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dark eyes
「よく来られた。長旅で疲れているだろう。」
青い瞳が美しいこの国の王。
「いえ。国同士の記念日と言えましょう。神も祝福してくれています。これほど嬉しいことはありません。」
「そうだな。噂以上に実に聡明で美しい姫だ。」
「王子の妻に相応しいわ。」
絶世の美女と謳われるこの国の母も青い瞳を持っていた。
「ここへ来なさい。ゼウス。」
現れたのは、美しい少年。
両親と同じように青い瞳を持ち、銀色の髪の毛が風に靡く。
「姫よ、よく来られた。」
この人が、私の生涯の伴侶。
彼から笑みがこぼれた瞬間、私の緊張や不安は解けた。
「さぁ、今日は旅の疲れを癒されよ。」