episode:11 三人でお話です。
男性の正体は?
…この方は…?
episode:11 三人でお話です。
私は、彼を見ると彼は何か気付いたのか頭を掻きながら、
「すまない、私はオルヴァーと言う。ここの艦長だよ。」
と言うと優しく笑っていました。何だかその雰囲気がお父さんに似ていました。暫くするとファリンさんが声をかけ、
「ダメよ?シズク。アナタ若いんだからもう少し年下にしなさい?」
「ははは…ファリン君はなかなか手厳しいね。」
「そうでしょうか?」
と、何だか楽しそうに話をしていました。私はオルヴァー艦長に今まで会わなかったことに不思議に思いました。
「あの、どうしてオルヴァー…艦長と会えなかったのでしょうか。」
「それはね、私が君達が来ていた一週間、別の所にいたからだよ。」
なるほど、だから会えなかったのか。でも…別の所?
「それはアナタが気にしなくてもいいのよ。ただ言えるのは集まりに行っていたとしか言えないわ。」
そう言うとこれ以上は言えないという感じだったので私はオルヴァー艦長に自己紹介をしていないのを気付き、慌てて挨拶をした。
「自己紹介が遅れてすみません。私はシズクと言います。」
オルヴァー艦長は頷くとそうかと呟いてまた、優しく笑った。見た感じでは少し怖い感じではありましたが、雰囲気は優しい人だなと思いました。
そして、暫くファリンさんとオルヴァー艦長と話をしていると…
ー…警告、警告。これより無人島に向かって敵が接近。直ちに総員配置に付け。繰り返す…ー
赤いランプとともに、けたたましいサイレンの音が鳴り響きました。オルヴァー艦長もファリンさんも私も互いに頷き、二人はメインルームへ私は格納庫へと走りました。
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俺は、今無人島に向かっていた。自分の搭乗する機体に乗り、目の前にいる戦艦を目にして。
自分に与えられた任務は無人島にある、戦艦及びHrw-の撃墜、または奪取だ。しかしあの無人島には確か別の反政府組織が襲撃したと聞いたが、今はそれよりも早く着かなくてはいけない。はやる気持ちを抑えつつ俺は速度を緩めずに動かした…。
「今回の任務は彼処にあるHrw-を全て撃墜、可能なら奪取…成功させてみせる。」
そう言うと目的の場所が見えてきた…。
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しかし、彼は知らない。この後自分がある少女に出会い、自分の事を変えていくことを。
そして彼女は知らない。今から出会う少年が自分に変化をもたらすことを。
ー…この時から二人は互いに出会い、深く関わっていくことを今はまだ知る由も無かった…ー
今回は敢えてこんな風にしてみました。次回、急展開です。