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クラスの陰キャが急に告白してきた理由を、俺は一生忘れられないシリーズ

【後日談】クラスの陰キャが急に告白してきた理由を、俺は一生忘れられない ~彼女のノートと、新しい魔法~

作者:
掲載日:2026/04/22

本作は、以前投稿した短編『クラスの陰キャが急に告白してきた理由を、俺は一生忘れられない』の後日談エピローグとなります。

本編を読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!


今回は、数年の時を経て大学生になり、無事に恋人同士となった二人の穏やかな日常のお話です。

まだ本編をお読みでない方は、ぜひマイページやシリーズなどから本編を読んでいただけると、より一層楽しんでいただけるかと思います。


少しだけ大人になった二人の、甘くて温かい時間をお楽しみください!

「……また、なんか書いてるのか?」


 大学の空きコマ。日差しが差し込むキャンパスのベンチで、隣に座る白石紗良の横顔を見つめながら俺は尋ねた。


 高校時代、クラスで“陰キャ”と呼ばれていた彼女は、今では少し垢抜けて、長い前髪を横に流すようになり、よく笑うようになった。それでも、ノートに向かってペンを走らせる真剣な横顔は、あの頃と少しも変わらない。


 俺の言葉に、彼女はパタンとノートを閉じ、少しいたずらっぽく微笑んだ。

「……秘密です」

「高校の時みたいに、また誰かの優しさを記録してるとか?」

「うーん、半分当たりで、半分外れです」


 白石は温かい缶のミルクティーを両手で包み込みながら、楽しそうに目を細める。

 あの日、大学の図書館で再会し、俺から告白をして交際が始まってから半年。俺たちはすっかり「普通の恋人同士」になっていた。


「外れって?」

「……最近は、もらうばかりじゃなくて、私が誰かに渡せた『小さな優しさ』も書くようにしてるんです」

「へえ。例えば?」

「昨日、バイト先で新人の子にレジの打ち方を丁寧に教えられた、とか。電車で席を譲れた、とか……そういう些細なことですけど」


 そう語る彼女の表情は、どこか誇らしげで、そして眩しかった。

 高校時代、怯えるように顔を隠していた彼女はもういない。俺が気まぐれで渡した「一緒に帰ろう」という小さな優しさを種にして、彼女は自分の中で立派な花を咲かせている。


「……すごいな、お前は」

 素直に感心して頭をポンと撫でると、白石は「えへへ」と照れくさそうに笑った。


「でも……実はもう一つ、秘密のページがあるんです」

「秘密のページ?」

「はい。……見ますか?」


 彼女は少し顔を赤くしながら、閉じたノートを俺に差し出してきた。

 促されるままにページをめくると、そこには見覚えのある几帳面な字で、こんなことが書かれていた。


『一緒に相合い傘をした。彼の右肩が少し濡れていた。ずっと私の方に傘を傾けてくれていたことに後で気づいた』

『私の好きな作家の新刊を、私が買う前にチェックして教えてくれた』

『今日も、私の話をたくさん聞いて、笑ってくれた』


「……これ」

「私の世界を優しくしてくれた、一番の魔法使いさんの記録です」


 真っ赤になって俯く白石の耳たぶまで染まっているのを見て、俺の心臓も高校時代の図書室の時みたいに大きく跳ねた。


「……お前なぁ。こういうの、不意打ちで見せるのはずるいだろ」

「ふふっ。あなたが高校の時、『友達じゃダメだろ』って言った時と同じくらいずるいですよ」


 見透かしたように笑う彼女の手を、俺はたまらず強く握りしめた。


「……覚悟しとけよ。そのノート、すぐに俺の記録で全部埋めてやるから」

「望むところです」


 俺と白石を繋いだ、あの日の不器用な告白。

 あの日から始まった優しさの連鎖は、今も俺たちの間で続いている。

 クラスの陰キャが急に告白してきた理由を、俺は一生忘れない。そしてこれからも、彼女のノートに書ききれないほどの「優しさ」と「好き」を、ずっと隣で渡し続けていくんだ。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!


本編のラストでようやく結ばれた二人ですが、「その後の幸せな姿も書きたい!」と思い、今回の後日談を執筆しました。白石のノートの「秘密のページ」、少しでもニヤニヤ、ほっこりしていただけたなら作者としてこれ以上嬉しいことはありません。


もし「面白かった!」「二人が尊い」「これからもお幸せに!」と少しでも思っていただけましたら、ページ一番下にある**【☆☆☆☆☆】をタップ(クリック)して評価**していただけると、本当に、本当に励みになります!(星5ついただけると泣いて喜びます)


合わせて、ブックマーク登録やご感想も大歓迎です。

改めて、彼らの物語を最後まで見届けてくださりありがとうございました!

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