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乙ゲーと思ったらロボアニメでした。  作者: 小宮 海
第四章 サハラ共和国編
89/220

episode:69 オルコット・サンドリア

今回、オルコットが何故シズク達を連れてきたのかの理由が分かります 後味は今回は悪いです。

…彼は私を見ると何故か気遣っていました。


 episode:69 オルコット・サンドリア


 彼は、やはり私と初めて遭ったときと同じように言いました。私は何故そんなに拘るのか疑問に思い、彼に訪ねようと彼の顔を見ました。

 …連れて行かれた時には薄暗くて分かりませんでしたが、オルコットは大体30代後半ぐらいの男性で、右目に傷がありました。多分、見えないのでしょう。目を閉じていました。体も日に焼けており髪は黒く、癖が付いていました。背は高めでした。…彼は、こう言いました。

「…昔、俺は人類統率軍にいたんだ…」

  

  …え?……今、なんて言いましたか? 


「…その頃の俺はただ世界のために戦うことを誇りに思っていた。…無論、自分は危険な最前線に積極的に行ったりしてな。だがな、俺はある日『無国籍』の連中と作戦に出ることになったんだ…その時に一緒に参加したのは、君達よりも少し年が上の子供達だったんだ…俺は青臭い正義感でその子達を出来るだけ危険な目に合わせないように一緒に戦って、仲良くなって…だけど、ある日作戦が決行されたんだ……反政府組織に大打撃を与えるために……あの子達がいた、島を……」

 オルコットは、其処まで言うと一旦口を閉ざし、また話しました。

「…作戦は、『無国籍』を囮にしてその反政府組織を壊滅寸前にし『無国籍』の安全を無視するそんな人道を無視したやり方だった…俺や他の連中も反対したさ…そんなやり方よりも、他にやりようがあると…そしたら、政府の奴らはなんて言ったと思う?」

 オルコットの、目が冷たさを宿していました。

「既に国籍を抹消されたモノなど、人では無く只の便利な道具にすぎない。道具に同情する暇があるなら、多くの敵を倒せ…俺が、誇りに思っていた組織の実態は…屑ばかりだったわけさ…俺達は、その子達を連れて一緒に逃げようとしたさ。だけどな、それがバレて…その子達が俺達を庇ったんだ。…自分達が悪いと…俺がしようとしたことは、事態を悪化させたんだ…。そして作戦決行の日に俺達だけが島から離れる事になったんだ…俺がそれを知ったのは独房に入れられて、数日経った後だった…。反政府組織に大打撃は与えられたさ…けどな…」


ー…後で聞いた時には島は、みるも無惨に…その島の生き残りは0…中にはHrw-に乗っていた子もいた…ー

彼は息を吐き出すと…

「その後はまぁ、アフリカで人類統率軍を、俺と同じ思いを持つ者と一緒に裏切って反政府組織を作ったんだ。…アフリカの…サハラ砂漠は俺達に取っては馴染み深いしな…」

……私は、彼の話を聞いて、彼が何故私達を遠ざけようとしたのか、分かりました…。


ー…彼は、あの時のように子供を無残に殺させたくないから、私達を政府から引き離そうとしたと…ー


私は、オルコットの話を聞いて、考えを巡らせていました…。

オルコットの過去、理想を砕かれた男がとった選択…。今回は、政府の実体が少し分かりました。


オルコットの階級は、当時中佐でした。そして、部下の信頼も厚い人です。

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