん、早く見なよ。まぁ無事みたいだけどー
急いで画面を見ると、ついさっきまでと同じ格好で息を切らしてるみんなが居た。
「よかった。」
そう思ったのも束の間、なぜか僕の欠片を蒼い膜で玲玻と慎也が包み始めた。
するとそれを合図に怪我の手当てもしないで一斉に欠片を追いかけて触って羽に変えては
膜の中へ優しく入れていくみんなの姿が映し出され始めた。
『何をやってるの!!』
―みんな君を取り戻そうと必死なのさぁー
『どういう事!?』
-だから、刹莉が皆のために犠牲になっちゃったでしょ?―
―だから取り戻そうとしてるんだよー
失われたものは手が届くうちに掴んで、今度こそ絶対に離さない。
-それが君たち『エンヴォーイ』の流儀だろ?-
初めまして、笹塚 慧斗と申します。
この度初の小説連載をすることにしました。
お目汚し、失礼いたします。
至らぬ点もあるかと思いますが、暖かく見守ってくだされば幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
☆プロローグは2部構成でお送りしようと考えております☆
H28,9月8日