蜘蛛戦
茂みの中をのそのそと進む。
遅い。
しかもさっきからモンスターが見つからない。
なんかいないかな。
魔法のLv上げでもしようかな?
とりあえず衰弱の呪いを色んな木にやりまくる。
はい。
周囲が枯れ葉まみれになりました。
これでも魔法のLvは上がらないか。
やっぱりモンスターを倒したほうが効率がいいっぽいね。
そういえば考えてたら思考加速をゲットしたけど計算したらなんか手に入るのかな?
2のn乗でもやってみよう。
実は私はこれが大の得意なのだ。
最高記録は2の96乗だったかな。
正確な数は膨大すぎて覚えてない。
それと、確かこれある法則があるはずなんだよね。
一の桁は2・4・8・6でループ確定だからいいとして、確か十の位以上の最上桁の数が1・3・6、1・2・5、1・2・4・8の繰り返しなるんだっけ?
そんで6と5と8で桁が一つ上がってたはず。
あと上から2桁目か下から2桁目がすごい長い繰り返しになったんだっけ?
長すぎて忘れた。
まあとりあえずやってみよう。
2、4、8、16、32、64、128,256,512、1024、2048、4096、8192、16384、32768、65536、132072、264144、528288、1056576、2113152、次が422、、
『スキル・高速演算Lv1を取得しました』
高速演算ね。
名前的に計算力と計算速度が上がるって感じか。
魔法だって気合いでやってるけど何かしらの法則があるはずだ。
つまり魔法の法則さえ知っていれば構築に時間はかかるだろうがどんな魔法でも使えるはず。
高速演算はその構築の手助けになるだろうしとっておいて損はなさそうだ。
『スキル・予測Lv1を取得しました』
なんかゲットした。
このスキルは少しだけ結果がわかるようになるというスキルらしい。
例えば石を投げた場合どこに当たるかわかるようになるみたいな使えばそこそこのスキルのようだ。
二つスキルを取得できたところで、枯れ葉の中を適当な方向に進んでいく。
行く当てもないしこの後どうすればいいのか分からないな。
そういえば人ってこんなところ所来るのかな?
でも絶対あの死体って母蝶が置いていった感じだよね。
だからここまでとは言わなくても森の中に人は入ってくるかもしれない。
多分攻撃してくるだろうけど。
ん?視界に何か発見!
なんだろう。
茶色い何かがいる。木の上に登ってみよう。
もぞもぞと木の幹にしがみついて登っていく。
目の前に、極細の糸があった。
うん。
これはもしかしなくても蜘蛛だな。
上半身を木に対して垂直にすると逆さ向きだけど巣の上にいる蜘蛛が見えた。
さっきの茶色いのはモンスターの死骸だったぽい。
糸に絡まったらそのまま死ぬ感じかな。
蜘蛛に気付かれる前に先手を打つか。
とりあえず鑑定。
種族・ポイズンスパイダーLv12
名前・なし
HP180/180
SP250/250
MP200/200
速度300
物理攻撃力60
魔法攻撃力20
物理耐性80
魔法耐性50
スキル・毒魔法Lv3・毒牙Lv1・糸吐きLv5・操糸Lv2・潜伏Lv2
称号《待ち続ける者》餌を求めずに来るまで待った者に送られる称号
はい?
殴られたら終わりじゃん。
鑑定してたら蜘蛛がこっちに向き直した。
え?なんで気づくの!?
蜘蛛は毒の玉をこっちに発射してきた。
闇黒弾で相殺した後、衰弱の呪いと強奪の呪いを重ねがけする。
お、HPがジリジリ減ってる。
毎秒0.5くらいかな。
MPは5秒毎に5ずつ減ってこっちのMPが1ずつ増えてく感じ。
体をぎこちなく動かしながら蜘蛛はこっちに糸を吐いてきた。
避けられないよな。
この際だ、思いっきり木を離して地面に転がる。
うお!?
今私仰向け!?
蜘蛛が降りてきた。
ちょっと本気でやばい。
蜘蛛に向かって闇黒弾を三回。
一つが当たり蜘蛛の腹を破壊した。
叫びながら落ちてくる蜘蛛。
これ潰されるじゃん!
せーの!
ふん!
もう一回!
せーの!
おらぁ!
頑張って転がり落石ならぬ落蜘蛛から逃れる。
今度は蜘蛛が仰向けになり足をわきわきさせていた。
後は呪いを待つだけでいいかな。
と思ったら蜘蛛のHPが80になった所で呪いが消えた。
効果時間は大体2分ってとこか。
強奪の呪いも同じ時間に切れたからかけ直しておく。
『呪魔法がLv3になりました』
『新たに疲労の呪いが追加されました』
呪いのLvが上がったよ!
やったね!
何々?
疲労の呪いは相手のSPを削る呪いか。
成る程、いいかもしれない。
ついでに闇魔法のLvも上げておきたいので闇黒弾を二回発射する。
ちなみにこれはさっき奪ったMPを使用しております。
自分のMPで殺される気分はどうだ蜘蛛!
あ、ひっくり返った。
やべ。
次は何が来る?
糸か毒か、どっちだ。
『スモールカースキャタピラーのLvが2になりました』
『各種ステータスが強化されました』
『闇魔法Lv1がLv2になりました』
『思考加速がLv1からLv2になりました』
『称号・《天敵殺し》を獲得しました。スキル・魔法攻撃力増大(小)Lv1を獲得しました』
あ、死んでたんですね。
なんか称号が増えたよ。
今どんな感じですかね。
種族・スモールカースキャタピラーLv2
名前・なし
HP40/40
SP20/60
MP80/80
速度25
物理攻撃力40
魔法攻撃力60(+5)
物理耐性70
魔法耐性30
スキル・闇魔法Lv2禁呪魔法Lv1呪魔法Lv3鑑定Lv5思考加速Lv2高速演算Lv1予測Lv1魔法攻撃力増大(小)Lv1
称号《禁断の食事》同種族を食した者が得る称号
《天敵殺し》自種族の天敵を殺した者が得る称号
・進化
結構強くなってるな。
魔法攻撃力だけで言えばさっきの蜘蛛を上回ってるし。
でもなんかSPが減ってるのが気になる。
SPって体力だから蜘蛛との戦闘で使ったってことかな。
多少お腹が空いているのもそれが関係しているのかもしれない。
蜘蛛かー。
食べたくない。
でも食べないと食べる物がないんだよな。
心頭滅却すれば火もまた涼し!
何も考えず食らえば蜘蛛もまずくないはず!
いただきまーす。
にっが!
まっず!
そういえばこいつ毒持ちだったよ。
異常状態になってないからいいけどこれ強い毒だったらやばかったんじゃ、、
その後も無心になって食していたらなんか毒耐性Lv1が手に入った。
少し苦味が収まっただけだけどそれでもありがたい。
蜘蛛を食べ終わってSPが完全回復したらそのまま適当に進み始める。
うーんどこに行こう。
どこに行こうって言ってもここがどこで周辺に何があるか知らないけど。
私は気の赴くままに、森の中を歩いて?這って?行った。