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第35話 『脱出』

 ブックマーク、誠にありがとうございます(^-^ゞ

「なっ……」


 私は絶句した。名前を明かしただけで、何故こうも掌を返されるのか?


「ちょっと待って! 私が一体なにを……」


「申し開きは無用ッ、あの『女神』()の名、二度も口にするとはッ! 身の程知らずにも限度があるッッ」


 くっ……取りつく島もなしか。サラは信じられないという顔で、こちらを見ていた。フードらが、所持している錫杖を頭上に掲げた!


――バチバチバチッ!


 全身に衝撃が走った! なっ……今のは一体? フードらは杖以外、武器を隠し持っている様子はない。いきなり頭上から、雷撃が降り注いだ感じだ。


 尚もフードらが杖を掲げ、私たちにトドメを刺そうとする! 二番(せん)じが通るとでも? 8るなら一撃で仕留めなさい!


 私は聖刃ブレイドで雷撃を吸収、そのまま放出した! 素早くエミリーを抱えて、ワイヤーを天井に伸ばした! ここで迎え撃つのは不利だ。


 ◇ ◇ ◇


「なんとか巻いたみたいね」

「巻いたみたいね……じゃないでしょ⁉」


 天井裏で地団駄を踏むエミリー。私自身も驚きを禁じ得なかった。


「一体全体、ナニがどーなってんのよ?」

「……私が聞きたいわ」


 私はそれしか答えられなかった。あの領主……私が名を告げた瞬間、人が変わったように攻撃的になった。Rなんとかというのも、全く身に覚えがない。


「エミリー……正直、私はまだ自分の『正体』が判らない。それでも私を信じてくれる?」


「ハァ? 今さら何言ってんのよ? アンタが始めた物語でしょ? ったく、しっかりしなさいよね」


 私は嬉しかった。こんな四面楚歌(そか)の状況下、味方がいるのがこんなに心強いなんて。


「で? これからどーすんのよ?」

「そうね……まずはここから出ましょう」


 本当は記憶に関して色々と知りたかったが、場合が場合だ。身の安全を確保しなければ、命がいくつあっても足りない。

 特に厄介なのが、あの雷撃。データベースにも載ってなかったので、対応が遅れた。アレをどうにかしなければ、この先厳しい。


「ここから抜けれそうね」


 あれこれ考えていても仕方ない。ここから脱出して、体勢を立て直そう。


 裏口から抜けると、外階段になっていた。手すりはなく、場所的にかなり不利だ。こんな所を見つかったら……


「って、言った側からこれか」


 あっという間に前後を挟まれた。私たちは、こんな見知らぬ地で討たれるつもりはない。

押して通るまでだ!

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