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転生したら蝶でした。  作者: おとのそうくつ
17/43

渋谷由花1

なんか主人公以外の話が多いような、、、

いや、きっと気のせいだ。

 私はどうしてしまったんだろう?

 授業中、突然全身が痛くなって、その後は?

 私は、私はどうしてしまったんだろう?

 暗い何も見えない所で、私は迷っていた。

 まるで首だけになったみたいに自分の体に感覚がない。

 その時、光が見えた。

 明るい光が見えた。

 その光が、私を引き上げて行って、、、、


「出来た!」

母様ははさま凄い!」

「ふふ、ありがとね」

「名前どうする?」

「うーん。レイラ、あなたの名前はレイラよ」

 私は、生まれ変わった。






 この世界に生まれ変わって、一ヶ月が過ぎた。

 どうやら私は妖精族のようだ。

 体は小さく背中には蝶の羽が生えている。

 この世界はゲームのようにステータスというものがある。

 私は妖精族の中でも特に基礎値が高いらしい。

 まあ母様には及ばないけど。

 母様というのは大妖精のことを指す。

 大妖精は私達妖精を生み出す力があるらしい。

 私は光の大妖精クレリアル様に作られたので、光の妖精だ。

 妖精の里という妖精族が暮らす里には中心部に大きな木がある。

 その木の下に鑑定魔石と言う鑑定ができる石がある。

 その結果がこれ。


 種族・光妖精Lv1

 名前・レイラ

 HP3100/3100

 SP2500/2500

 MP3800/3800

 速度3200

 物理攻撃力

 魔法攻撃力3300(+)25

 物理耐性

 魔法耐性3100

 スキル・光魔法Lv5『光属性無効』『物理無効』魔法攻撃力増加(小)Lv5念話Lv1飛行Lv1

 称号・《転生者》転生者のみに見える称号。成長に補正と促進がある


 その石で私のステータスを見た大妖精様は驚いていた。

 称号は見えなかったそうだけどそのステータスに驚いたらしい。

 通常妖精はどの属性の妖精だとしても生まれた瞬間は500から700程度。

 その倍のステータスなのだから驚くのは当然と言える。

 そういえば妖精族って日本語話しているけど、ここ異世界よね?

 なんで?

 まあ分かるはずもないことを考えてもしょうがないかな?

「なにやっているの?」

 適当にフワフワ飛んでいたら、私と同時期に生まれた風の妖精、リリーが話しかけてきた。

 ユルフワショートヘアのこの子は風の妖精の中でも特に強いらしく一緒に行動することが多かった。

「別に何もやってないよ」

「そう。そういえばね!昨日父様(ちちさま)が来たんだ!」

「風の大妖精様だよね?」

「うん!ウィンブルド様」

「良かったね」

「ウィンブルド様かっこいいよ!」

「私は見たことがないなぁ」

「今度一緒に見に行こう!」

「別にいいよ?」

 そう言った瞬間、リリーは私の耳元に顔を近寄らせた、

「実はね、この話は建前。本当はもっと別の話をしに来たんだ」

「やっぱり。だってやたらと声がデカイんだもん。それで、なんのお話?」

「この里から出た事ってある?」

「ないよ?それがどうかしたの?」

「じゃあ父様達はどうだと思う?」

「たぶんないんじゃないかなぁ?」

「そうなんだよ。それで昨日父様に聞いたんだ。『この里は外界と分けられている。無論私も外に出たことはない』って」

「それってつまり?」

「誰かの手の魔法で私たちは里から出られないって事よ」

「確かに」

「それでね、色んな妖精を集めてみんなでで一回里を出てみようっていうことになったの」

「大丈夫なの?もしその魔法が大妖精様達の魔法だったら越えるのは無理よ?」

「そうだとしても!」

「理由は?」

「ただ単に外に出てみたい」

「知ってた」

 この子は好奇心だけで暴れまわる事が多々ある。

 その時は私がストッパーにならないといけないのだが、、今回ばかりは私も気になる。

 この里は閉鎖的だ。

 人はおろか他種族を見たことすらない。

 何故なら妖精族は食事をする必要がない為、獣を狩る必要がないからだ。

 だから安全な里から出ない。

 もし、この世界に私以外のクラスメイトも転生していたらここにいた場合出逢える可能性は低くなる。

 会えるならば会いたい。

 日本語は話すけれど、ここは異世界だ。

 なにがあったか、何をしてきたのか、友達と話したい。

「私も行く」

「じゃあ決まりだね。決行は今夜、月が一番上に来たときに中央の木で。合言葉は《壁の向こうで》」

「わかった」

リリーは言い終えるとそのままどこかへ飛んで行ってしまった。






夜になった。

光の妖精は常時光を発しているので意識的にそれを鎮めて夜の里を飛んでいく。

すやすや眠っている妖精達の横を通り過ぎ中央の木に向かっていく。

そこにはリリー他風の妖精が四名、火の妖精が五名、水の妖精が二名、土の妖精が三名、そして光の妖精は私だけだった。

「壁の向こうで」

「オッケー。じゃあ、行こうか」

リリーと私が先行して周辺を探りながらみんなで静かに飛んでいく。

中央の木から里の妖精が住む場所の先、謎の花が咲き乱れる草原へ出るとそこには異様な光景が広がっていた。

そこは森でもなんでもない、空の上だった。

でも超上空にいるような寒さや風は全く感じない。

一体何が?

私達全員が動揺している時、周囲に5つの巨大な威圧が現れるのを、私は感じ取った。








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