大会編Ⅵ
「き、樹雨!?」
時雨の控室にいたのは、樹雨だった。しかし、それ以上に驚いたのは樹雨が時雨の首を絞めていることだ。
「まだ黒樹雨なのかっ!」
もちろん樹雨は話など聞かない。
「っ...は...n...せ」
時雨が息苦しそうだ。今すぐ助けたいが氷雨には問題があった。
(なんで、こんな時に限って魔力がっ!!)
精神内へ行く時には、膨大な魔力を消費することを甘く見ていた氷雨の誤算だ。魔法を使わないで時雨を助けようとする。
「時雨っ!!」
しかし、結界のようなものに防がれてしまう。吹き飛ぶ氷雨。
「またっ!俺は大切なものを守れなかった」
俯いて、悔しがる氷雨
「お兄ちゃんっ!!」
(今、樹雨の声がした気がっ!!)
上を向くともう時雨と樹雨はいなかった。
「えー、次の試合は第5シードの霧島時雨選手対春野桜選手ですっ!」
「速報が入りましたっ!霧島時雨選手が何者かによって誘拐されました。」
「控室の映像を確認しだい、この試合を始めたいと思います。観客の皆様申し訳ありません。」
時雨の試合は、次の日に持ち越しとなった。
しかし、トラブルはまだまだやってくる。
「では、霧島氷雨選手相手は会場にもう到着しています!」
なんと、氷雨の試合は、時雨の次だったのだ。
今回は、バトルシーンに繋ぐ話なので短いです。次は、2000アクセスを超えたので、僕にしては長い2000文字超えの話にしたいと思います。楽しみにしていてください!
では、また次回!