episode:47 次に向かって
今回、ほんのり恋愛要素があります
…そして、やっと私達は出航しました。
episode:47 次に向かって
あの後、皆さんに聴いたところによるとあの大佐さんは以前もクラウスさん達に同じように難癖をつけては少佐さんに窘められて帰って言ったと聞きました。レティさんもかなりげんなりしていました。
…どうやらオーストラリア軍の方にもあの高圧的な態度が気に食わないらしく条約が無ければ切りたいと言っていたとのこと。……随分問題多い方なんですね。
なのでブラウ君があの時やった事はクラウスさん達は大分すっきりしたと言っていました。ブラウ君はあの後艦長に注意を受けましたが、気にはしていなかったとのこと。……艦長の顔も何となく元に戻った感じでした。私が肩に思いっきり掴まれた時に直ぐ近くで動いてくれたのがブラウ君だったとコウヤさんが言っていました。……なので今は出航して格納庫から私は甲板に行きました。……私は甲板が何となく好きなんです。そこには、ブラウ君がいました。私はブラウ君に先程のことで、御礼を言うとブラウ君は気にするなと言ってくれました。…しばらく海を二人で眺めていました。
「……お前は、」
「………?」
不意にブラウ君が話しをかけ、
「なんであの時、二度も戦えたんだ?」
「……そうですね。私は決めたんです。決めたから。戦えたんです。……生きたい、守りたいって。そのために改めて戦うことにしたんです。……今は、それが私の言える、たった一つの理由なんです。」
私は、ブラウ君に向けて言った。ブラウ君は驚いた顔をしていましたが、暫くするとそうかと言って頷きました。
……ブラウ君が、何か私に渡してきたので私は受け取ると中を見ても良いか聞き、そして、
ー…小さな、蒼い綺麗な石に周りが月の形をした可愛いネックレスがありました。…ー
私は、嬉しくなって御礼を言うとブラウ君は少し顔を背けてしまいましたが私は直ぐに着けてブラウ君に見せるとブラウ君は、
「……似合っているな。」
私はそれを聞いて、真っ赤になりましたが嬉しい方が勝った為、真っ赤になりながらまた、御礼を言うとブラウ君は、
「……どういたしまして」
と言って、船の中に戻って行きました。私は彼の後ろ姿を見て、そして空を見上げました。今日は天気がとても良いです。
ー…私、頑張ろう。今よりもこれからも…ー
次の行き先はサハラ砂漠、私は海を見ると部屋の中に戻りました…
と言うわけで、三章が終了して次は変わらず閑話を挟んで第四章に入ります。……やっと砂漠編です。




