episode:111 お叱り
今回は、タイトル通り。
…その後ですが…
episode:111 お叱り
「あうっ……!」
…ブルー レジスタンスに帰還した後、私はクラウスさんにおでこに中指と親指のデコピンと呼ばれるものを受けました……おでこが痛いです……。
「なんで、デコピンされたか分かるよな?」
「………」
「戦焔軍の捕獲は良い。マツゾウ・サヤマも残念だが、こう言ったらあれかもだが仕方ない。……体育館に居ろって言ったのに勝手に出て行ったし、見過ごしたそこは俺達の責任だ……けどな。」
……クラウスさんは、私をもう一度見ると…
「……ルエスト・シュヴァルツに、突っ込んでいったのは、軽率だったぞ……」
……今にして思えば、そうです…
「…頭に血が上っていたのかもしれないが…まぁ、気持ちは分かる。…大事な仲間を奪われて平静でいられないのは…だがな…」
クラウスさんは、私の頭を撫でました…。
「お前の、戦う“守りたい、強くなりたい、生きたい”という気持ちを叶えるには、どんな敵でも冷静になる必要がある…後は…」
「お前の戦いは、危なっかしい」
コウヤさんが、言いました…
「今回、一緒に戦って分かった。あの戦焔軍の時もルエストの時もお前は、掛けにでることが多い。……時には必要だが、余り多用すればいずれ裏を掛かれる…」
……私は、思い当たる事がありすぎた為にうなだれるしかありませんでした……そこに、
「でも、助かる事もある…だから、使い方次第ね」
…いつの間にか、戻って来られたのかレティさん達がいました……。どうやら、無事に終わった様子です。そして、
「ま、あんまり無茶しすぎるのも駄目よ?」
と、おっしゃいました……私はまた、反省する事が増え、気をつけようと思いました…。
「レティ、アル。お帰り」
「ただいま。そっちの援護に行けなくてごめん。」
「……何分、敵が多くてな…」
レティさん達の話によると、あちらは陽動。私達のいるところが本命だったと…そして、今回の事で戦焔軍の人達は殆ど捕獲できたとの事です。しかし、
「つまり、最高指導者は捕まっていないのですか?」
「うん…そうなんだ…何でも私達が来る前日に飛行機で行っちゃったんだって。」
私の質問に、ミレーヌさんが答えてくれました。
「……何処に行ったのか、分からないのか?」
「それが、中々言わねぇんだよ…」
ブラウ君の言葉にリチャード君が反応して言います。
…話を聞く限り、彼らは口を割らずに結局日本支部の統率軍に渡したとの事です。…日本支部の方は、前のアフリカ支部方とはまた違った感じで、トップの方が真面目なのか任務に忠実で与えられた仕事をこなすため、『無国籍』の人達もからも信頼されているとか……ただ、余りに堅いために皆さん方が気疲れしてしまうと話していました…。
「さて、それじゃ後は支部に任せて俺達は明日、学園に行くとするか。」
……私達は、明日補給を終えて日本を去ります…。思い出のある、この街から私はまた任務に着くために……
次で多分五章が終わると思います。では




