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一流魔法師妹と三流剣士兄  作者: 霧島 アヤト
入学編
1/64

プロローグ



「「ソウルロック、解!」」


なにもないただただ白い空間。部屋のように周りには壁しかない。そこは少年の精神内。そこで瓜二つの少年が、雄叫びをあげる。片方は我を忘れ、もう片方は殺し合いを楽しんでいる。

蒼白の少年は蒼黒の少年をめがけて突撃しながら叫ぶ。


「死ねぇええ!!」


その少年が、の右手付近に魔力が凝縮され、やがてその魔力は形を形成され始め、長い蒼白の太刀が出てきた。


(殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す)


彼の思考には今目の前にいる相手を殺すことしか考えられなかった。まるで人殺しの鬼のように


「駆け巡れ〈驟雨〉」


蒼黒の少年の体の周りを回るように魔力が集まり始める。やがてその魔力が左腕に凝縮され、やがてそれは蒼黒の日本刀を形作る。


「おいおい、そんなまっすぐな攻撃をしたって当たらねーぞ」


蒼黒の少年がにやけながら、体を左右にゆらし蒼白の少年の剣戟を回避する。


「…」


(聞いてない?...いや、聞こえてないのか)


蒼白の少年は殺すことに集中しすぎて、視界に入るものの色、音、匂いを全て遮断している。そして、蒼白の少年には、世界が遅く見えているはずだ。


「ッチ。ウゼェ。さっさと死にな」


無視されたような気分になり、蒼黒の少年は蒼白の少年に真っ直ぐ剣を下ろした。だが、完全に頭に決まったと思った斬撃は避けられていた。


「んなっ!」


驚きながら後退する蒼黒の少年に、蒼白の少年は姿勢を低くして猛スピードで突撃。蒼白の少年の目は復讐心で満ちていた。一瞬も相手を見失わないように、まばたきなどせず。


「霧島抜刀連撃術〈山茶花梅雨〉」


蒼白の少年は怒りに怒り、雰囲気は憤怒ではなく一周して冷静へと変わっていた。

低い姿勢から、刀による連撃が飛んでくる。右、左、上、下、全方向から隙のない剣戟が蒼黒の少年へ飛んでくる。蒼白の少年が、低い姿勢から半回転し刀ももちかえ敵を腕と剣で挟むように刺突する。だが、その剣を蒼黒の少年が剣を弾く。剣は高く舞うが、蒼白の少年はその瞬間に翔び立ちその剣を右手で取り真っ直ぐと蒼黒の少年へと振り下ろす。その振り下ろされた刀をしっかりと受け止め弾く蒼黒の少年。


「この程度か」


ボソッと独り言のように吐き出した蒼黒の少年。


「ハァ..ハァ」


俯き息を少し切らしながら再突撃を図る蒼白の少年。顔を上げ、相手を睨む。

二人の目が合った瞬間、二人は動き出す。


((こいつだけはっ!!))


「「霧島抜刀連撃術〈山茶花梅雨〉」」


同じタイミングで、連撃術を放つ。蒼黒の少年は姿は高くだが体重は下にかけるように攻撃を仕掛ける。そして、蒼白の少年は先ほどと同じように姿勢を低くしたから攻撃を仕掛ける。

蒼白の少年は、相手の攻撃を予測し、目み魔力を集中させる。それに対し、蒼黒の少年は技の威力をあげるために、龍をイメージし体に魔力を集中させる。

それはやがて、蒼白の少年は碧眼が魔眼と覚醒し右目が灼眼へと変わった。先を読む能力を持ち、それははるか先、最強の剣士へと導く武器となる。

蒼黒の少年の体に凝縮されていた魔力は、蒼黒龍の装備となった。頭にはニ本の角が生え、装備の後ろに羽が形成される。

剣戟の中、二人は覚醒し二人の攻撃パターンは変化していった。蒼白の少年は先を読み動きを最適化し隙をついて攻撃をするスタンス。蒼黒の少年は、パワーとスピードで敵を圧倒し捻り潰すように相手を殺すスタンスだ。

実力は拮抗していたが、魔眼の先読み能力で隙ができた瞬間にみぞおちにパンチを決める。


「装備をしている俺にパンチをしたぐらいじゃダメージは、こn..ガハッ!」


蒼黒の少年は、その場に剣をつき倒れないかと思われたがその刹那少年は地面に倒れこんだ。


「〈一発逆転アブゾープションストーム〉」


蒼白の少年はボソッと技名を吐き出し、地に剣をついた状態で崩れかける。二人とも我を忘れていたためか、戦いを終えた瞬間に体に壮大なダメージが入ってきた。


「クソッ!だが、これでを割りだと思うなよ。」


蒼黒の少年が弱々しく声を発したがその言葉には重みがあった。



少年は、精神内での長き戦いを終え思い瞼を開けた。だが目を覚ました時には憎む敵を最愛の妹が守っている衝撃な事実を見せつけられてしまった。


「ぁっ、あぁ、k、あああああ」


何を言っているかわからない声で鳴き始める少年。風が吹き始める。


「じゃあな」


憎む敵がこちらをゴミを見下すような目で睨んできた。そして、最愛の妹と一緒に曇天の空へと消えていった。

蒼黒の少年とその場にいた男に最愛の妹を殺したのではなく壊され、さらには自分の中に化け物を入れた二人を心の底から憎んだ。


そして、少年は灰色の雲に覆われていた廃工場で、声にならない叫び声を上げている。滝のように流れる涙も少年の感情を支配していった。


「ぁああううあおおおああいあああああ」


少年は下を向きながら決心した。


(俺に大切な人を守る力をよこせぇ!!そして、あいつに殺すッ!)


小さな少年は、大きな世界に吸い込まれるようにその場に倒れこんだ。

かなり話が変わっちゃいますが、筋は変わりません。

注意

この小説は、最新話を追いかけるように思いないようになります。そのため、1話などの最初の方はガッツリですが、最新話は文章が短いネタバレのような感じです。

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