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にじゅういち 出雲会議でシャバダドゥー?

もうちょっと神様サイドです。

家康君に女難の相が出てるのは仕様。

年に一度、ここは神無月に神々の集い。

この地だけ、神有月とか何とか呼ばれる出雲会議場。

まぁ、人界からは隔離された異空間なので。どれだけ騒いでも、人界に影響はないかも?


「まあまあまあ!

イエヤス様は私の異世界に招いているのよ?

邪魔よ!ちょっと口を出さないで下さいな、パット女神。」

勝ち誇ったように巨乳を反らせる、カーネリアンレッドのゆるふわロールの長髪爆乳女神が、残念そうな物を見る目で、サファイアブルーのストレートロングな貧乳女神の胸元をじぃっと見る。

セクシーにたゆんと揺れる圧巻の肉厚。

それにチラチラと、男達視線を集めている。

「あらあら〜、タレ牛乳が何かほざいてますわねぇ。

私の弟パニマと親友の家康様とお話の邪魔してるのは貴女では無くて?」

まな板胸を気にも留めず、仁王立ち。

一定層にはたまらない貧乳ツンデレだ。


「「どうなさいますの?!」」

少し困り顔で二人を眺める。

「あー、俺この後用事が。

それでは失礼します。」

そそくさと愛想笑いをして、超スピードで家康は転移して逃げた。

周囲の神々は、家康が血筋も高く。

若いが将来有望で人格者で人当たりも良く。

だが無自覚に天然タラシを発動して、独身女神を落として行く為、こういった騒ぎに慣れていたからか、特には反応は無い。

だが、独身男神達の内心では、だいたいこう思っていた。

「リア充爆発しろ!」


ことの発端は家康が異世界ファーブラの待機室へ赴いた事から始まる。


「パニマ?居るかい?」

コンコンと扉をノックして声を掛ける。

「居ませんわよ。」

知ら無い女性の声がした。

首を傾げてから気を取り治し、取り敢えず許可を取って扉を開けた。

「初めましてぇ?

パニマは今回忙しいから来ていないわ。

私はあの子の姉一人、異世界トルクス担当のシシィ…女神シェシルフィよ。

長いからシシィで呼ぶと良いわ。

パニマもパルテニマシェリとか長い名前だから略名前だしね。

真名やら担当の異世界名までいれたらとんでも無く長いわよ。」

俺も実は真名とか作った異世界名前有るんだけど、パニマ達よりは短い。

基本日本語名前にしたからだ。

まぁ、俺が日本語圏で産まれた半神なので。

俺の世界の共通言語は基本日本語風にした。

まぁまだ生き物住めるまで作り上げて無いから、生き物作ったら使わせる予定だ。

サポート役の神様夫婦は父の古い友人で、俺を息子の様に可愛がってくれて居る。

「えーっと、こちらの日本で言うじゅげむとかみたいな程では無いけれど。」

凄く早口で捲し立てる様は、田舎のおばさんのようだった。

ぽかーんとしていたら、執事っぽい側近さんが小さく。

「シシィ様…早口過ぎます。」

「あらぁ、ごめんなさいね。

うふふっパニマは、愛し(マニ)で手一杯だから来れないの。

私は別件で此方に急に来たから、控室使わせてもらったのよ。」

謝っても早口は辞め無い辺り、全く反省は見えない。

執事はやれやれと首を横にふる。

ああ、こりゃパニマの血筋だわ〜。

と思った。

「そうですか、ちょっと残念だけどまぁファーブラも少し前訪れた時ゴタついてたから仕方ないですね。

あ、俺は日本の神で家康と言います。

パニマ殿とは仲良くさせてもらってます。」

ぺこりとお辞儀。日本式だが、ここは日本の空域なので特にはなにも言われない。

シシィはただ面白そうに眺めて居た。

「ふうん、貴方が噂の家康様?

パニマがね、貴方と居ると楽しいって良く言っていたのよ。

どんな方なのか、パニマを可愛がる一族の皆気にして居てよ。」

クスクスと笑う。

パニマに似た悪戯っぽさと、凄くどS感満載な視線を感じる。

「ははっ。」

秘儀、笑って誤魔化せの術。

いや、反応に困るって!

「所で、私この日本には初めて訪れましたのよ。

良かったらオススメスポットを案内してくださらない?」

いきなり日本案内を頼まれる。

パニマと交流方法が一緒だった。

特に今回も会議での用事は少ないから問題無いとOK出そうとしたタイミングで、ガチャっ!バタン!とノック無しで派手に扉が開かれる。

「パニマちゃーん!イエヤス居ますぅ?

…あ、イエヤス!

今日は私の異世界で私とデートしましょ?

…あんたダレ?」

妖艶でセクシーな女神だった。

そして冒頭に戻る。

かくして、二人の女神の家康争奪戦が勃発したのだった。

だが二人はまだ知ら無い。

家康を狙う女神が、あと五人も居る事を…。

後に、異世界アルカディアでハーレム神殿を作らざるを得なくなる家康の、女難への序章に過ぎなかった。


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