episode:77 砕かれた理想
戦闘開始。オルコットの実力が発揮される
…そして、戦いが始まりました。
episode:77 砕かれた理想
そして、私とブラウ君がオルコットと向かって攻撃を仕掛けました。…まず、私がオルコットに向かってハルバートを振り上げます。オルコットが受け止めますが、ブラウ君がその後ろをライフルランサーで切ろうと狙います。所が、
「甘いっ!!」
ブラウ君ライフルランサーを掴みます。しかも、何も持っていない状態で…そして、オルコットは勢いを付けて、私を押しのけブラウ君を空いている蛇腹剣で斬りつけます…!ブラウ君は、ライフルランサーを持ったまま後方に吹き飛ばされました。私は、その隙を狙いオルコットの懐に入ろうとしましたが、それを見越されたのか今度は蛇腹剣が私に向かいました。私は、ハルバートを縦にして庇いますが余力で離されました。
「くっ…まさか此処までとは…」
「…これでも、一番偉いんでな…」
彼は、そういうと今度は一番近くにいる私に接近戦を持ち込みました。私は咄嗟にナイフを持ち、応戦します。オルコットは私のからを攻撃を避けますが、私が次の瞬間、ハルバートを片手振り下ろすと同時に背後でブラウ君が撃ちました。
「…ちっ……」
「当たった……!!」
オルコットの背後で弾丸が当たるのを見て、ハルバートを横に払おうとしましたが…
「…な…!!」
「だから、爪が甘いんだ嬢ちゃん」
今度は、ハルバートを片手で掴まれました。そして、向かってくるブラウ君目掛けて私ごと投げました。
「キャアアアア!!」
「……っ!!」
ブラウ君は、向かって来た私を両手で受け止めてくれましたが、力の関係で後ろに下がりました。オルコットは余裕があるのか、その隙を狙い蛇腹剣で私達ごと、岩に叩きつけました。
ー…強い!!やっぱりあの時は…ー
「……ぐぅっ!!」
「…っ!!…シズクと戦った時は手加減していたということか…!」
「…油断はしなかったがな。まさかまだ俺の半分も生きてない子が戦っているとは思わなかったが…」
…その声は、どこか悲しさを含ませていました…。
「…どうして、其処まで子供を……」
「……あの時話した通りだ…後は…そうだな…知ってるか?カズヤが『無国籍』になった理由……」
そこまで、区切るとオルコットはカズヤの事を話しました。
「アイツは、言ったんだ…『信用していた連中に纏めて冤罪の罪を着せられた。』とな…酷い話だろ?しかも、当時15歳の子供がしたとは言えない事を」
……私は、カズヤの過去を聞いて心臓が凍り付きました……だって…その状況は…私と似ていたんですから…私は、あの時の学園の事を思い出してしまいました。
ー…冷たい目、見に覚えのない言葉、訴えても聞いてくれなかった人達…そして何故か嗤う、あの女性を…ー
「…政府にとって都合の良い連中が無罪を免れて、何も罪の無い子供達が擦り付けられる…こんなふざけた政府なんざ、潰した方が世のためだ…これで本当に最後だ。…嬢ちゃん、こちらに来な。其処の子だ…」
ー…これが、彼にとっての最終勧告であると、私には分かった。…ー
…私は、構えたハルバートを手に下げた…
やっと此処まで、書けました。取り敢えずは此処まで。それでは




