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episode:046 誤算

今回は、お久しぶりの椿様

…私は、紅茶を飲みながら、考えていた。


 episode:046 誤算


 今回、学園で起こった事件が原因で暫く騒ぎは起きた。


 マスコミや、記者達が押し掛けたりしたりテレビ取材なども来て大変だった。


 学園側も、色んな親御さん達が電話や直接来たりしてせわしなかった。


 今でも少しずつ落ち着きを取り戻した中で私は学園から来ない、彼女が気になった。


 彼女は、あんな事があった今流石に顔を見せるほどの勇気がないのか、来ていない…つまり、


 無断欠席と言う扱い。そう、 退学ではなくて無断欠席なのだ。


 しかも、彼女がいた施設には彼女は帰って来ていないと教えて貰った。


 私達があの日、糾弾した日は9月…つまり、2ヶ月は帰って来ていない…。


 その事に妙な胸騒ぎを感じて、カップを置きながら溜め息を吐く。


 何にしても、彼女には今までの事がある。しっかり罪を自覚して貰って罰を受けて貰う必要がある。だから、こうして本来なら関わりたくないのだが、理事長先生からの協力して貰った御礼として私達、紅条家が探しているのかだが……見つからないのだ。


 多分、考えるのは遠いところに連れて行かれたか…………可能性は低いが、亡くなっているのか…


 とにかく、分かるまで捜すしかないのだ…そして、気になることはまだ後三つある…


 一つはシズクさんが、無国籍になったのは勿論知っているし、私もあの日見送りに行ったから分かるのだけど……


「…まさか、ブルー・レジスタンスに乗ってるなんて…しかも、」


 しかも、その中であの、Hrw-lに乗ってるなんて正直驚いた。


 そして私はあれが何なのか知っている。あれは、第四のラウンダータイプ、生前、私は見ていたのだから分かる……  


ー…本来なら、あれに乗るのは主人公のブラウだった筈…ー


 それに、色は確か白じゃなくて青かったはず。あの話では、あのラウンダータイプは余り物としてブルーレジスタンスで引き取られて予備として置かれて、それに乗るのは怪しまれていたブラウ。あれの色は最初から青かった。


 だから、雫さんが乗っていたのには本気で驚いた。私はてっきり彼女は別の機体に乗ってると思っていたんだ。そして、更に重ねてびっくりしたのが……


 あの、ブラウとかなり親しげだったこと。  


 ブラウは、設定ではかなり感情表現が苦手であまり話したがらない、仲間とはスパイということもあって一歩引いているとの事を覚えている…それが、ダンスパーティーでは……


 雫さんと側にいるとき、明らかに雰囲気が違っていた。


 雫さんも、嬉しそうにしていたし……あの二人、割とお似合いでは?と思った。


 だからだろうか……ブラウに対して雫さんの事を本人に許可無く言ってしまったのは…


 許可無く言ったのは正直悪かったし、私が口を挟むべきではないと思った。だけど……私は彼を見て……そして、直感したのだ……


ー…あぁ、彼なら雫さんの事を任せられると…ー


 そして、あの日…まさか、あのニュースから行方不明だった碧様がシュヴァルツ・レイヴン…しかも、その中のトップのルエスト共に黒い機体に乗ってくるなんて思わなかった。そして、彼女は実の父親を躊躇いなく、殺したのだ……


 あれは、今でも夢に見る……確かに、茶山抹蔵はかなり汚いくて、人を人ともみない部分はあったし、碧様もだいぶ苦しめられてきたし他の人もかなりひどい目にあってきたのだ…


 まぁ、死んだ人間をあれこれ言うのはよそう。結果として彼の自業自得だ。冷たいようだけど仕方ない。


 後は、そのルエストと因縁を持ったのが雫さんもだったこと。……ルエストと初めから因縁を持つのは、リチャードだけのはずで何度も戦う事になるブラウの筈だ…


 そこまで考えて、クスリと笑う……


ー…やっぱり、ここはゲームでもアニメでもない…本当に生きている人間が…いるのよね…ー


 生徒会から来た書類を読んで、判子を押して分ける。もう少しで終わりそうだ。



ー…だけど、彩村 莉梨花はそれを自覚しないままで、自爆した……ー



 新しく注いで貰った紅茶に口を付けてお礼を言う。


ー…私は、此処にいるのだから…それを自覚して、生きていこう……ー



 判子が終わった資料に喜びのため息を付いて皆に声を掛けた。皆もちょうど終わったらしく、帰り支度をする。私もいつでも帰れるようにした後、後片付けをして生徒会室を出た。



 皆さんと挨拶をして校舎を出て、待っていてくれた車に乗り込み…ふと思い出した。




ー…そういえば、ブラウって確か、最後まで…ブルー・レジスタンスから離脱しないで、自分がスパイだったことを話すのよね…その後、正式に仲間になるんだよね…ー



 そう思い出して、私は家につくまで車の中で見慣れた街並みを見つめていた……。


と言うわけで、ブルー・レジスタンス側の本来の話を大ざっぱに説明。


つまり、ブラウはその話の通りだと離脱せずにそのままブルー・レジスタンスにいたというわけです。しかし、此処は椿様の言うとおり現実……つまり、悪く変わってしまっているんですよね。はてさて、どうなるのか……


それでは

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