凛さまとの出会い
卯月 十七日
私は友親さまと鷹明さまのお屋敷に参りました。
鷹明さまとその女の方が座っておられます。その方の名前は凛さまと仰います。
その凛さまは少し私達と違うような方でした。
この、お屋敷の方が凛さまが「月の姫」と話しておられて。もう、私は驚いてしまいました。
でも、鷹明さま、友親さまと凛さまの会話を聞いておりますと、私はこの方が「月の姫」という事が本当だと頷けましたの。
そして、鷹明さまから私の夢がとても恐ろしい事だと知らされました。
私はどうして良いのか分からなく震えておりました。そして、凛さまが私の代わりになって頂いて。
そして、私は怖くなって泣いておりました。すると凛さまが私に「怖くないからね。大丈夫だから!」と励まして下さいます。本当は凛さまも怖いはずなのに。
私は凛さまの事を凄く心配致しましたの。友親さまも緊張されておられるように見受けられました。
時折、友親さまの笑い声も聞こえて参りましたが、凛さまはたえず私の方を向いて「大丈夫!」と仰っておられました。きっと、きっと私以上に恐怖に思われていらっしゃるのに私の事ばかり気にかけて頂いています。本当に凛さまって勇敢で優しく素晴らしい方だと思います。
そして、事なき事を終えて。私は直ぐに凛さまに駆け寄りました。
凛さまは笑顔で私に「私は大丈夫よ。」と仰って安心致しました。
私は凛さまの事が大好きになったのです。
私のお姉さまになって頂きたいですわ。いいえ、私のお姉さまです。
これからは凛さまの事を「お姉さま」とお呼び致します。
卯月 二十日
友親さまが近頃、お姉さまの事をよく話されます。
私もお姉さまの事でしたら何でも聞きたいですわ。
そして、友親さまが私に「凛殿は月の姫だと言う噂があるのだが楓はどう思う?」と仰います。
まぁ、何を今更。友親さまは仰るのでしょう!お姉さまは月のお姫様に決まっているではありませんか!本当に、イヤですわ~~。友親さまは。
皐月 十日
私がお姉さまと知り合えて一ヶ月が経ちました。
とも親さまは「楓はお姉さま、お姉さまとよく言うようなった。俺は楓の何なのだ!」と仰います。
イヤですわね。男の方って!そんなの、お姉さまは私のお姉さまです。
友親さまは、私の旦那様です。友親さまはそのような事もお分かりになられないのかしら。
でも、私は今は凛お姉さまが一番なのです。
この事は友親さまには内緒にしております。
だって・・・・お姉さまは「月」の方。友親さまとは違い過ぎます。
友親さまにもっと、お姉さまの情報を得て頂たいですわ。本当に。
私が鷹明さまのお屋敷に伺って、お姉さまと過ごしたいです。
今度、友親さまに頼もうと思っています。




