episode:3 炎と煙
此処から物語が動き出します。
…それは、突然だった
episode: 3 炎と煙
島全体に、まるで雷のような重苦しく音が辺りを震わせた。
私と同時にユエちゃんも異変に気付き、同時に起き上がった。
「何…地震…?」
「多分地震ではないと思います。だって…」
だって、未だに音が鳴っているのに、地面がゆれていないのだから…。
「私、少し様子を見てくるから、シズクはいざという時の為に服を着替えて。」
「ユエちゃん…危ないですよ!」
私はユエちゃんを止めようとしたが、ユエちゃんに促され、心配しながら着替えを始めた。
白い寝間着を脱ぎ、グレーのタンクトップと焦げ茶のズボンを着て、黒いブーツを履き、タンクトップの上に黒い動きやすいジャケットを羽織る。支給されたサバイバルナイフを左の太股にしまい、手榴弾を後ろの腰に三個付け、右の空いている腰にホルスターを付け、銃をしまった。玉も予備を考えて多めに左のポシェットに入れたしばらくすると、真っ青になったユエちゃんが私に自分の着替えをしながら説明してくれた。
ー… どうやら、私達がいる森が燃えているらしい。今のところは火の手が届いていないけど、いつくるか分からないから直ぐに教官達がいる、海辺に行こう。…ー
私達新兵は男女四人になり、少し離れた別々の所にいる。更にそこから二つに少し離れ、私はユエちゃんと一緒にいた。
私は、寒気が止まらなかった。震えが止まらなかった。覚悟も決意もしたのに…こういうのはいつ起こってもおかしくないことを、教官達から教えて貰っていたのに…。悔しくて、自分の認識の甘さに唇を噛んで泣きそうになった。
ユエちゃんが外にでる前に、私に可愛い水色のリボンに周りがピンクの縁が飾ってある髪留めをつけて貰った。何でも、小さいときに買ったそれはここに来るときにいつの間にか持っていて自分の短い髪じゃ結べないからとのことで私にくれた。
最初は申し訳なくて貰えなかったけど、ユエちゃんが私にあげたいと言ってくれたため、素直に貰った。お礼を言った後、私とユエちゃんはテントから出るともう少しで火の手がここまで来ることを察して、口と鼻を手で被い、ひとまずジョン君達がいる場所まで走る事にした。幸いにもジョン君のいるところは火の手が届いていなく、そこで合流した。
やはり、ジョン君達も異変に気付いており私達と合流しようとしたところにタイミング良く私達がきたとの話だった。
「…最悪だ…もしかしたらヤツらにバレた可能性が出てきた…」
「ヤツらって…まさか!!」
「いや、まだ憶測でしかない。」
私には彼等が何を言っているのか分からず、首を傾げた。それに気づいた普段私と喋らないリチャード君が教えてくれようと、口を開き掛けたその時…
それは、高い耳鳴りのする大きな音を鳴らして私達から二十メートル離れた場所に降り立った。
その姿はまるで、全身を真っ黒にした感じで頭は少し長方形のような形をして、黄色い目が二つあり、手には死神が持つような鎌を持っており全体的に少しがっしりしていた。なにより…
なにより、それは私達より八~十メートルが在ろうかと云う程のデカさ、そしてどう見ても鋼のような体をしていた…。
遂に…遂に…出てきました!彼らについてはまた次回です!